巧の決断

何処かの河原・・・

「………」

「巧さん………」

何処かの河原の草むらに座りながら佇む巧に対し、セッテと共に追いついたノゾミが話しかける。

「ノゾミ。セッテ……付いてきてたのか?」

「はい。」

「あの。隣、良いですか?」

「あぁ………」

そうしてノゾミは巧の隣に腰かける。

「まさか、俺がこんなナイーブな奴だったとはな……笑っちまうよ………」

「巧さん………」

「巧!ノゾミ!セッテ!」

「!?進ノ介さん……霧子さんに剛さん、侑斗さんも……」

そんななか、進ノ介達四人もその場に駆けつける。

「!?もしかして、三人とも歴史改変マシンのこと……」

「……はい。私達は巧さんの昔の仲間である海堂って人から聞きました……」

「……侑斗……」

「なんだ?」

「歴史改変マシンを破壊しないと、ノゾミとセッテは元の世界に帰れないのか?」

そう尋ねる霧子にセッテがそう答えるなか、巧はそう侑斗に尋ねる。

「……あぁ。二人とも、マシンによって改変されたこの『時間』の一部に組み込まれてる……マシンを破壊しないと、歴史が元に戻らないどころか二人は元の世界に帰れない………」

「そうか……よし!決めた!歴史改変マシンは俺がぶっ壊す!!」

「!?ダメ!!そんなことをしたら、巧さんが消えちゃう!!!」

対する侑斗の答えを聞いて、巧はそう言いながら立ち上がる。

が、そんな巧に掴みかからん勢いでノゾミがそう反論した。
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