日々の僕たち
何か夢を見ている
心地よい気分だが、はっきりしない
しかし突然身体がビクッと震えた
目が開く。
しばらく一点を見つめる
特に理由はないんだけどね
本棚の一冊の参考書に目が合ってしまった。
「うーん」
ところで今何時だろう? 参考書と見つめ合うのを止めて目覚まし時計に目をやると。
二時三十二分。
真夜中の?
そんなまさかねぇ〜
この私に限ってそんな中途半端に目が覚める理由がない
第一部屋の中明るいし。
改めて枕元のスマホの電源を入れる。
十四時三十五分。
ほらね、やっぱりそうでしょ?
「フッフッフ」
「お腹空いたぞー!」
不敵な笑みを漏らした後、大声で現状を訴えてみる。
しかし家の中は静まり返っている
今日は日曜日で父も母もいるはずなのに。そうなると一つ問題が
朝だか昼だかおやつだか判らない食事を摂るタイミングだ。
このままノソノソと下まで降りていったら苦情の一つも出かねないね。
とりあえずパジャマから部屋着に着替えよう
ムクリと上半身を起こし
あくびと一緒に大きく背伸びをする
ペットから絨毯に降りると、部屋着が昨晩脱いだ順番通りに並んでいる。
パジャマを脱いで、部屋着を順番通りに拾って着て行く
これは私が編み出した必殺技だ!
無駄のない動きに我ながら惚れ惚れするよ。
部屋着に着替え終わってから気が付いた。ハーフトップのままだ
ま、どこに出かけるでも無いし大丈夫でしょう
ブラウスに僅かに浮かんだ乳首が気になるけどね。
この後は洗顔して髪を整えれば、とりあえず両親から文句は来ないかもしれない。
たぶんね。
部屋のドアをゆっくりと開ける
耳を澄ましてみると微かに人の気配がする
どうやら父も母も居るようだ
部屋を出ると忍び足で階段を降り洗面所へ
ここまでの行動は誰にもバレていない
しかし、ここで大きな問題が
洗面所の蛇口をひねれば水が出る
その時の音はどうするか?
「うむむむむ」
ここは、水を細く出せば何とかなるだろう・・・・・・屈辱的だけどね
では早速蛇口をひねろう
ゆっくり、ゆっくりとね
おっ? 意外と水の流れる音は静かだ
これならもう少し出しても大丈夫でしょう。
それではサッサと顔を洗いましょうか
顔を水で濡らして私の洗顔フォームを手に取り顔を洗う
いつもはゴシゴシ洗っているけど今日は音を立てないように静かにゆっくり優しくね
洗顔が終わり泡を水で流しタオルで顔を拭く
鏡を見るといつもより肌が綺麗なような気がする
しっとりすべすべだ。
なぜだろう?
洗顔は奥が深いと言う事にしよう。
次は髪の手入れ
鏡を見ると見事にボサボサだ
自慢のロングヘアーだけど、ここまで伸びるとさすがに鬱陶しいね
春になったらショートにしてみようかな? 今年のモテ髪はショートヘアって何かの雑誌に書いてあった。
しかし。
半年前に美容院に行くお金を使い込んで以来、母はお金を出してくれない
謝ったんだけどね、一応
こうなったら自分でカットするしかないかな? でも前髪はともかく後ろがねぇ〜
髪型は今後の課題としておこう。
手にムースを取り髪に馴染ませるけど
髪が長い分使う量も半端ないね
しばらく時間を置いてヘアブラシで丁寧にブラッシング
余分をタオルで拭き取りさらにブラッシング。
はっきり言って面倒です!
さて一通り終わったけど
あ、口をすすいでないや
コップの水を口に含み、クチュクチュとすすいでで吐き出した。
さてとキッチンへ行くか〜。
出口の方を向くと母が黙って立っていた。
「え?」
「何が"え?"よ」
「おめかしして、どこかへお出かけかしら?」
部屋着の私に向かって、それを言う?
明らかな嫌味だ
目が笑ってない。
まさに危機一髪! どうする?
口をついて出た言葉は
「別にどこにも出かけないけど」
「日頃の身だしなみは大切かなと思って。ハハハ〜」
しばしの沈黙。
母はいかにも呆れた様子で言った
「あなたね、休みだからって一体何時間寝てるのよ」
私は目を泳がせながら返した
「休みだから眠っていられるんだよ」
「平日だったら怒るでしょ」
母はピシャリと
「当たり前じゃない!」
私の身体がビクッと震えた。
「大体あなた来年受験生でしょ?」
「こんな調子でグウタラしていて浪人でもしたらどうするの!」
家中がビリビリと震えるような感じがした。
居間の方から父の声が聞こえる
「それぐらいにしておいてやれ、本人が一番判ってるんだろうから」
母は大きくため息をつくと
「ご飯、どうするの?」
「いただきます母上」
「手伝いましょうか?」
少しパニックになっていて、とんちんかんな受け答えになってしまった。
「もう出来てるわよ」
母がいつになく静かに言った。
怒っている、相当怒っている!
こうなったら最終手段だ
私は母に向かって土下座をした
そして
「以後気をつけます、何卒ご勘弁の程を!」
「ふーっ、そうしてくれるとありがたいわね」
「もういいから頭を上げなさい、ご飯が冷めるわよ」
母はそう言い残して居間の方へ歩いて行った。
危なかった、母は怒るとガミガミとうるさいからね
とにかく急いでキッチンへ向かおう。
今後の事はご飯を食べながら考えるとしようね。
終
心地よい気分だが、はっきりしない
しかし突然身体がビクッと震えた
目が開く。
しばらく一点を見つめる
特に理由はないんだけどね
本棚の一冊の参考書に目が合ってしまった。
「うーん」
ところで今何時だろう? 参考書と見つめ合うのを止めて目覚まし時計に目をやると。
二時三十二分。
真夜中の?
そんなまさかねぇ〜
この私に限ってそんな中途半端に目が覚める理由がない
第一部屋の中明るいし。
改めて枕元のスマホの電源を入れる。
十四時三十五分。
ほらね、やっぱりそうでしょ?
「フッフッフ」
「お腹空いたぞー!」
不敵な笑みを漏らした後、大声で現状を訴えてみる。
しかし家の中は静まり返っている
今日は日曜日で父も母もいるはずなのに。そうなると一つ問題が
朝だか昼だかおやつだか判らない食事を摂るタイミングだ。
このままノソノソと下まで降りていったら苦情の一つも出かねないね。
とりあえずパジャマから部屋着に着替えよう
ムクリと上半身を起こし
あくびと一緒に大きく背伸びをする
ペットから絨毯に降りると、部屋着が昨晩脱いだ順番通りに並んでいる。
パジャマを脱いで、部屋着を順番通りに拾って着て行く
これは私が編み出した必殺技だ!
無駄のない動きに我ながら惚れ惚れするよ。
部屋着に着替え終わってから気が付いた。ハーフトップのままだ
ま、どこに出かけるでも無いし大丈夫でしょう
ブラウスに僅かに浮かんだ乳首が気になるけどね。
この後は洗顔して髪を整えれば、とりあえず両親から文句は来ないかもしれない。
たぶんね。
部屋のドアをゆっくりと開ける
耳を澄ましてみると微かに人の気配がする
どうやら父も母も居るようだ
部屋を出ると忍び足で階段を降り洗面所へ
ここまでの行動は誰にもバレていない
しかし、ここで大きな問題が
洗面所の蛇口をひねれば水が出る
その時の音はどうするか?
「うむむむむ」
ここは、水を細く出せば何とかなるだろう・・・・・・屈辱的だけどね
では早速蛇口をひねろう
ゆっくり、ゆっくりとね
おっ? 意外と水の流れる音は静かだ
これならもう少し出しても大丈夫でしょう。
それではサッサと顔を洗いましょうか
顔を水で濡らして私の洗顔フォームを手に取り顔を洗う
いつもはゴシゴシ洗っているけど今日は音を立てないように静かにゆっくり優しくね
洗顔が終わり泡を水で流しタオルで顔を拭く
鏡を見るといつもより肌が綺麗なような気がする
しっとりすべすべだ。
なぜだろう?
洗顔は奥が深いと言う事にしよう。
次は髪の手入れ
鏡を見ると見事にボサボサだ
自慢のロングヘアーだけど、ここまで伸びるとさすがに鬱陶しいね
春になったらショートにしてみようかな? 今年のモテ髪はショートヘアって何かの雑誌に書いてあった。
しかし。
半年前に美容院に行くお金を使い込んで以来、母はお金を出してくれない
謝ったんだけどね、一応
こうなったら自分でカットするしかないかな? でも前髪はともかく後ろがねぇ〜
髪型は今後の課題としておこう。
手にムースを取り髪に馴染ませるけど
髪が長い分使う量も半端ないね
しばらく時間を置いてヘアブラシで丁寧にブラッシング
余分をタオルで拭き取りさらにブラッシング。
はっきり言って面倒です!
さて一通り終わったけど
あ、口をすすいでないや
コップの水を口に含み、クチュクチュとすすいでで吐き出した。
さてとキッチンへ行くか〜。
出口の方を向くと母が黙って立っていた。
「え?」
「何が"え?"よ」
「おめかしして、どこかへお出かけかしら?」
部屋着の私に向かって、それを言う?
明らかな嫌味だ
目が笑ってない。
まさに危機一髪! どうする?
口をついて出た言葉は
「別にどこにも出かけないけど」
「日頃の身だしなみは大切かなと思って。ハハハ〜」
しばしの沈黙。
母はいかにも呆れた様子で言った
「あなたね、休みだからって一体何時間寝てるのよ」
私は目を泳がせながら返した
「休みだから眠っていられるんだよ」
「平日だったら怒るでしょ」
母はピシャリと
「当たり前じゃない!」
私の身体がビクッと震えた。
「大体あなた来年受験生でしょ?」
「こんな調子でグウタラしていて浪人でもしたらどうするの!」
家中がビリビリと震えるような感じがした。
居間の方から父の声が聞こえる
「それぐらいにしておいてやれ、本人が一番判ってるんだろうから」
母は大きくため息をつくと
「ご飯、どうするの?」
「いただきます母上」
「手伝いましょうか?」
少しパニックになっていて、とんちんかんな受け答えになってしまった。
「もう出来てるわよ」
母がいつになく静かに言った。
怒っている、相当怒っている!
こうなったら最終手段だ
私は母に向かって土下座をした
そして
「以後気をつけます、何卒ご勘弁の程を!」
「ふーっ、そうしてくれるとありがたいわね」
「もういいから頭を上げなさい、ご飯が冷めるわよ」
母はそう言い残して居間の方へ歩いて行った。
危なかった、母は怒るとガミガミとうるさいからね
とにかく急いでキッチンへ向かおう。
今後の事はご飯を食べながら考えるとしようね。
終