スパイス

「柳宿さん!見積もり書お願い!」
「柳宿さん!こっちも!」
「はーい!」
SZビルディング
インテリア建築課
営業事務の柳宿は、今日も走りまわる
「柳宿。こっちの案件見終わったで」
「はい!ありがとうございます!」
柳宿は、課長のデスクから素早く案件を受け取る
「翼宿課長。柳宿さん、営業事務に入ってから、バリバリ働いてますよね」
「ああ~・・・やっぱり、こっちのが向いてたか」
「翼宿課長が異動命じなかったら、彼女一生営業部で地獄見てましたよね」
「んな言い方・・・お前は、現役営業で頑張り!」
「はいはい」
翼宿課長の下で働く11人の部下達で
このインテリア建築課は成り立っていた
その中で一目置かれているのが
美貌とフットワークが自慢の柳宿
彼女は、先月から営業事務に異動してきたばかりだった

「お疲れ様で~す!」
「お疲れ!あ。柳宿!今日、合コン行かない?あんたの事気に入った子が来るんだけど!」
「あ。ごめんね~今日、パス!家で貯まってる報告書片付けなきゃ!」
「そう?じゃあ、また今度ね!」
「お疲れ様!」

「ねぇねぇ。柳宿さんって、本当に彼氏いないの?」
「いるんじゃないの?あんなに美人なんだし!」
「そうだよね~・・・あたしらなんて、手も届かない感じ~」
「そういえばさ!干物女って、知ってる?」
「干物女?」
「恋愛には無縁で、アフターファイブは、家で終始ジャージでビールばかり飲んでゴロゴロしてる賞味期限切れの女の事!」
「え~?そんな女になったら、人生終わりですよね~」

ガチャ
柳宿は、そっと冷蔵庫の扉を開ける
その中のビール缶に手を伸ばす
髪の毛はちょん曲げ
上下ジャージ
そして、縁側で・・・
ビールを飲み干す
「・・・・・・・・・・・・・・やっぱり、仕事の後のビールは最高だわ~!!」
そこには、先程合コンを断った
あの営業事務の絶世の美女がいた
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