日々の僕たち

 俺が悪い訳じゃないだろ? 一体何をしたって言うんだよ。

 クラスメイトが学校を休んでから2週間が経つ初めは流行り病にでも罹ったのかと思われていたけどね、どうやら登校拒否らしい。

 その休んでいる理由がさ、どうやら友人からの暴力だと言う話だ。暴力と言ってもイジメじゃない、言葉の暴力。

 あいつは友人が少ない、その中で最も親しいのが俺だ。

 クラスでは、その俺があいつを追い詰めたという事になっている。おいおい冗談は勘弁してくれよ、一体俺がいつ暴言を放ったって言うんだ?第一さ俺があいつと話す時にどれだけ気を使ってるのか判ってんのか。

 デリケートだから気に触らないように尚且つ気を使っている事を悟られないように、あくまでフレンドリーに。

 あいつは俺にとっての大切な親友だ。

 いつの日か気兼ねなく付き合えるようになったらいいなと思ってるぜ?そのために今は忍の一文字で頑張っている。

 だいたい噂の出所が女子のグループだというところに疑問を持たないのかなぁ〜
 
 あのグループのやつらは気に入らない事があると根も葉もない噂話しをさも事実のように触れて回る。クラスの皆はそれが判っていて事の顛末がどうなるかを楽しみにしてると言う訳さ、酷い話だろ?はっきり言って悪趣味だよな。

 「ふぅーっ」

 放課後。一人教室に残り我何を思うって、あいつの事に決まってるじゃん!今だってあいつの席に座っているし。

 帰る途中で、あいつの家に寄ってみようかなぁ〜
 
 俺の誤解も解かなけりゃならないしさ、何よりもあいつに会って話がしたい!でも、あいつのお母さんが合わせてくれるかな?大切な一人娘が登校拒否だもんな。

 ま、グダグダここで考えていてもしょうがない!あいつの家に行こう、そして嘘偽りのない俺の思いをぶつけるんだ。

 俺は席を立ち、教室を出た。




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