太陽に咲く秋桜
「・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・どうなのよ」
「まぁ、いいんじゃないですか?私から企画に回しておきますよ」
翌週の月曜の昼休みに佐々木から企画に回す書類を要求され、それを推敲された
「なーんか、最近カリカリしてません?佐々木さん」
同僚が声をかけてくる
「あたしが何したって言うのよ・・・」
「そういえば、先週電話かかってきた時、男の人と接触したって知って佐々木さん何だか凄い怒ってたみたいですけど」
「はぁ?何で、怒ってるのよ?」
「あーーーーーーーもしかして、柳さんの事好きなんじゃないんですか!?」
「・・・・・・・ありえないありえない」
そもそもタイプじゃない
「柳さん。いい加減男に対してプライド高いの捨てたらどうですかぁ?彼氏出来ませんよぉ?」
「いいのよ。彼氏作ってる場合じゃないし。佐々木に怒られるくらい仕事出来てないのも当たり前なんだしさ」
カシャン
その時、柳の鞄から何かが落ちた
こないだ貰った口紅・・・
(あたし・・・最近変なのかしら。頭痛ばっかりする。)
休日も、この口紅をつける度に考え込んでいた
その度に頭痛がしていて
何か思い出さなければいけないのに、なぜか思い出してはいけないような事があるのかもしれない
(疲れてるだけよね)
その度に、自分に言い聞かせていた
「えーっと。火曜は「朱コーポレーション」。水曜は「藍DESIGN」との契約ね。間違えないようにしないと」
手帳を開き独り言を呟きながら、帰路に向かう柳
「柳さん」
「へ?」
誰かに声をかけられ、振り向く
「・・・・・・・・・・佐々木。どうかした?」
「契約が打ち切られました」
「え・・・?」
「先週、柳さんが遅れて行った「虎クリエイト」さんから正式にお返事が来ました」
FAX用紙を見せられる
そこには、契約打ち切りの内容が記されていた
「・・・・・・・・・・・・あたしのせい?」
「大事な契約なのに、代表のあなたが遅れたからに決まっているじゃないですか」
柳はため息をつく
「あのさ・・・あたしだって毎晩毎晩仕事の事遅くまで考えてるのよ?全部あたしのせいにしないでくれる?大体、あんただって男社員の代表でしょ?分担もしないで全部あたしに押し付けて、あんたはデスクワークがほとんどじゃない。持ち帰り残業してるこっちの身にもなってよね・・・」
そのまま、柳は立ち去ろうとする
「柳さんっ!!」
「何・・・痛っ!!離してよっ!!」
腕をいきなり掴まれ、柳は振りほどこうとする
「絶対に遅れないでください・・・明日と明後日の契約。あなた次第でうちの会社は潰れるんですよ」
「・・・・・・・・・・・・・・全然分かってないじゃない!!離して!!」
柳はそのまま乱暴に佐々木を突き飛ばすと、駆けだした
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・柳。どうしてなんだ。・・・・・・・・・・・・・・・どうして俺からいつも目をそらすんだ」
佐々木は呟きながら、拳を握り締めた
ハァハァハァ・・・
駅前通りに出て、涙を拭う
「・・・・・・・・・・・・・あたしだって、好きでやってるんじゃないわよ」
社長の祖父のお陰で就職し、そのセンスの良さでチーフにまで就任出来た
だけど、自分は会社を回って自分のブランドを売り込みたい訳ではない
地道に自分の好きなブランドを時間をかけて作り上げる事なのに
責任が伴い焦りが出て、ミスが最近多くなっているのは確かだ
だけど、それを他人に言いたい放題ぶつけられるのが屈辱でたまらないのだ
「・・・・・・・・・・・・・悔しい」
負けず嫌いでも、時には凹む事もある
だけど、他人の前では強がってばかりだった
だから、疲れてくる
「・・・・・・・・・・・・・・あ」
気づけば、足は商店街に向いていた
(何やってんだろ、あたし・・・早く帰って書類のプリントアウトしなきゃいけないのに。寄り道してる場合じゃないのに)
それでも、足はふらつきながら入口に差し掛かる
しかし、求めていた「彼」の姿は見えない
(今日はいないのかな・・・何やってんだろ。馬鹿みたい)
ゴツン
その時、後頭部に固いものがあたる
「たっ・・・」
驚いて振り向く
「お前何やっとんねん」
そこには、あの絵描きの橙頭の姿
「べっ・・・・・・・・・・・別に」
「給料日前なのに、結構常連なんやなぁ?」
「ちっ・・・違うわよ!!会社のお金で必要な物買いに来ただけで・・・」
慌てて涙を拭うが、その仕草で全てバレていた
「・・・・・・・・・・・・おい」
「なっ・・・何?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・あんまん奢るから、付き合え」
「はぁ?何言ってんのよ?」
「三丁目公園。写生しに行くつもりやってん。今日は人も少ないし、店は休みや」
見ると、彼の手には買い出ししてきた絵の具やらの袋に、さっき自分の頭をごついたらしきバケツが持たれている
しかし、あんまん如きにつられるなんて、プライド高いと言われている柳もそこまで馬鹿ではない
「・・・・・・・お断りよ!!あたしは明日の準備が・・・」
「肩肘張ってると、体壊すで」
その言葉に遮られる
「・・・・・・・っ・・・・・・・」
まるで、自分が無理して生きてきた事を分かられているような
「そういう奴に限って、吐き出せる相手がおらんねや」
肩が震える
「・・・・・・・・・・・・・・・何よ。一日二日語ったからって・・・・・・・・・・知ったかぶった口聞かないでよ」
涙が溢れる
全部見透かされていて悔しいから
すると、胸ポケットに入れていたあの口紅が抜き取られた
「あ!!」
「返してほしくば、黙ってついてこい」
「ちょっと~返しなさいよ!!」
ねぇ。俊
それでも、あの時あんたが声をかけてくれたから、あたしは救われたんだよね。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・どうなのよ」
「まぁ、いいんじゃないですか?私から企画に回しておきますよ」
翌週の月曜の昼休みに佐々木から企画に回す書類を要求され、それを推敲された
「なーんか、最近カリカリしてません?佐々木さん」
同僚が声をかけてくる
「あたしが何したって言うのよ・・・」
「そういえば、先週電話かかってきた時、男の人と接触したって知って佐々木さん何だか凄い怒ってたみたいですけど」
「はぁ?何で、怒ってるのよ?」
「あーーーーーーーもしかして、柳さんの事好きなんじゃないんですか!?」
「・・・・・・・ありえないありえない」
そもそもタイプじゃない
「柳さん。いい加減男に対してプライド高いの捨てたらどうですかぁ?彼氏出来ませんよぉ?」
「いいのよ。彼氏作ってる場合じゃないし。佐々木に怒られるくらい仕事出来てないのも当たり前なんだしさ」
カシャン
その時、柳の鞄から何かが落ちた
こないだ貰った口紅・・・
(あたし・・・最近変なのかしら。頭痛ばっかりする。)
休日も、この口紅をつける度に考え込んでいた
その度に頭痛がしていて
何か思い出さなければいけないのに、なぜか思い出してはいけないような事があるのかもしれない
(疲れてるだけよね)
その度に、自分に言い聞かせていた
「えーっと。火曜は「朱コーポレーション」。水曜は「藍DESIGN」との契約ね。間違えないようにしないと」
手帳を開き独り言を呟きながら、帰路に向かう柳
「柳さん」
「へ?」
誰かに声をかけられ、振り向く
「・・・・・・・・・・佐々木。どうかした?」
「契約が打ち切られました」
「え・・・?」
「先週、柳さんが遅れて行った「虎クリエイト」さんから正式にお返事が来ました」
FAX用紙を見せられる
そこには、契約打ち切りの内容が記されていた
「・・・・・・・・・・・・あたしのせい?」
「大事な契約なのに、代表のあなたが遅れたからに決まっているじゃないですか」
柳はため息をつく
「あのさ・・・あたしだって毎晩毎晩仕事の事遅くまで考えてるのよ?全部あたしのせいにしないでくれる?大体、あんただって男社員の代表でしょ?分担もしないで全部あたしに押し付けて、あんたはデスクワークがほとんどじゃない。持ち帰り残業してるこっちの身にもなってよね・・・」
そのまま、柳は立ち去ろうとする
「柳さんっ!!」
「何・・・痛っ!!離してよっ!!」
腕をいきなり掴まれ、柳は振りほどこうとする
「絶対に遅れないでください・・・明日と明後日の契約。あなた次第でうちの会社は潰れるんですよ」
「・・・・・・・・・・・・・・全然分かってないじゃない!!離して!!」
柳はそのまま乱暴に佐々木を突き飛ばすと、駆けだした
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・柳。どうしてなんだ。・・・・・・・・・・・・・・・どうして俺からいつも目をそらすんだ」
佐々木は呟きながら、拳を握り締めた
ハァハァハァ・・・
駅前通りに出て、涙を拭う
「・・・・・・・・・・・・・あたしだって、好きでやってるんじゃないわよ」
社長の祖父のお陰で就職し、そのセンスの良さでチーフにまで就任出来た
だけど、自分は会社を回って自分のブランドを売り込みたい訳ではない
地道に自分の好きなブランドを時間をかけて作り上げる事なのに
責任が伴い焦りが出て、ミスが最近多くなっているのは確かだ
だけど、それを他人に言いたい放題ぶつけられるのが屈辱でたまらないのだ
「・・・・・・・・・・・・・悔しい」
負けず嫌いでも、時には凹む事もある
だけど、他人の前では強がってばかりだった
だから、疲れてくる
「・・・・・・・・・・・・・・あ」
気づけば、足は商店街に向いていた
(何やってんだろ、あたし・・・早く帰って書類のプリントアウトしなきゃいけないのに。寄り道してる場合じゃないのに)
それでも、足はふらつきながら入口に差し掛かる
しかし、求めていた「彼」の姿は見えない
(今日はいないのかな・・・何やってんだろ。馬鹿みたい)
ゴツン
その時、後頭部に固いものがあたる
「たっ・・・」
驚いて振り向く
「お前何やっとんねん」
そこには、あの絵描きの橙頭の姿
「べっ・・・・・・・・・・・別に」
「給料日前なのに、結構常連なんやなぁ?」
「ちっ・・・違うわよ!!会社のお金で必要な物買いに来ただけで・・・」
慌てて涙を拭うが、その仕草で全てバレていた
「・・・・・・・・・・・・おい」
「なっ・・・何?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・あんまん奢るから、付き合え」
「はぁ?何言ってんのよ?」
「三丁目公園。写生しに行くつもりやってん。今日は人も少ないし、店は休みや」
見ると、彼の手には買い出ししてきた絵の具やらの袋に、さっき自分の頭をごついたらしきバケツが持たれている
しかし、あんまん如きにつられるなんて、プライド高いと言われている柳もそこまで馬鹿ではない
「・・・・・・・お断りよ!!あたしは明日の準備が・・・」
「肩肘張ってると、体壊すで」
その言葉に遮られる
「・・・・・・・っ・・・・・・・」
まるで、自分が無理して生きてきた事を分かられているような
「そういう奴に限って、吐き出せる相手がおらんねや」
肩が震える
「・・・・・・・・・・・・・・・何よ。一日二日語ったからって・・・・・・・・・・知ったかぶった口聞かないでよ」
涙が溢れる
全部見透かされていて悔しいから
すると、胸ポケットに入れていたあの口紅が抜き取られた
「あ!!」
「返してほしくば、黙ってついてこい」
「ちょっと~返しなさいよ!!」
ねぇ。俊
それでも、あの時あんたが声をかけてくれたから、あたしは救われたんだよね。