日々の僕たち

 「アチィ〜」
 路線バスを降りると、外は信じられないような暑さ
 おいおい、まだ朝の八時だぜ
 太陽 張り切りすぎだって。

 目の上に手のひらをかざし 太陽の光をチラリと見上げる
 ギラギラした光が一瞬 目に入っただけでも失神しそうだ。

 このバス停から学校まで十五分は歩く
 途中で気分が悪くなった時のために水筒にスポーツドリンクを入れてあるが、体調の変化を感じてからでは遅いとか何とかテレビで医者が言っていたぞ。

 早速一杯飲もう。

 バッグから水筒を取り出すと
 キャップを回し開けて、そこにスポーツドリンクを注ぐ
 冷たい感覚が手に伝わる
 俺は 温くなる前に 一気に飲み干した
 「ツァ〜ッ」
 たまんねー
 次の給水ポイントは通学路の中間地点くらいか?
 よし、ポイント 目指して歩くとするか!

 それにしても
 文芸部の活動が、何でわざわざ 学校なんだろう
 家で書いてた方がリラックスできる分、良い作品になるような気がするぞ
 もしかしてアレか? 夏休みの間に学生が非行に走らないように監視するために登校させるのかな。

 だったらさ。

 他の文化部とか 帰宅部のやつらが
 ほとんど 学校で活動しないと言うのは、どういう事なんだよ
 今度、部長か顧問に聞いてみよう。

 まぁ、母さんは俺が家でエアコンを使わない分 電気代が節約できるって喜んでたけどな。

 そろそろ 給水ポイントか。

 キュッ
 カラカラカラ
 パチン!
 トクトクトク
 
 「ゴクゴクゴク」
 「プハーッ」
 生き返るぜ
 でも、このペースで飲んでいたら帰りの分はないぞ
 帰る頃には さらに暑くなる。

 仕方がない。

 少し先のコンビニでスポーツドリンクを一本買っておこう
 それと 明日からは 水筒を二本にしてもらうか。

 ····

 そんなこんなで学校に到着。

 校門からグラウンドを見ると
 各運動部が活動中
 この暑い中 よくやるね〜
 威勢のいい声も出てるね〜
 そういえば 高校野球も 夏だ
 でも、ちょっと待てよ
 高校野球はまとまった休みが取れる 夏休みを選んで試合しているんじゃないのかな
 何しろ 最終決戦の地には 全国から 球児たちが集まる。

 と、なると
 ここで頑張っている運動部の連中も 夏休み中に試合とか記録会でもあるのかな。

 ま、良い結果を残せればいいけど。

 運動部の邪魔にならないように グラウンドの端を回って昇降口へ入る
 下駄箱の下に有るスノコの上でスニーカーを脱ぐと、むわっとした汗の臭いがする
 「ぐわっ」
 我ながらすごい臭さだ
 下駄箱の中に脱臭剤を入れておいた方がいいかもな
 明日持ってこよう。

 上履きに履き替えて
 部室を兼ねている図書室へ向かう。

 俺が入部する前の年までは専用の部室があったのだが
 図書室へ本を取りに行くのが、面倒だと言う理由で
 部室を兼ねるようになったとか。

 俺は 文芸部の部室があった方がいいと思うな
 だってさ、当たり前だけど図書室は私語禁止なんだぜ
 部員によっては、その方が集中できるって言うのもいるけどね
 俺は黙っていると辛くなってくる
 だから 執筆中はお気に入りの音楽 CD をイヤホンで聞いている。

 はい、図書室へ到着。

 扉を静かに開けて中へ入ると
 すでに何人かの部員が活動中
 俺に気づいた 部長が右手を上げて挨拶をする。

 俺も右手を軽く上げて返す。

 それにしても図書室の中は少し寒くないか? エアコン効きすぎだぞ。






 追記

 学生さんたちが夏休みに入ったので
 それらしいエピソードにしましたが
 少し 狙いすぎましたかね
 いつもの 俺らしく無い感じ笑

 次回も 夏休み編 で行くか?
 
 それは今作の反響を見てからにします。

 読者様におかれましては、お体に気をつけて。

 それでは失礼!
 
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