FIRE BOYS

「小山田教官!」
「どうした!?」
「それが・・・翼宿とそれを追って功児がデパートの中に勝手に・・・」
「何!?」

「ゲホゲホッ・・・」
柳宿は、少女を間一髪助け、倉庫に避難していた
「お姉ちゃん・・・大丈夫?」
「平気・・・だけど、煙を吸わないで。あなたのような小さい子は、すぐに気管支がやられる・・・」
柳宿は、ハンカチを少女の口元にあてていた
「ごめんなさい・・・春菜が危ない場所に入っていったりしたから・・・」
「大丈夫よ・・・ママと逸れたの?」
「ううん・・・春菜一人・・・くまさんと一緒に来たの」
「くまさん・・・?」
「お母さんがお使いに連れて行ってもいいよって・・・春菜が大事にしてたくまさんなの・・・」
どうやら、この少女はお使いに来ていて、初めてなのだろうかぬいぐるみの熊をお守りに連れてきたようなのだ
「そっか・・・くまさんと逸れちゃったんだ」
「うん・・・春菜・・・くまさんとずっと一緒だったのに・・・もう・・・燃やされてるのかな・・・」
「・・・・・・・・・・・・・大丈夫。お姉ちゃんが探してあげるから・・・だから、まずは逃げ出す事を考えよう?」
柳宿は、苦し紛れに微笑む

「翼宿!おい、翼宿!」
「何やねん、功児!邪魔すんな!」
「お前、また何建物まで入ってんねん!前も迷惑かけたばかりやろが!」
「んな事言ってる場合か!あの阿呆女が中におるみたいなんや!」
「え・・・柳宿ちゃん?」
翼宿は、全速力で非常階段を駆け上がる

既に、倉庫室まで煙が回ってきている
「っ・・・うっ・・・!!」
「お姉ちゃん!」
「大丈夫・・・大丈夫だから」
既に、煙を吸った柳宿の意識は朦朧としていた
こんな・・・こんな事になるなら
きちんと、あいつと向き合えばよかった
仲直りをしておけばよかった
「・・・・・・・・・・・・・・ごめんね」

ドンドンドンドン

「誰か!誰かおりますか!?」
その時、聞き覚えのある声
「た・・・・・・・・・・・・すきっ・・・!?」
「柳宿!そこにおるんやな!?」
「おい!翼宿!無茶するな!」
バキッ
バキッ
ドカッ
翼宿が、ドアを蹴破って入ってきた
「柳宿!」
「翼宿・・・」
「おい、行けるか!?」
「あたしはいい・・・先にこの子を・・・」
「功児!頼む!」
「ああ!こっちや!」
功児は、素早く少女を抱っこする
「立てるか?」
翼宿が柳宿に手を貸す
「おい・・・急げ!」
功児が、部屋を出て振り返ったその時

ガラガラガラガラ ドシャーン

目の前を瓦礫が塞いだ
「って・・・・・・・・・・おい!翼宿!柳宿ちゃん!!」
密室に閉じ込められた救命士と救急隊員
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