眠れぬ夜に
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(※時間軸1.5部あたり)
ーーーーーーーいつもと変わらない夜の、はずだった
サーヴァントの皆やマシュ、立香に就寝の挨拶を告げマイルームにもどり、入浴を済ませ明日の準備をし、のそのそとベッドに入る
そう、いつもと変わらない
「(…………なのになんで、わたしは未だ眠れずにいるのだろう)」
やるべき事はやった
明日の準備もぬかりない
心配事はないはずだ
「(うん、何も心配なんてない……のに、)」
どうしてこんなにも胸が苦しいのだろう
特に明確な理由もないけれど、もやもや、というか胸がこう…ぎゅうっと苦しくなり眠れなくなる日があとりには稀にあった
そんな日は深呼吸してみたり、ヒーリング効果のある音楽を流したりしていたのだが、今日はそれでも全く眠れなかった
明日も早いのだ
睡眠不足で体調不良なんて笑えない
わたしが倒れたら立香の負担が大きくなってしまう
サーヴァントの皆にだって心配を掛けてしまう
職員の皆は寝ずに作業をしている人だっているのだ
寝よう寝ようと思えば思う程、あとりの心は勝手にプレッシャーを感じてどんどん苦しくなっていく
これ以上ベッドの中にいてもラチがあかない、とあとりは毛布を頭からかぶりベッドから起き上がった
そのままもそもそと部屋を出たあとりは自分の部屋の前の窓辺に腰掛け、大きな窓に背中を預け、毛布を肩から羽織るようにかけ直すと膝を抱え蹲った
気分転換に部屋を出たはいいものの、やはり考える事は変わらなかった
それどころか、あとりの思考は更にマイナスの方へと向かっていく
今までのこと
出会い、旅、戦い、別れ
辛い事もあったが楽しい事もたくさんあったはず
イベントでは騒いで、皆で笑いあって……
そう、楽しかった事だって沢山思い出せる
なのに、なのにどうして …
「……………………くるしい」
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