FIRE BOYS

『合格』
柳宿は、港公園で救急士昇格試験の結果を開いていた
遂に、自分も一流の救急士
もう、見習いではなくなったのだ
大学卒業後から憧れていた夢が叶ったのに、なぜか心は寒い
「・・・・・・・・・・・あいつに、見せたかったなあ」
涙で腫れた目を擦る

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・こっ!!」

誰かの声が聞こえる
「え?」
聞き覚えのある声に、顔をあげる
「柳宿っ!!」
向こうから、翼宿が走ってくる
「翼宿・・・」
翼宿は、柳宿をガシッと抱きしめた
「えっ・・・!?ちょ・・・ちょっと・・・翼宿!?」
突然の事で、何が何だか分からない
「俺・・・・・・・・・・・・・・・・・・合格したで!!」
「え・・・?」
「採用試験!!FIRE BOYSになれるんや!!」
「ほ・・・本当!?」
「ああ!!」
「本当に本当!?」
「ああ!!」
「たすき・・・・・・・・・・・・・」
柳宿は、堪えていた涙がまた溢れだした
「・・・・・・・・・・・何。泣いとんねん」
翼宿が、柳宿を見る
「だって・・・だってぇ~~~~~~~~~~~~」
そんな柳宿の頬に、翼宿は軽くキスをした
「・・・・・・・・・・・・・・!!??」
「この・・・・・・・・・・・・・・可愛い顔・・・・・・・・・・・・・すんなや」
見ると、翼宿は顔面真っ赤
「翼宿・・・?」
「ありがとな・・・お守り」
「・・・あ」
翼宿が懐から取り出したピンクのお守り
「気づかんかった・・・今の今まで」
「・・・・・・・・・そか」
「や・・・気づけたんや。何もかも終わって・・・このお守り見つけた時に」
「・・・・・・・・・・・・・・?」

「・・・・・・・・・・・俺、ホンマにかっこ悪い男やけど・・・けど、それでもえぇなら・・・お前の・・・お前の傍にずっと・・・いてもえぇか・・・?」

それは、翼宿の生まれて初めての告白
柳宿の涙はまたボロボロと零れ落ちた
「だーーーーーーーーーーーー!!いちいち泣くなや!!」
「泣いてないわよぉ!!あんたが走ってきたお陰で、目にゴミがいっぱい入っちゃったのよぉ~~~」
柳宿は、しばらく翼宿の胸をドンドン叩きながら、泣いていた
「・・・・・・・・・・・・・ドアホ」
そんな二人を、夕焼けがいつまでも照らしていた

「新人3人!!」
「「「よぉし!!!」」」
「まだまだフットワークが足りないぞ!深夜練習1ターン追加だ!」
「はぁ~~~!?何言うとるんですか、隊長!!」
「何か文句あるかぁ!?翼宿!!」
「あ・・・すんません。こいつ、口癖なだけで悪気は・・・はは」
「真面目にやれよな」
ウィーーーーーーーーン
『朱雀トンネル崩落事故。出場要請。出場要請』
「ほら!行くぞ!モタモタすんな!」
「「「よぉし!!!」」」
新人3人は、先輩のFIRE BOYSに連れられてトラックに乗り込む

バタン
「よう」
「魄狼はん!!」
「待ってたぞ。新人の腕前見せてもらおうか」
「任せてくださいよぉ!!」
「「不安・・・」」
FIRE BOYSは、今日も行く
ピンチの市民を救出する為に
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