揺らぐことのない太陽へ/フロイド夢
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そうっと、脚を砂浜へ下ろす。おっかなびっくりしつつ、右足、左足と歩を進めた。
「すっごい足びくびくしてんじゃん。手そろそろ離しちゃってもいーい?」
「無理無理無理無理!! 怖いってば!」
「んふふ、びびってんの? ほら、もっと足伸ばしてさ。リラックスしてー」
彼のいう通りに二本足を伸ばし、砂浜に降り立った。さらさらとしゃりしゃりが混ざったような、不思議な触感。脚で立つとはこんな感じだとは、と内心驚いていた。
「あ、かもめ」
フロイドの声につられ、斜め上を見上げる。すると、そこには海の蒼とはまた違った、青い空を悠然と駆ける鳥の姿と、眩しいほどに輝く太陽があった。
瞬きを数回して、その余りの明るさと温かさに手で影を作った。
「眩しい……」
指の隙間から見える光は、海から見上げるものとは全くの別物だった。泡沫の夢ではなく、現実としてある景色に呆気にとられていると、フロイドがぽんぽんと肩を叩いてくる。
「ねえ、そろそろ遊ぼうよ〜。せっかく来たんだしさあ」
先に行っちゃうよ? そう悪戯げに笑う彼に手を引かれ、私はまた一歩陸を踏みしめた。
「写真、撮ってもいい? 一枚だけでいいからさ」
新品のスマホを取り出し、彼へ寄るように手招きする。これでいつでもやりとりができるから、という理由で手に入れたは良いが、まだまだ不慣れな手つきでカメラを起動した。いーよ、と隣へ立つフロイドに撮り方を教わり、カメラを起動した。初めてのスマホであたふたしていたが、フロイドがその様子をけらけら笑いつつ教えてくれたのだ。
そして一枚、ぱしゃりと今日のことを記録に残した。
「……うん、綺麗に映ってる」
よかった、と表情を緩め、今一度空を見つめた。一度ぐらいは空に浮かぶ太陽を、地に足つけて見てみたかった。水流と風の違いを、この肌で感じてみたかった。
「……ありがとう、フロイド」
彼の瞳を見ようと右に視線を移す。そこには、穏やか光に照らされたあの笑顔があって。
「陸もなかなかにいいでしょ?」
「…そうだね、」
揺らぐことのない太陽に向かって、手を伸ばす。その眩しさも、この暖かさも、全部フロイドが教えてくれたのだ。
綺麗。心からそう思える光景に、もう一度シャッターが押された。
「すっごい足びくびくしてんじゃん。手そろそろ離しちゃってもいーい?」
「無理無理無理無理!! 怖いってば!」
「んふふ、びびってんの? ほら、もっと足伸ばしてさ。リラックスしてー」
彼のいう通りに二本足を伸ばし、砂浜に降り立った。さらさらとしゃりしゃりが混ざったような、不思議な触感。脚で立つとはこんな感じだとは、と内心驚いていた。
「あ、かもめ」
フロイドの声につられ、斜め上を見上げる。すると、そこには海の蒼とはまた違った、青い空を悠然と駆ける鳥の姿と、眩しいほどに輝く太陽があった。
瞬きを数回して、その余りの明るさと温かさに手で影を作った。
「眩しい……」
指の隙間から見える光は、海から見上げるものとは全くの別物だった。泡沫の夢ではなく、現実としてある景色に呆気にとられていると、フロイドがぽんぽんと肩を叩いてくる。
「ねえ、そろそろ遊ぼうよ〜。せっかく来たんだしさあ」
先に行っちゃうよ? そう悪戯げに笑う彼に手を引かれ、私はまた一歩陸を踏みしめた。
「写真、撮ってもいい? 一枚だけでいいからさ」
新品のスマホを取り出し、彼へ寄るように手招きする。これでいつでもやりとりができるから、という理由で手に入れたは良いが、まだまだ不慣れな手つきでカメラを起動した。いーよ、と隣へ立つフロイドに撮り方を教わり、カメラを起動した。初めてのスマホであたふたしていたが、フロイドがその様子をけらけら笑いつつ教えてくれたのだ。
そして一枚、ぱしゃりと今日のことを記録に残した。
「……うん、綺麗に映ってる」
よかった、と表情を緩め、今一度空を見つめた。一度ぐらいは空に浮かぶ太陽を、地に足つけて見てみたかった。水流と風の違いを、この肌で感じてみたかった。
「……ありがとう、フロイド」
彼の瞳を見ようと右に視線を移す。そこには、穏やか光に照らされたあの笑顔があって。
「陸もなかなかにいいでしょ?」
「…そうだね、」
揺らぐことのない太陽に向かって、手を伸ばす。その眩しさも、この暖かさも、全部フロイドが教えてくれたのだ。
綺麗。心からそう思える光景に、もう一度シャッターが押された。