デート?

ブロロロロロッ!!

「ふぅ~……風が気持ちいい訳よ♪」

「で、先ずは何処行くんだ?」

「まぁ、とりあえずは服が欲しいって訳よ。後、サバ缶。」

「じゃあ、セブンスミストに行くか。」

そうして二人を乗せたバイクはセブンスミストへと向かう。

「……さっきから思ってた訳なんだけど、女の子が後ろから抱きついているっていうシチュエーションに結局、何も感じない訳?」

「?まぁ、妹に抱きつかれてる感じだな。」

「妹!?」

「……なんだよ?」

「べ、別になんでもない訳よ!!///」

フレンダは顔を赤らめながら、そう言いながら狩矢の背中に顔をうずめる。

「?」

(……温かい……村城の背中って意外と大きいからホッとする訳よ……)

対する狩矢が首を傾げながら運転するなか、フレンダは狩矢の温もりを感じる。

(……『妹』……か……結局、こいつは私のこと、そういう対象には見ていないってことな訳よね………)

そう思った瞬間、フレンダの胸が切なくなる。

(……やっぱり私……こいつのこと……)

「……私には『フレメア』っていう妹がいる訳なんだけど……あんたはどうな訳?村城……」

「あ?なんだよ?藪から棒に……」

「別に。ただ、気になっただけな訳よ。で、どうな訳?」

本当に何気ない気持ちでフレンダはそう尋ねる。

「……昔はいたが、住んでいた村ごと事故で亡くした……」

「え……」

「………」

が、返ってきた狩矢の言葉に思わず目を見開く。

その時の狩矢の後ろ姿は何処か哀しそうで、寂しそうで、フレンダには儚く見えた。

「……そう……なんだ……」

「………」

「………」ギュッ!!

そんな狩矢の背中をフレンダは最初の時よりも強く抱きしめる。

「!?なに抱きつく力強めてんだよ?」

「別に……ただ、あんたの寂しそうな背中を見たくなかっただけな訳よ……」

「はぁ?」

「……村城……私はあんたの『妹』にはなれないけど、あんたの背中くらいは護って……支えてあげるから……」

(それがあんたの『パートナー』である私の役目な訳だから……)

「結局……感謝しときなさいってな訳よ……」

「……面倒くせぇ……」
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