short
name change
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
夜明けの群青
目が覚めたらまだ午前3時で、外は薄暗い闇のまま。
もうひと眠りしようとも思えないほど頭が冴えている。
ベッドの下には昨日叩きつけたスマートフォン。
ああ、だからか。
昨日知らなくてもいいようなことを知ってしまった。
『有名タレントの熱愛発覚!?お相手は和谷プロ棋士』
もちろん嘘だと思いたい。
だって先週もその前の週も私と電話してたんだもん。
そりゃあ付き合ってたわけじゃないけど、でも和谷からは何も聞いてないもん。
ネット記事のコメントは『この前の企画番組で共演してたよね!』『お似合いだと思ってました』『和谷プロかっこいいもんね』
和谷は私のこと好きなのかもしれない。
そう思ってたから、昨夜はあんなにショックを受けたんだ。
スマホを拾い上げて、画面にひび割れがないことを確認する。
けれど、通知欄には何もない。
……そうだよね。
もし記事がデマなら、和谷から何か言ってくれるはずだもんね。
時計を見ると、午前3時12分。
心臓の鼓動が妙に大きく聞こえる。
聞いてみればいいじゃん……
心の中で小さく呟く。
でも、それができるなら、こんな時間に目を覚まして悶々としてない。
和谷がプロになってから、私たちの関係は少しずつ変わってきた。
前みたいに気軽に連絡を取ることも減ったし、会える頻度も少なくなった。
でも、それはお互い忙しいからだって、自分に言い聞かせてた。
──だけど。
本当に、私のこと好きだったの?
スマホの画面に指を滑らせ、和谷の名前をタップする。
コール音がやけに長く感じる。
「……はい?」
驚いたような声。
この時間だから当然だ。
「起こしちゃった?」
「いや……どうしたの?」
どうしたの、なんて。
聞きたいことは山ほどあるのに、喉の奥が詰まって言葉が出てこない。
「……ごめん。なんでもない」
そう言って通話を切ろうとした瞬間、
「ちょっと待って」
和谷の声が、静かな夜に響いた。
「もしかして……見た?」
やっぱり、分かってるんじゃん。
「……うん」
「そうか」
静寂が落ちる。
聞きたい。
でも、怖い。
『お前とは違うんだよ』
もし、そんなことを言われたら。
でも、今はまだ夜明け前。
夜明けの群青の中で、私は彼の本当の答えを待っている。
目が覚めたらまだ午前3時で、外は薄暗い闇のまま。
もうひと眠りしようとも思えないほど頭が冴えている。
ベッドの下には昨日叩きつけたスマートフォン。
ああ、だからか。
昨日知らなくてもいいようなことを知ってしまった。
『有名タレントの熱愛発覚!?お相手は和谷プロ棋士』
もちろん嘘だと思いたい。
だって先週もその前の週も私と電話してたんだもん。
そりゃあ付き合ってたわけじゃないけど、でも和谷からは何も聞いてないもん。
ネット記事のコメントは『この前の企画番組で共演してたよね!』『お似合いだと思ってました』『和谷プロかっこいいもんね』
和谷は私のこと好きなのかもしれない。
そう思ってたから、昨夜はあんなにショックを受けたんだ。
スマホを拾い上げて、画面にひび割れがないことを確認する。
けれど、通知欄には何もない。
……そうだよね。
もし記事がデマなら、和谷から何か言ってくれるはずだもんね。
時計を見ると、午前3時12分。
心臓の鼓動が妙に大きく聞こえる。
聞いてみればいいじゃん……
心の中で小さく呟く。
でも、それができるなら、こんな時間に目を覚まして悶々としてない。
和谷がプロになってから、私たちの関係は少しずつ変わってきた。
前みたいに気軽に連絡を取ることも減ったし、会える頻度も少なくなった。
でも、それはお互い忙しいからだって、自分に言い聞かせてた。
──だけど。
本当に、私のこと好きだったの?
スマホの画面に指を滑らせ、和谷の名前をタップする。
コール音がやけに長く感じる。
「……はい?」
驚いたような声。
この時間だから当然だ。
「起こしちゃった?」
「いや……どうしたの?」
どうしたの、なんて。
聞きたいことは山ほどあるのに、喉の奥が詰まって言葉が出てこない。
「……ごめん。なんでもない」
そう言って通話を切ろうとした瞬間、
「ちょっと待って」
和谷の声が、静かな夜に響いた。
「もしかして……見た?」
やっぱり、分かってるんじゃん。
「……うん」
「そうか」
静寂が落ちる。
聞きたい。
でも、怖い。
『お前とは違うんだよ』
もし、そんなことを言われたら。
でも、今はまだ夜明け前。
夜明けの群青の中で、私は彼の本当の答えを待っている。
