日々の僕たち

「学校へ行きたくないなぁー」

 駅近にあるハンバーガーショップでハンバーガーを頬張りながら、この休みの間何度も頭を巡っていた思いを口に出してみる。

 紅茶のストローに口を寄せながら周りの様子を覗うけれど、誰も私の事を気にも留めない。眼の前のスマホに夢中だ。

 少し声が小さかったかな? 大声でわめけばって、止めておこうね。

 お店からつまみ出されてしまうよ。

 それは困る。まだポテチが残っているし、外に出ても特に目的がある訳でもない。暇人だねぇ····

 学校が始まれば、それなりに忙しくなるかな? もし学校でも暇だとしたら、それはかなりヤバい。

 第一、私は部活動しているし、友達だっている。決してボッチなんかじゃないの! 両手を強く強く握り締めてコクコクと頷いた。

 さて、そうなると。

 なぜ学校へ行きたくないのかな?

 判らない、今の私には皆目見当もつかない。ただ何となく行きたくないとしか言えない。で、大人になってから後悔するんだ。あの時もっと自分自身に向き合って高校生活を送っていればってね。

 でもゴメン、未来の私。

 本当に判らないのよ、今の私の事なんて! はあああぁ〜誰か教えてよ本当の事を。

 無理か。

 じゃぁ、いいや。ポテチも食べたし、片付けてお店を出よう。今日は寄り道しないで真っ直ぐ家に帰るぞー。

 来週から新学期だしね、少し勉強をしておかないと皆んなに遅れる。

 
 

 

終 
 

 
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