デート?

一階、駐車場・・・

「面倒くせぇからバイクで行くぞ。」

「結局、その『面倒くさい』っていうのはもう口癖な訳よね。村城って。」

「そう言うフレンダこそ、『結局』とか『~な訳』とかが口癖だろうが。」

「っていうか村城。免許持ってた訳?」

「まぁな……ほらよ。」ヒョイッ

「っと……」パシッ!!

狩矢はそう言いながらバイクに跨がり、赤いヘルメットをフレンダに投げ渡す。

「一応何かあったら困るからな。」

「あ、ありがとうな訳よ……」スッ

フレンダはそう言いながら今、自分が被っている黒のベレー帽を脱ぐ。

シュシュシュシュシュ・・・ッ!!

すると、帽子が瞬く間に小さくなる。

「しかし、おまえの能力も便利なもんだよな。流石は大能力者レベル4。」

「って言っても結局、物を小さくするだけの能力な訳だけどね。」

触れている物質の質量を任意でミクロサイズまで縮小化させる自身の能力、『物質縮小化ジャイアントクラッシャー』について、そう言う狩矢に対し、フレンダはそう言いながら小さくした帽子をスカートの下に忍ばせ、ヘルメットを被って狩矢の後ろに乗り、腰回りに手を回す。

因みに狩矢も黒いヘルメットを被っている。

「じゃあ、しっかり掴まってろよ。」

「わかってる訳よ。」

そうして二人を乗せたバイクは街中へと駆け出した。
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