猫語理解。
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手を繋がないと出られない部屋
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私の恋人は、少し甘えたな所がある。普段はクールな彼女だが、眠気がピークに達すると少しばかり可笑しくなるのだ。私はそれが愛おしくて堪らない。
「どした?」
私の彼女......香織が私にもたれかかってくる。いや、もたれかかるというより、頭を押し付けくると言った方が正しい気がしてきた。大学生になってルームシェアもとい同棲を始めた私たち2人。午後10時を超えると見られるいつもとは違う香織の姿も、もう見なれたはずなのに、キュンと来てしまう。
「衣織さん〜......眠たいれす......」
「......おやすみ?」
「寝たくないのです......」
「何でよ」
「もっと話したいのです〜」
寝ぐずりというのだろうか、いつも落ち着いている彼女は夜になると子供のように甘えてくるのだ。
(可愛い......)
「うぅー……」
可愛い。香織と出会うまでこんな可愛い生き物が存在するなんて知らなかった。今までどうやって生きてきたんだろう? 香織は少し体勢を変えて、私に抱きつくようにもたれかかる。なんだか押し倒されているみたいだ。
「......にゃあ」
猫のような声を出して擦り寄ってくる彼女に、思わず理性が崩れそうになる。そんな気持ちを誤魔化そうと彼女の髪を撫でると、今度はゴロゴロと言い出した。猫の真似だろうか。昨日のお昼に猫耳カチューシャをつけてくれと頼んだら即却下してきたのに......。本当に可愛すぎる。……この子が恋人で良かった。私以外の人にこんな姿を見せる訳には行かない。
「……んっ……ふぁ……」
そうして暫く撫でていると、いつの間にか彼女は夢の世界へと旅立っていた。スヤスヤと眠るその顔はとても幸せそうだ。きっと良い夢を見ていることだろう。………………でもね、やっぱり寂しいんだよ。せっかくこうして一緒に居られる時間なのに、君はすぐに眠りについてしまうから。
「ねえ、起きてよ」
「……」
「キスするよ?」
「……」
……返事がない。ただの屍のようだ。じゃなくて、このままだと本当に寝込みを襲いかねないので私はそっと彼女を抱きしめた。こうすると彼女の体温を感じられて安心できる。まるで子供に戻った気分だった。
「好き」
そう言って軽く口づけをする。そしてまた強く抱きしめた。
「……大好きだよ」
「にゃあー?......」
「!?」
彼女が目を覚ましたのかと思ったがどうやら違うらしい。香織は目を瞑ったまま声を出していた。それにしても可愛い。さっきの仕返しとして今度は私が彼女に囁くことにした。
「……愛してる」
「……!……にゃあ」
恥ずかしがりながらも嬉しそうな表情で微笑む香織。愛の言葉に喜んでもらえるとこっちも嬉しいものだ。相変わらず猫の言葉で話しているが、何となく言いたいことは分かる。
「香織......起きてる?」
「んにゃ............」
『んにゃ。』一見すると猫の真似の続きの様だが、違う。九州の方の方言で、『いいえ』という意味の言葉である。......やっぱり、起きているな。起きているのならば、からかってやろう。私の胸で少し寝ているし、眠気も少しばかり飛んできることだ。
「もういっかい!」
「............?」
「香織、猫の真似。もう1回!」
香織は何かに気づいたようにハッとした顔をしたが、その後すぐに頬を赤く染めながらコクリと首を縦に振った。こいつ、変に嫌がる方が私が喜ぶと言うことを覚えやがった。くそう。
「……んっ、にゃあ」
「……可愛い!!」
「きゃあっ!!?......ちょっ、ちょっと離してくださいぃ!くっ、くるし......」
思わず抱きついてしまった。力をを込めすぎて少し香織が苦しがっている。
(でも、可愛いのだから仕方がないよ)
そのままベッドに押し倒すようにして唇を奪う。最初は驚いていた香織だったが、直ぐに受け入れてくれた。舌を入れると、応えるように絡ませてくれる。それがとても心地よかった。
「……ぷはぁっ、はぁ……はぁ」
「はぁ……はぁ……」
「……」
「……衣織さん?」
「ごめんなさい」
流石にやりすぎたかもしれない。彼女は息を整えようと必死になっていた。少し申し訳ない気持ちになる。でも、そんな姿も可愛いなと思うあたり、末期なのだろう。それか、特殊性癖に目覚めているか。
「香織、大丈夫?」
「はい……なんとか……」
「ごめんね、苦しかったよね?」
「いえ、大丈夫れす......」
「……」
「……?」
香織は私の顔を見てキョトンとしている。何だろうか?
「どうしたの?」
「……衣織さんも、寂しかったんですか?」
「え?なんで……あ、うん。そうかも」
バレていたのか……。まぁ、そりゃそうか。あんなにベタベタしてたらわかるか。
「......嬉しいですにゃー............」
キスをして体力を使ったのか、また猫語に戻っている。先程された悪戯をこの子は覚えていないのか。
「みゃー!」
でも、今度は私も香織をからかったりせずに、ありがとうと言う意味で猫語を使う。
「……ふふふ、どう致しましてぇ⋯⋯」
「みゃー?!みゃあ〜」
私は香織に自分の猫語が伝わった事に歓喜した。
「にゃあ〜」
「……みゅー」
「にゃあ〜」
「……みゃ〜」
傍から見ると、頭の可笑しい人たちだと思われるだろうか。だが、私たちは至って真剣である。これは遊びではないのだ。真剣勝負と言っても良い。私達は、私達が思っている事がどれだけ伝わるのか、試しているのかもしれない。そんな深いことは考えていないのかもしれない。私達は、阿呆のようにお互いがお互いに甘える。そしてまたキスをした。触れるだけの、軽いキス。
今度は彼女からだった。
私の頭を優しく撫でて、それから唇を塞ぐ。まるで子供扱いされているような気分になった。だけど、嫌じゃない。寧ろもっとして欲しいくらいだ。その願いが通じたのか、香織は微笑んでまた猫語で返事をし、キスをする。
◆◆◆
朝だ。隣には愛おしい人が眠っている。それは幸せそうな表情だった。きっと夢の中で幸せな時間を過ごしていることだろう。彼女の髪をそっと撫でる。サラリとした手触りがとても心地よい。こうしてずっと触れていたくなる。……いつまでも、こうしていたい。でも、それよりももっとやりたい事が私にはあった。
「おはよう、香織」
「おはようございます......」
ふわふわとした心地の香織に一言ポツリと私は言う。
「みゃあー?」
初めはキョトンとしていた彼女だが、次第に理解していき、頬を赤く染める。そして、目を逸らしながら恥ずかしそうに答えた。
「忘れてくださいぃ!」
「みゃー......」
香織は本当に可愛い。これからも、彼女との生活が楽しみだなと私は思った。
「衣織さん……」
「ん?」
彼女がこちらを見つめてくる。何かを決心した表情をしていた。
(嫌な予感しかしない……)
「もう1回言ってください!」
「嫌だあ!」
私が昨日使った戦法を使用された。実際に体験してみると、かなり恥ずかしい。こんなことを思いついた私に尊敬する。返り討ち。普段はされないのに、今日は朝でまだ眠気が残っているからか、頭が回らない。簡単に言いくるめられてしまった。
「さて、馬鹿な事やってないで。......朝ごはん何がいいですか」
「なんでも......」
仕返しされた悔しさに食べたいものなど思いつかない。適当に返してしまう。
「むう......なんでも、が一番困るのです」
「ごめんって」
今日はちょっと良くない目覚めだが、私たちは段々といつも通りイチャイチャし始めるのだろう。こんな日々がいつまでも続けばいいと、私は願った。
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私の恋人は、少し甘えたな所がある。普段はクールな彼女だが、眠気がピークに達すると少しばかり可笑しくなるのだ。私はそれが愛おしくて堪らない。
「どした?」
私の彼女......香織が私にもたれかかってくる。いや、もたれかかるというより、頭を押し付けくると言った方が正しい気がしてきた。大学生になってルームシェアもとい同棲を始めた私たち2人。午後10時を超えると見られるいつもとは違う香織の姿も、もう見なれたはずなのに、キュンと来てしまう。
「衣織さん〜......眠たいれす......」
「......おやすみ?」
「寝たくないのです......」
「何でよ」
「もっと話したいのです〜」
寝ぐずりというのだろうか、いつも落ち着いている彼女は夜になると子供のように甘えてくるのだ。
(可愛い......)
「うぅー……」
可愛い。香織と出会うまでこんな可愛い生き物が存在するなんて知らなかった。今までどうやって生きてきたんだろう? 香織は少し体勢を変えて、私に抱きつくようにもたれかかる。なんだか押し倒されているみたいだ。
「......にゃあ」
猫のような声を出して擦り寄ってくる彼女に、思わず理性が崩れそうになる。そんな気持ちを誤魔化そうと彼女の髪を撫でると、今度はゴロゴロと言い出した。猫の真似だろうか。昨日のお昼に猫耳カチューシャをつけてくれと頼んだら即却下してきたのに......。本当に可愛すぎる。……この子が恋人で良かった。私以外の人にこんな姿を見せる訳には行かない。
「……んっ……ふぁ……」
そうして暫く撫でていると、いつの間にか彼女は夢の世界へと旅立っていた。スヤスヤと眠るその顔はとても幸せそうだ。きっと良い夢を見ていることだろう。………………でもね、やっぱり寂しいんだよ。せっかくこうして一緒に居られる時間なのに、君はすぐに眠りについてしまうから。
「ねえ、起きてよ」
「……」
「キスするよ?」
「……」
……返事がない。ただの屍のようだ。じゃなくて、このままだと本当に寝込みを襲いかねないので私はそっと彼女を抱きしめた。こうすると彼女の体温を感じられて安心できる。まるで子供に戻った気分だった。
「好き」
そう言って軽く口づけをする。そしてまた強く抱きしめた。
「……大好きだよ」
「にゃあー?......」
「!?」
彼女が目を覚ましたのかと思ったがどうやら違うらしい。香織は目を瞑ったまま声を出していた。それにしても可愛い。さっきの仕返しとして今度は私が彼女に囁くことにした。
「……愛してる」
「……!……にゃあ」
恥ずかしがりながらも嬉しそうな表情で微笑む香織。愛の言葉に喜んでもらえるとこっちも嬉しいものだ。相変わらず猫の言葉で話しているが、何となく言いたいことは分かる。
「香織......起きてる?」
「んにゃ............」
『んにゃ。』一見すると猫の真似の続きの様だが、違う。九州の方の方言で、『いいえ』という意味の言葉である。......やっぱり、起きているな。起きているのならば、からかってやろう。私の胸で少し寝ているし、眠気も少しばかり飛んできることだ。
「もういっかい!」
「............?」
「香織、猫の真似。もう1回!」
香織は何かに気づいたようにハッとした顔をしたが、その後すぐに頬を赤く染めながらコクリと首を縦に振った。こいつ、変に嫌がる方が私が喜ぶと言うことを覚えやがった。くそう。
「……んっ、にゃあ」
「……可愛い!!」
「きゃあっ!!?......ちょっ、ちょっと離してくださいぃ!くっ、くるし......」
思わず抱きついてしまった。力をを込めすぎて少し香織が苦しがっている。
(でも、可愛いのだから仕方がないよ)
そのままベッドに押し倒すようにして唇を奪う。最初は驚いていた香織だったが、直ぐに受け入れてくれた。舌を入れると、応えるように絡ませてくれる。それがとても心地よかった。
「……ぷはぁっ、はぁ……はぁ」
「はぁ……はぁ……」
「……」
「……衣織さん?」
「ごめんなさい」
流石にやりすぎたかもしれない。彼女は息を整えようと必死になっていた。少し申し訳ない気持ちになる。でも、そんな姿も可愛いなと思うあたり、末期なのだろう。それか、特殊性癖に目覚めているか。
「香織、大丈夫?」
「はい……なんとか……」
「ごめんね、苦しかったよね?」
「いえ、大丈夫れす......」
「……」
「……?」
香織は私の顔を見てキョトンとしている。何だろうか?
「どうしたの?」
「……衣織さんも、寂しかったんですか?」
「え?なんで……あ、うん。そうかも」
バレていたのか……。まぁ、そりゃそうか。あんなにベタベタしてたらわかるか。
「......嬉しいですにゃー............」
キスをして体力を使ったのか、また猫語に戻っている。先程された悪戯をこの子は覚えていないのか。
「みゃー!」
でも、今度は私も香織をからかったりせずに、ありがとうと言う意味で猫語を使う。
「……ふふふ、どう致しましてぇ⋯⋯」
「みゃー?!みゃあ〜」
私は香織に自分の猫語が伝わった事に歓喜した。
「にゃあ〜」
「……みゅー」
「にゃあ〜」
「……みゃ〜」
傍から見ると、頭の可笑しい人たちだと思われるだろうか。だが、私たちは至って真剣である。これは遊びではないのだ。真剣勝負と言っても良い。私達は、私達が思っている事がどれだけ伝わるのか、試しているのかもしれない。そんな深いことは考えていないのかもしれない。私達は、阿呆のようにお互いがお互いに甘える。そしてまたキスをした。触れるだけの、軽いキス。
今度は彼女からだった。
私の頭を優しく撫でて、それから唇を塞ぐ。まるで子供扱いされているような気分になった。だけど、嫌じゃない。寧ろもっとして欲しいくらいだ。その願いが通じたのか、香織は微笑んでまた猫語で返事をし、キスをする。
◆◆◆
朝だ。隣には愛おしい人が眠っている。それは幸せそうな表情だった。きっと夢の中で幸せな時間を過ごしていることだろう。彼女の髪をそっと撫でる。サラリとした手触りがとても心地よい。こうしてずっと触れていたくなる。……いつまでも、こうしていたい。でも、それよりももっとやりたい事が私にはあった。
「おはよう、香織」
「おはようございます......」
ふわふわとした心地の香織に一言ポツリと私は言う。
「みゃあー?」
初めはキョトンとしていた彼女だが、次第に理解していき、頬を赤く染める。そして、目を逸らしながら恥ずかしそうに答えた。
「忘れてくださいぃ!」
「みゃー......」
香織は本当に可愛い。これからも、彼女との生活が楽しみだなと私は思った。
「衣織さん……」
「ん?」
彼女がこちらを見つめてくる。何かを決心した表情をしていた。
(嫌な予感しかしない……)
「もう1回言ってください!」
「嫌だあ!」
私が昨日使った戦法を使用された。実際に体験してみると、かなり恥ずかしい。こんなことを思いついた私に尊敬する。返り討ち。普段はされないのに、今日は朝でまだ眠気が残っているからか、頭が回らない。簡単に言いくるめられてしまった。
「さて、馬鹿な事やってないで。......朝ごはん何がいいですか」
「なんでも......」
仕返しされた悔しさに食べたいものなど思いつかない。適当に返してしまう。
「むう......なんでも、が一番困るのです」
「ごめんって」
今日はちょっと良くない目覚めだが、私たちは段々といつも通りイチャイチャし始めるのだろう。こんな日々がいつまでも続けばいいと、私は願った。