ローグVSハードスマッシュ

公園・・・

「……ふぅ……」

ズガァンッ!!

『ッ!?』

寮から離れ、人気のない公園内まで移動した後、狩矢はため息を一つ吐いてからネビュラスチームガンを取り出し、一本の木に向かって発砲する。

すると、一つの黒い影がエネルギー弾を回避しながら飛び出してくる。

『やりますね。わたくし、気配を消すことには長けているのですが……フレンダクソリア充に負わされた傷のせいで本調子が出ないようです……』

「……『スクール』のスナイパー、弓箭猟虎か……」

『あら?わたくしのことをご存知で?』

「同業者の顔と名前くらいは覚えるようにしているんでね。」

『そうですか。わたくしは他の暗部の方々のことはレベル5以外は存じ上げていませんが……やはり、クソリア充はわたくしと同じ裏世界の人間でしたか……!!』

「で、一週間前のデパートでの戦闘でフレンダに敗けたあんたはそのお礼参りにきたってところか。」

フレンダが自分と同じ暗部の人間と知るや否や何処か歪んだ笑みを浮かべながらそう言う猟虎に対し、狩矢は少し呆れた表情でそう言う。

『お礼参りとは人聞きが悪いですね。わたくしは彼女ともう一度心踊る死合いがしたいだけですわ……この新しい“力”で……』スッ

猟虎はそう言いながら垣根から手渡されたガトリングフルボトルを取り出す。

「!?フルボトルだと!?」

カシャカシャッ!!

猟虎の手にあるガトリングフルボトルを見て、狩矢がそう困惑の声を上げるなか、猟虎はガトリングフルボトルを徐に振り、蓋を回してから左腕に突き挿す。

『ガトリング!!』

ズオオオォォォッ!!

すると、その音声と共にガンメタルのオーラが猟虎を包み込み、その姿を変えていく。

パキィィィンッ!!

次の瞬間、猟虎は全体的なガンメタルにワインレッドのモノアイ、左腕がガトリングになった怪人・・・オリジナルハードスマッシュ、ガトリングハードスマッシュに変身する。

「!?」

『フッ!!』

ズドドドドドドドドドドッ!!

ガトリングハードスマッシュに変身した猟虎を見て、驚愕の表情を浮かべる狩矢に対し、ガトリングハードスマッシュは左腕のガトリングからエネルギー弾を放ってくる。

「くっ!!」

ズガガガガガガガガガガァンッ!!

狩矢は横に駆けながらなんとかかわす。

『あなたに恨みはありませんが、彼女との再死合いの前の肩慣らしに付き合ってもらいましょうか。』

「くっ……そうかい。」ガチャンッ!!

『スクラッシュドライバー!!』

「最初はあいつの退院祝いのサバ缶パーティーが邪魔されないよう、追い返すだけのつもりだったが事情が変わった……そのフルボトル、何処で手に入れたか、洗いざらい吐いてもらおうか……!!」

『デンジャー!!』

『クロコダイル!!』

「変身!!」

『割れる!喰われる!砕け散る!クロコダイルインローグ!!オラァッ!!』

『キャーッ!!』

パキィィィンッ!!

狩矢はそう言いながらローグに変身する。

『!?』

「生きるために、俺は戦う。」

ローグに変身した狩矢の姿を見て、ガトリングハードスマッシュが驚愕するなか、狩矢はそう言いながらガトリングハードスマッシュに向かっていった。
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