日々の僕たち
最近 不審なメールが度々届く
巷で噂の強盗団への勧誘メールかな
どのメールも短時間で高額収入を謳っている
常識的に考えれば、ありえない話だ
それにさ、どんなにお金に困っていても犯罪の片棒を担ぐなんて考えられないよな
第1大人になれば、お金なんて 働けば稼ぐことができる
たかだか数年を我慢できないなんて。だったら初めから進学なんてするなよ
そうなると重要なのは 卒業後の就職先 だよな?今は若者の働き手が少ないと言うから仕事に就く事を考えている 俺にとっては都合がいい
ただ問題がある
収入の少ない高齢者が働きに出てくる
いわゆるシルバー人材ってやつだ
将来性で見れば俺たち若者の方に分があるけどさ、経験値では 高齢者の方が遥かに上
即戦力を求めている企業にとっては都合がいいし、年齢の関係から長期就労という訳にもいかないから頃合いを見計らってクビにしてしまえば 後腐れもない
そして新しい高齢者を雇うと言うね
そんなシルバー人材を雇っている企業のイメージは概ね良好、市井に埋れてしまった高齢者に再び活躍の場を与えているという点で
でもさ 俺たち若者の職を奪うという点においては マイナスイメージ
しかしテレビのニュースを見ても新聞を読んでもそんな事は誰も問題にしない
高校を卒業しても 働き口がなければ
大学へ進学するかニートになるくらいしか思いつかないよな
それに
どちらの道を選ぶにしても家に金がなければどうにもならない
政治家は若者たちの進学を後押しする政策を打ち出すとか言ってるけど、問題を先送りにしているだけだと思うよ
だいたいさ大学卒業しても 働き口がなかったら どうする?
全く働き口がないっていう訳じゃなく適性の問題だよ。頭に知識ばかりをパンパンに詰め込んでもさ、社会に出て役に立つ保証は無し
そんなんで就ける職はコンビニの店員ぐらいしか思い浮かばない。今の俺と何が違うんだ?
だめだ 考えれば考えるほど気が滅入ってくる
「ふーっ!」
大きく ため息をついたところで時計を見ると夜中の10時
今日出ていた課題はもう終えたし
バイトも休み
あとは 風呂入って、明日の用意をして眠りにつくだけ
「それじゃあ、ひとっ風呂浴びてきますか!」誰に聞かせるでもなくね。
終
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