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あなたは、私と違って寂しい思いなんてこれっぽっちもしてないんだと思っていたよ。
和谷と過ごす初めてのイブ。
楽しみにしてたなんて、言えない。
「クリスマス会? 囲碁仲間が集まって和谷の家で?」
「そう!クリスマス総当り戦すんの!進藤や越智に良い思いはさせねぇ!」
知らない名前にぬるい返事をした。
分かってるのかな。付き合って初めてのイブなのに。
私、彼女なのになぁ。
まぁ、囲碁やってないから仕方ないのかなぁ。
付き合ってから日に日に感じるようになったのは、和谷から見たら私はただの一般人ということだった。
ただの女子高生。
棋士の世界なんて無縁で、知る由もなくて。
和谷の日常に私がいることなんて滅多になくて。
なんで私と付き合ってるんだろう。
そうだよ。
和谷となんで付き合い始めたんだっけ。
和谷からの告白だった。
『俺たち、付き合わねぇ?』
なんてない中学時代の最後の日に告白された。
『別に、いいけど』
内心嬉しいのにそんな返事しかできなくて。
あのとき、なんで和谷は私に告白したんだろう。
「部活頑張れよ」
「和谷もね」
3日に1回くらいの頻度でメールをして、電話なんて1週間に1回くらいで。
同級生の友達なんて毎日彼氏と連絡とってて。
別に比べたいわけじゃないのに、そんな友達を羨ましく思ったりもしてて。
「私もね、茶道部でクリスマス会するんだ。1人づつお茶立てるの」
「へぇー下手打つなよな」
「もう〜」
声は笑ってるのに、机に置いた鏡には無表情の自分が映っていた。やだ。こんな私見たくない。
寂しいのは私だけなのかな。
私はもっと、和谷といたいのに。
「ねぇ、和谷」
「ん?」
和谷に会いたい…
「……なんでもない」
「どうしたんだよ、言えよ」
会いたいって言ったら迷惑?
「そろそろ眠くなってきたなーって思って」
「はは、なんだそれ。んじゃあ俺の声聞きながら寝る?」
「ばか」
「冗談冗談。じゃ、おやすみ」
和谷の声を聞きながら眠れたらどんなに幸せなんだろう。
無駄にドキドキしてしまった心臓を落ち着かせて私は眠った。
「クリスマスイブを一緒に過ごさない男とは別れるべき!!」
「え、何を突然」
クラスメイトに愚痴を零すと、強い語調で返事は来た。
「だいたいねぇ!あんたスペックめちゃくちゃ高いのよ!?私だったらほっとかないっていうか、よその男が寄り付かないか心配になっちゃうけどな!」
クラスメイトの励ましに何とか気持ちを立て直すことができた私は、クリスマスをどう過ごそうかと思いを馳せることにした。
□□□
奈瀬の言葉に俺はすぐさま聞き返した。
「え、クリスマス会って24日の昼間じゃなくて?」
「何言ってんのよ。夕方からって皆で決めたじゃない」
てっきり昼間にクリスマス会するから、夕方からは詩織とイブを過ごせると思っていた、のに。
「まずいことでもあったの?」
「いや、彼女と過ごす予定だったから」
「……彼女?……あんたに彼女!?」
「いちゃわりぃかよ!」
「意外~って思って。あんたに彼女ねぇ~?」
奈瀬がふむふむと面白がる。ああくそ。
こうなるから黙っときたかったんだよ。
ていうか、どうしよう……すっかり夜は俺のアパートに泊まってイチャイチャするつもりだった、のに!!
「あ~!!!くそ!!!奈瀬!今から予定変えらんねえの!?」
「さあ、どうだろ?飯島くんや伊角さんは大丈夫かもしんないけど、進藤や私は交友関係が広いから」
「あああ~!!もうどうすりゃいいんだ!」
髪をくしゃくしゃに掻き上げ、天を仰ぐ。
とりあえず、急いで帰って詩織に会いに行かないといけないと思うのだった。
和谷と過ごす初めてのイブ。
楽しみにしてたなんて、言えない。
「クリスマス会? 囲碁仲間が集まって和谷の家で?」
「そう!クリスマス総当り戦すんの!進藤や越智に良い思いはさせねぇ!」
知らない名前にぬるい返事をした。
分かってるのかな。付き合って初めてのイブなのに。
私、彼女なのになぁ。
まぁ、囲碁やってないから仕方ないのかなぁ。
付き合ってから日に日に感じるようになったのは、和谷から見たら私はただの一般人ということだった。
ただの女子高生。
棋士の世界なんて無縁で、知る由もなくて。
和谷の日常に私がいることなんて滅多になくて。
なんで私と付き合ってるんだろう。
そうだよ。
和谷となんで付き合い始めたんだっけ。
和谷からの告白だった。
『俺たち、付き合わねぇ?』
なんてない中学時代の最後の日に告白された。
『別に、いいけど』
内心嬉しいのにそんな返事しかできなくて。
あのとき、なんで和谷は私に告白したんだろう。
「部活頑張れよ」
「和谷もね」
3日に1回くらいの頻度でメールをして、電話なんて1週間に1回くらいで。
同級生の友達なんて毎日彼氏と連絡とってて。
別に比べたいわけじゃないのに、そんな友達を羨ましく思ったりもしてて。
「私もね、茶道部でクリスマス会するんだ。1人づつお茶立てるの」
「へぇー下手打つなよな」
「もう〜」
声は笑ってるのに、机に置いた鏡には無表情の自分が映っていた。やだ。こんな私見たくない。
寂しいのは私だけなのかな。
私はもっと、和谷といたいのに。
「ねぇ、和谷」
「ん?」
和谷に会いたい…
「……なんでもない」
「どうしたんだよ、言えよ」
会いたいって言ったら迷惑?
「そろそろ眠くなってきたなーって思って」
「はは、なんだそれ。んじゃあ俺の声聞きながら寝る?」
「ばか」
「冗談冗談。じゃ、おやすみ」
和谷の声を聞きながら眠れたらどんなに幸せなんだろう。
無駄にドキドキしてしまった心臓を落ち着かせて私は眠った。
「クリスマスイブを一緒に過ごさない男とは別れるべき!!」
「え、何を突然」
クラスメイトに愚痴を零すと、強い語調で返事は来た。
「だいたいねぇ!あんたスペックめちゃくちゃ高いのよ!?私だったらほっとかないっていうか、よその男が寄り付かないか心配になっちゃうけどな!」
クラスメイトの励ましに何とか気持ちを立て直すことができた私は、クリスマスをどう過ごそうかと思いを馳せることにした。
□□□
奈瀬の言葉に俺はすぐさま聞き返した。
「え、クリスマス会って24日の昼間じゃなくて?」
「何言ってんのよ。夕方からって皆で決めたじゃない」
てっきり昼間にクリスマス会するから、夕方からは詩織とイブを過ごせると思っていた、のに。
「まずいことでもあったの?」
「いや、彼女と過ごす予定だったから」
「……彼女?……あんたに彼女!?」
「いちゃわりぃかよ!」
「意外~って思って。あんたに彼女ねぇ~?」
奈瀬がふむふむと面白がる。ああくそ。
こうなるから黙っときたかったんだよ。
ていうか、どうしよう……すっかり夜は俺のアパートに泊まってイチャイチャするつもりだった、のに!!
「あ~!!!くそ!!!奈瀬!今から予定変えらんねえの!?」
「さあ、どうだろ?飯島くんや伊角さんは大丈夫かもしんないけど、進藤や私は交友関係が広いから」
「あああ~!!もうどうすりゃいいんだ!」
髪をくしゃくしゃに掻き上げ、天を仰ぐ。
とりあえず、急いで帰って詩織に会いに行かないといけないと思うのだった。
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