日々の僕たち

「ゴホッ、ゴホッ!」
 あー喉痛えー
 熱は少し下がってきたけど喉が何とかならないかな?

 それにしても一体どこのどいつだよ、もう大丈夫です安心してください。とか言ったのは!
 
 俺は今辛い状況にあるんですけど責任とってくれますか〜! まったく!

 我が家には高齢の爺ちゃんと婆ちゃんがいるから俺は自室に隔離状態、部屋を出るのはトイレに行く時だけ。食事は母さんが部屋の前まで持ってきてくれる····




 今にして思えばだけど。

 学校でマスクの着用が自己判断になってからも、保健の先生と常駐の看護師さんはマスクを着用していたし、手洗いとうがい それに 保険室の消毒をまめにしていた。

 自分が感染源になるシャレにならない可能性というよりも、どこからか情報を得ていたんだな。まだ終わってないっていうさ。

 あー、こいつが治って学校行ったらなんて言われるかな? それ以前に俺は感染歴がある奴からは離れていた。俺も避けられるのかなー

 さすがに親友は、それはないと思うけど露骨にマスク着用してたらどうしよう? それ以前に SNS にお見舞いメッセージが入って無いと言うところが何とも。

 ····こうやって、みんな孤立していくのか。

 いや、そんなのはまっぴらごめんだ! 俺がマスクを着用して登校すれば良いのかも知れない、そうすれば 警戒心も少しは薄らいで? まて逆に危険人物だと思われる可能性もあるぞ!

 はぁ〜、俺はこれからどうすればいいんだよ。

 まずは治療に専念するしかないか。それと俺の方から SNS でメッセージを送ってみよう。
 『退屈だ〜!』とかさ、文面は何でもいいんだ。とりあえずは無事だと言うことが伝わればね。

 では早速、ポチポチポチと『諸君!元気でやってるかね?』こんな物かな。では送信と。

 おっ? 1通帰ってきたぞ。

 どらどら、『お前休んでなくて大丈夫なのか?』ううっ、心配してくれてる!
 
 またきた! 『授業内容はまとめて有るから安心してくれ』さすが 学級委員長 だな。

 おっ、普段はあまり喋らない女子からも来てる『早く良くなってくださいね。待ってます』なんと! 俺に気があるのか? いやいや、それは自惚れだって言うの。

 とにかく登校しても孤立するのは避けられそうだ。みんなに返信してと。

 「ふわぁ〜あ、なんだか眠くなってきたぞ」一休みするか。

 ゴソゴソ、ベッドに潜り込んでと。

 おやすみなさい。






114/127ページ
スキ