太陽に咲く秋桜
今日も、いつものように開店前にオフィスで打ち合わせがある
柳は、呼吸を整えた
「・・・・・・・・・・・・・負けるもんですか」
カチャ
「おはようございまーす」
「おはようございます!!柳さん、大変ですよ!!」
「え・・・何?」
「佐々木さん、辞表出したそうなんです!!」
「・・・・・・・・・はぁ!?」
「急に家族の都合で、愛知に引っ越す事になってたみたいで・・・」
「・・・まぢ?」
じゃあ、自分がもうすぐ辞めるからあんなに焦っていたのか?
「・・・・・・・・・・・・・・あんの変態秘書め」
「え?どうかしたんですか?」
「・・・・・・何でもない!!」
何はともあれ、これで不安の芽は摘めたのだ
勇気を出して、会社に来てよかったとそう思えた
これも・・・全部あいつのお陰
勇気をくれたあいつの笑顔
そして、その悲しい過去
「・・・・・・・・・あたしも、何か助けてあげなきゃね」
会社が終わり、いつものように彼の出店へ向かう
・・・と言っても・・・何が出来る?
まだ出会って、一週間くらいしか経っていない相手なのに
何だか、何でも知っているような気でいた
・・・・・・・・・・・・・いや。前からそんな風に思っていた?
「・・・・・・・・・・・俊。あんたは一体・・・誰なのよ」
核心に迫る疑問
すると、聞き覚えのある声が聞こえた
「ねぇ・・・あの人よ?「YANAGI」の柳さんが一緒にいた人」
「えー?あんな人がぁ?とても高級ブランド店のチーフが絡む相手だとは思えないわぁ」
「若いっていいですよねぇ~あんな風にいつまでも女の子に囲まれてちやほや出来るんだから」
「え・・・?」
見ると、自分の一つ下の課で働いている先輩社員だった
「・・・・・・・・・・・・・あんな低俗なレベルの男と付き合ってる女が経営する「YANAGI」がうちの「GYOKUREI」よりも上だなんて・・・まったく世の中って不公平よね」
「まぁまぁ。気にしない方がいいわよ。その内、あの男に弄ばれて、泣く泣く経営も落ちてくわよ、あの子も」
「そうよねぇ・・・見るからに、女の子と遊んでそうだし」
「ねぇねぇ・・・俊。何かあそこのOLさん、俊の悪口言ってるみたいだよ」
「せやな。あいつら、丸聞こえや」
「気にしない方がいいよ~おばさんだから、相手にされなくて僻んでるんだよ」
「遊び人なんて・・・あたし達の俊はそんな人じゃないもん!!」
OLは、割と俊の近くで話していた為、その声は今日も店に群がる女子高生と俊の耳にもしっかり届いていた
「よくある事や。気にすんな。こんなナリやし、橙色の頭やで?変に思う奴の方が多いっちゅーだけのこっちゃ」
俊は、いつも通り笑う
・・・が
「俊は、そんな奴じゃないわよ!!」
怒鳴り声が聞こえてくる
「・・・・・・・・・・・・・柳?」
そこには、あの女の姿
「俊の事、知ったかぶったような口聞いて・・・あいつがどんな奴か全然知らない癖に!!」
「な・・・何よ。柳・・・盗み聞きなんてタチ悪いわよ」
「あんたが、あたしの事を妬んでた事なんて、当の昔から知ってた・・・だけどね。あたしの知り合いを悪く言うのだけは許さない!!!」
あたしは、知っている
あいつの笑顔の裏に隠れた弱さも
その内に秘めた強さも全部全部・・・
「何よ・・・恋人でもあるまいに。気持ち悪い」
「・・・・・・・・・・・・・・・俊は・・・俊はねぇ!!!凄くいい奴なの!!その笑顔で、たくさんの人を引き付ける力を持っているの!!」
「気持ち悪い・・・行きましょう」
どうして、他人の為にこんなに怒鳴れるんだろう
なぜか、涙がボロボロと零れてきた
「・・・・・・・・・・・・・・ねぇ。あの人誰なの?俊・・・」
「すまんな。今日は帰れや。湿っぽいトコ見せてもうたし」
「・・・・・・・・・・・・・・じゃあ、帰ろうか。俊・・・元気出してね?」
「ああ」
女子高生が帰っていく
誰もいなくなった路地で、柳は泣いていた
どうして、涙が出るのだろう
足音は、静かに近付いてきた
見上げなくても、分かる
あのオレンジの香りがしたから
「・・・・・・・・・・・・・・・・ありがとな」
見上げられなかった
彼の寂しい笑顔を見たくないから
「・・・・・・・・・・・泣くなよ」
あたしだけじゃない
あんたも辛いんだよね
同じ痛みを背負って、生きているんだよね
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・大丈夫やから」
彼は、そっと私の頭を撫でてくれた
あたしは、あんたの事を一番よく分かっている
だからこそ・・・・・・・・・・・あんたを傷つける奴だけは許せなかったんだ
あんたを・・・護りたかったんだ
柳は、呼吸を整えた
「・・・・・・・・・・・・・負けるもんですか」
カチャ
「おはようございまーす」
「おはようございます!!柳さん、大変ですよ!!」
「え・・・何?」
「佐々木さん、辞表出したそうなんです!!」
「・・・・・・・・・はぁ!?」
「急に家族の都合で、愛知に引っ越す事になってたみたいで・・・」
「・・・まぢ?」
じゃあ、自分がもうすぐ辞めるからあんなに焦っていたのか?
「・・・・・・・・・・・・・・あんの変態秘書め」
「え?どうかしたんですか?」
「・・・・・・何でもない!!」
何はともあれ、これで不安の芽は摘めたのだ
勇気を出して、会社に来てよかったとそう思えた
これも・・・全部あいつのお陰
勇気をくれたあいつの笑顔
そして、その悲しい過去
「・・・・・・・・・あたしも、何か助けてあげなきゃね」
会社が終わり、いつものように彼の出店へ向かう
・・・と言っても・・・何が出来る?
まだ出会って、一週間くらいしか経っていない相手なのに
何だか、何でも知っているような気でいた
・・・・・・・・・・・・・いや。前からそんな風に思っていた?
「・・・・・・・・・・・俊。あんたは一体・・・誰なのよ」
核心に迫る疑問
すると、聞き覚えのある声が聞こえた
「ねぇ・・・あの人よ?「YANAGI」の柳さんが一緒にいた人」
「えー?あんな人がぁ?とても高級ブランド店のチーフが絡む相手だとは思えないわぁ」
「若いっていいですよねぇ~あんな風にいつまでも女の子に囲まれてちやほや出来るんだから」
「え・・・?」
見ると、自分の一つ下の課で働いている先輩社員だった
「・・・・・・・・・・・・・あんな低俗なレベルの男と付き合ってる女が経営する「YANAGI」がうちの「GYOKUREI」よりも上だなんて・・・まったく世の中って不公平よね」
「まぁまぁ。気にしない方がいいわよ。その内、あの男に弄ばれて、泣く泣く経営も落ちてくわよ、あの子も」
「そうよねぇ・・・見るからに、女の子と遊んでそうだし」
「ねぇねぇ・・・俊。何かあそこのOLさん、俊の悪口言ってるみたいだよ」
「せやな。あいつら、丸聞こえや」
「気にしない方がいいよ~おばさんだから、相手にされなくて僻んでるんだよ」
「遊び人なんて・・・あたし達の俊はそんな人じゃないもん!!」
OLは、割と俊の近くで話していた為、その声は今日も店に群がる女子高生と俊の耳にもしっかり届いていた
「よくある事や。気にすんな。こんなナリやし、橙色の頭やで?変に思う奴の方が多いっちゅーだけのこっちゃ」
俊は、いつも通り笑う
・・・が
「俊は、そんな奴じゃないわよ!!」
怒鳴り声が聞こえてくる
「・・・・・・・・・・・・・柳?」
そこには、あの女の姿
「俊の事、知ったかぶったような口聞いて・・・あいつがどんな奴か全然知らない癖に!!」
「な・・・何よ。柳・・・盗み聞きなんてタチ悪いわよ」
「あんたが、あたしの事を妬んでた事なんて、当の昔から知ってた・・・だけどね。あたしの知り合いを悪く言うのだけは許さない!!!」
あたしは、知っている
あいつの笑顔の裏に隠れた弱さも
その内に秘めた強さも全部全部・・・
「何よ・・・恋人でもあるまいに。気持ち悪い」
「・・・・・・・・・・・・・・・俊は・・・俊はねぇ!!!凄くいい奴なの!!その笑顔で、たくさんの人を引き付ける力を持っているの!!」
「気持ち悪い・・・行きましょう」
どうして、他人の為にこんなに怒鳴れるんだろう
なぜか、涙がボロボロと零れてきた
「・・・・・・・・・・・・・・ねぇ。あの人誰なの?俊・・・」
「すまんな。今日は帰れや。湿っぽいトコ見せてもうたし」
「・・・・・・・・・・・・・・じゃあ、帰ろうか。俊・・・元気出してね?」
「ああ」
女子高生が帰っていく
誰もいなくなった路地で、柳は泣いていた
どうして、涙が出るのだろう
足音は、静かに近付いてきた
見上げなくても、分かる
あのオレンジの香りがしたから
「・・・・・・・・・・・・・・・・ありがとな」
見上げられなかった
彼の寂しい笑顔を見たくないから
「・・・・・・・・・・・泣くなよ」
あたしだけじゃない
あんたも辛いんだよね
同じ痛みを背負って、生きているんだよね
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・大丈夫やから」
彼は、そっと私の頭を撫でてくれた
あたしは、あんたの事を一番よく分かっている
だからこそ・・・・・・・・・・・あんたを傷つける奴だけは許せなかったんだ
あんたを・・・護りたかったんだ