マシンを動かしていたのは・・・

「歴史改変マシンを動かしていたのは巧さん……?」

「それが歴史改変マシンに隠された『真実』だ。」

「じゃあ、マシンを破壊すれば……」

「歴史が完全に修復される代わりに乾が消える………」

その頃、ノゾミ、セッテ、巧の三人も海堂から『真実』を聞かされていた。

「俺が……全ての原因だった………」

『真実』を知った巧はそう言いながら歩き去っていく。

「巧さん!!」

「なぁ。もういいだろ?俺は正直に話してやったんだ。もうあいつのことはそっとしといてやってくれねぇか?」

そんな巧を追おうとするノゾミとセッテを海堂がそう言いながら立ち塞がる。

「さっきも話した通り、あいつは十分戦った。敵も仲間も死んじまった。あいつは自分の全てをなげうって世界を護った………」

「自分の全て……」

「そして、死んだ……おまえらのような小娘達にその辛さ、わかるか?」

「ッ……私達にだって命を懸けても護りたいものがあります!!」

「セッテ………」

「あるのは良いさ。でもさ、それで実際に死んじまうのとじゃ大違いなんだよ。っちゅーか折角拾った命をまた捨てさせるなんてそんな悲劇ねぇだろ?な?」

巧を再び死なせたくない海堂はおどけた感じにしながらもそうノゾミとセッテを説得しようとする。

「……確かに今はそっとしてあげた方が良いかもしれない、でも、巧さんは今、自分が歴史改変マシンを動かしているという事実に困惑しているかもしれない。だったら、せめて巧さんが落ち着くまでは傍にいてあげたいんです。」

「行こう。ノゾミ。」

「歴史改変マシンのこと、巧さんのことを話してくれてありがとうございます。」

そう言って海堂に一礼した後、ノゾミはセッテと共に追いかけて行った。

「……随分となつかれてんな。乾の奴……まるで本当の『兄妹』みたいだ………」
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