日々の僕たち
困ったぞ〜 どうすればいいんだ!
現文で赤点取っちまった····
夏休みは週2で補習確定。
補習を受けたからって、赤点が取り消しになる訳でもない。そもそもなぜ俺が赤点なのか判らないぞ! 担当教諭に聞いたら「授業態度が悪いから」だそうだ。
はぁ? 身に覚えがないのですが。 誰か他の生徒と間違えてない? ここはクラスメイトに 俺の印象を聞いてみよう。
「なぁ、授業中の俺ってどんな感じ?」
机が隣のクラスメイトに聞いてみた····
「いきなり、なんだよ?」
そうか、彼は事情を知らない。面倒だが初めから説明するか。
説明を終えると彼は「う〜ん」と唸った後、「別に普通じゃねえの?」そっけなく答えた。
彼の普通の基準が判らないが、少なくとも俺に落ち度はない事は判った。
「さんきゅ、忙しいとこ悪かったな」俺は礼を言うと、席を立った。
次は職員室だ、現文教諭に直訴するしか!
職員室の前に立つ。
勢いで来たまではいいが「教員に対して生意気な態度をとった」とか言われて、成績をさらに下げられたらどうしよう? いや、ここまで来て引き下がる訳にはいかない!
「失礼します!」俺は意を決して職員室へ入った。
職員室の中には結構な数の生徒がいて、何やら教員と話をしている。ところで現文教諭の机はどこだろう? おっ、あそこで茶をすすっているのは紛れもなく現文教諭! そこで大人しく待ってろよ。
俺はツカツカと教諭のもとへ向かった。
「こんにちは」俺が挨拶をすると、教諭は一言「なんだよ、茶がまずくなるだろ」
なっ、なんだ? 俺の方を見もせずに、茶がまずくなるだって! あんた本当に教員なのか?
「今日は質問があって来ました」
「めんどくせーな授業中にしてくれよ」
「授業には関係ない質問です」
「チッ! しょうがねーな!」
舌打ちされた。質問しても大丈夫なのだろうか? 俺は授業態度に関する経緯を簡潔に質問した。
現文教諭の答えは、そう言う生意気なところだよ! だそうだ。
感情論だ、とても大人の発言とは思えない。
身体が熱くなって来る。グーパンチが出そうになったところを理性で抑えた。こんな奴を殴って人生棒に振っても面白くない。
「いつまで突っ立ってんだよ! さっさと教室へ戻れ餓鬼!」
もう我慢ならない! その時俺の右腕を誰かが掴んだ。我に帰って見ると教頭先生だった。
「こちらへ」声を潜める教頭先生の後に付いて職員室を出る。2人で立つ職員室前の廊下にて「さっきは悪かったね、彼には私の方から話をしておくよ」何の話だろう? それに教頭先生が謝る事はないじゃないか。
「判りました」納得した訳ではないけど、ここは丸く収めておこう。
教頭先生はホッとしたような顔で「今度から 困った事になったら私の所に来なさい」
そう言って俺の目をじっと見る。
なんか一人でイキっていた俺が恥ずかしくなってきた。
「お昼休みがもうすぐ終わる。早く教室へ戻りなさい」教頭先生に促されて歩き出し、そこで気が付く。
「今日はありがとうございました!」
俺が礼を言うと、教頭先生はニコニコした顔で「勉強頑張るんだよ、それじゃまたね」そう言って職員室へ戻って行った。
俺の心の靄はまだ晴れた訳ではないけど、今日1日は何とかなりそうだ。明日からの事は家に帰ってから考えよう。
それじゃまたね、か····
つって、まだ何かあるのか? そうだよな、夏休みは補習だ。
「はぁ〜あ····」
終
現文で赤点取っちまった····
夏休みは週2で補習確定。
補習を受けたからって、赤点が取り消しになる訳でもない。そもそもなぜ俺が赤点なのか判らないぞ! 担当教諭に聞いたら「授業態度が悪いから」だそうだ。
はぁ? 身に覚えがないのですが。 誰か他の生徒と間違えてない? ここはクラスメイトに 俺の印象を聞いてみよう。
「なぁ、授業中の俺ってどんな感じ?」
机が隣のクラスメイトに聞いてみた····
「いきなり、なんだよ?」
そうか、彼は事情を知らない。面倒だが初めから説明するか。
説明を終えると彼は「う〜ん」と唸った後、「別に普通じゃねえの?」そっけなく答えた。
彼の普通の基準が判らないが、少なくとも俺に落ち度はない事は判った。
「さんきゅ、忙しいとこ悪かったな」俺は礼を言うと、席を立った。
次は職員室だ、現文教諭に直訴するしか!
職員室の前に立つ。
勢いで来たまではいいが「教員に対して生意気な態度をとった」とか言われて、成績をさらに下げられたらどうしよう? いや、ここまで来て引き下がる訳にはいかない!
「失礼します!」俺は意を決して職員室へ入った。
職員室の中には結構な数の生徒がいて、何やら教員と話をしている。ところで現文教諭の机はどこだろう? おっ、あそこで茶をすすっているのは紛れもなく現文教諭! そこで大人しく待ってろよ。
俺はツカツカと教諭のもとへ向かった。
「こんにちは」俺が挨拶をすると、教諭は一言「なんだよ、茶がまずくなるだろ」
なっ、なんだ? 俺の方を見もせずに、茶がまずくなるだって! あんた本当に教員なのか?
「今日は質問があって来ました」
「めんどくせーな授業中にしてくれよ」
「授業には関係ない質問です」
「チッ! しょうがねーな!」
舌打ちされた。質問しても大丈夫なのだろうか? 俺は授業態度に関する経緯を簡潔に質問した。
現文教諭の答えは、そう言う生意気なところだよ! だそうだ。
感情論だ、とても大人の発言とは思えない。
身体が熱くなって来る。グーパンチが出そうになったところを理性で抑えた。こんな奴を殴って人生棒に振っても面白くない。
「いつまで突っ立ってんだよ! さっさと教室へ戻れ餓鬼!」
もう我慢ならない! その時俺の右腕を誰かが掴んだ。我に帰って見ると教頭先生だった。
「こちらへ」声を潜める教頭先生の後に付いて職員室を出る。2人で立つ職員室前の廊下にて「さっきは悪かったね、彼には私の方から話をしておくよ」何の話だろう? それに教頭先生が謝る事はないじゃないか。
「判りました」納得した訳ではないけど、ここは丸く収めておこう。
教頭先生はホッとしたような顔で「今度から 困った事になったら私の所に来なさい」
そう言って俺の目をじっと見る。
なんか一人でイキっていた俺が恥ずかしくなってきた。
「お昼休みがもうすぐ終わる。早く教室へ戻りなさい」教頭先生に促されて歩き出し、そこで気が付く。
「今日はありがとうございました!」
俺が礼を言うと、教頭先生はニコニコした顔で「勉強頑張るんだよ、それじゃまたね」そう言って職員室へ戻って行った。
俺の心の靄はまだ晴れた訳ではないけど、今日1日は何とかなりそうだ。明日からの事は家に帰ってから考えよう。
それじゃまたね、か····
つって、まだ何かあるのか? そうだよな、夏休みは補習だ。
「はぁ〜あ····」
終