日々の僕たち
私の通う高校には二本の路線バスが通っている
一本はターミナル駅から住宅街を抜ける循環路線
もう一本はローカル駅からターミナル駅へ向かう往復路線。
どちらも高校の近くで停車するけど
そこまで乗る生徒はあまり多くはない
大抵はコンビニでお昼を買うために
手前の停留所で降りてしまう。
私には好きな人がいる
片思いだけどね。
彼の乗るバスは往復路線
私の乗るバスは循環路線。
本来ならば校門の近くでなければ出会うことはないけどね
彼はお昼を買うために手前の停留所でバスを降りる
そこからスクールゾーンを歩いて学校まで通うという訳。
私は走るバスの中から歩く彼の姿を何度か見たことがあって
何か惹かれる物があった
ただそれだけなんだけどね
好きになっちゃったんだ。
それからはバスに乗る時間を調整して
コンビニの近くのバス停で降りて
彼の姿を探しながら歩くようになった
お弁当を持って来てるけどね。
不審に思った友人には軽い運動だと伝えておいた
でも
そんな嘘はすぐにバレてしまう
結局友人も巻き込んで彼の姿を追うことに。
初めのうちは出会えればラッキー
出会えなければ仕方がないと思っていたけど
友人は彼の乗るバス路線の時刻表をネットから手に入れて
さらに運行情報のアプリまでインストールする熱の入れよう。
おかげで彼の姿を追うことは簡単にはなったけどね。
なんか私の方はだんだん熱が覚めて
逆に彼女の方はどんどん過熱していく
「私、挨拶してみようかな」
なんてことを言っている。
もし彼女が彼に挨拶をしたらどうなるんだろう?
彼の反応はいかに······
もう私には関係ないけどね。
終
一本はターミナル駅から住宅街を抜ける循環路線
もう一本はローカル駅からターミナル駅へ向かう往復路線。
どちらも高校の近くで停車するけど
そこまで乗る生徒はあまり多くはない
大抵はコンビニでお昼を買うために
手前の停留所で降りてしまう。
私には好きな人がいる
片思いだけどね。
彼の乗るバスは往復路線
私の乗るバスは循環路線。
本来ならば校門の近くでなければ出会うことはないけどね
彼はお昼を買うために手前の停留所でバスを降りる
そこからスクールゾーンを歩いて学校まで通うという訳。
私は走るバスの中から歩く彼の姿を何度か見たことがあって
何か惹かれる物があった
ただそれだけなんだけどね
好きになっちゃったんだ。
それからはバスに乗る時間を調整して
コンビニの近くのバス停で降りて
彼の姿を探しながら歩くようになった
お弁当を持って来てるけどね。
不審に思った友人には軽い運動だと伝えておいた
でも
そんな嘘はすぐにバレてしまう
結局友人も巻き込んで彼の姿を追うことに。
初めのうちは出会えればラッキー
出会えなければ仕方がないと思っていたけど
友人は彼の乗るバス路線の時刻表をネットから手に入れて
さらに運行情報のアプリまでインストールする熱の入れよう。
おかげで彼の姿を追うことは簡単にはなったけどね。
なんか私の方はだんだん熱が覚めて
逆に彼女の方はどんどん過熱していく
「私、挨拶してみようかな」
なんてことを言っている。
もし彼女が彼に挨拶をしたらどうなるんだろう?
彼の反応はいかに······
もう私には関係ないけどね。
終