太陽に咲く秋桜
『ごめんっ・・・あたし・・・』
『柳・・・?』
『ごめん!!』
『おい!!』
柳は、気づけば走っていた
チュンチュン
朝が来た
日本最後の朝だ
「・・・・・・・・・・・・・・逃げちゃった」
柳は、ベッドの上にいた
今日は、出発の日だ
パスポートを持って、キャリーバッグを持ち家のドアを開ける
「さようなら・・・あたしが過ごした場所」
柳は、温かい微笑みを向けた
『LA行きの便は、14時30分発・・・』
キャリーバッグを引きずりながら、ゲートを探す
時間を見ると、後30分
「やっぱり来てくれないか・・・」
当然だ
返事もせずに逃げてしまったのだから
というか、返事をしてはいけない気がした
誰かに止められているような気がして
「あたしの中の柳宿にね・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・見送りに行く言うたやろが」
聞き慣れた声に後ろを振り向くと、彼がいた
「俊・・・」
「いよいよやな」
「あんた・・・だって・・・」
「俺は、恋人になれんでも「柳宿」を大事にしてる「翼宿」やで?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「あんなん、想定内やった」
「翼宿・・・」
「おまえは・・・柳宿はそういう奴やもんな」
「・・・・・・・・・・・・でも」
「えぇねん。俺はずっとお前を応援してる」
涙が溢れてくる
「後な・・・これ」
「あ・・・」
「昨日、逃げられてしもたからな」
大きなキャンパス
その布をそっと取る
そこには、紫色の孔雀
「あ・・・」
「あの絵をモチーフにな。お前も作品を残した事だし」
「凄い・・・凄いよ。俊・・・」
「・・・・・・・・・・おおきに」
柳は、懐から一枚の栞を取り出した
「これ・・・」
「これって・・・」
「昨日、あんたから逃げた後にあの公園で一晩中考えてたんだ。その時、この秋桜がまだ咲いてたから・・・」
その秋桜を押し花にした栞だった
「あたしの代わりに持っててくれない?」
俊は、それを受け取った
「・・・・・・・・・・・・・・・ああ」
「向こうに行ってなくなっちゃうかもしれないけど・・・それはそれで・・・」
その時、オレンジの香りがした
俊の橙色の髪の毛が柳の紫色の髪の毛にかかった
アナウンスが流れる
「そろそろ、時間やな」
「・・・・・・・・・・・うん」
「ほな・・・な。柳」
「うん・・・」
「ほれ!!俺、先に行くで!!」
俊はくるりと背を向けた
「・・・・・・・・・・・俊」
「・・・・・・・・・・・・ん」
「あたし・・・・・・・・・・・・・・少なくとも、柳は俊の事を愛していたと思うよ」
俊は、振り向かずに微笑んだ
「・・・・・・・・・・・・俺は、ずっとお前を愛してるから」
そのまま、足音は消えた
柳は歩き始めた
自分の進むべき道へ
でも、待って?
本当に・・・・・・・・・・・・・・こっちがあたしの進むべき道?
あの子達の声が、今でも頭に響いているのに
「確かにお預かりしました」
「じゃあ・・・お願いします」
俊は、キャンパスを空港に備え付けてある郵便局に預けた
「これでよしと・・・」
そのまま、関係者立ち入り禁止のゲートを潜る
風は、空に近いせいか嫌に冷たい
階下にたくさんの飛行機が見える
「いよいよ・・・か」
「思い残す事はないな?」
「ババア・・・おったんか」
「迎えに来たのじゃよ」
「こっから落ちれば・・・俊は消えて・・・俺は向こうの世界へ戻れる。そうやろ?」
「ああ」
「ちょっと痛い思いするだけや。堪忍な。俊」
俊は、そっと屋上の端に歩を進めた
「・・・・・・・・・・・・・待って!!」
後ろから声が聞こえた
「・・・・・・・・・・・柳っ!?」
「・・・・・・・・・・・・・・・太一君。まだ間に合うなら・・・あたしも・・・」
「お前・・・だけど・・・」
「あたしだってねえ・・・・・・・・・・・・・朱雀召喚捨てたい訳じゃないのよ」
俊は、その言葉にハッとする
「柳としての人生も大事だけど、あたしは柳である前に朱雀七星士の柳宿だから・・・」
そして、俊の隣に立つ
「それと・・・」
「・・・・・・・・・・・・ん」
「あたしとあんたはきっと・・・運命共同体だから」
そっと手をつなぐ
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・後悔すんなよ」
「えぇ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「すぐに目が覚める。向こうの世界で・・・すぐにな」
二人は息を吸い込んだ
足が静かに離れた
『柳・・・?』
『ごめん!!』
『おい!!』
柳は、気づけば走っていた
チュンチュン
朝が来た
日本最後の朝だ
「・・・・・・・・・・・・・・逃げちゃった」
柳は、ベッドの上にいた
今日は、出発の日だ
パスポートを持って、キャリーバッグを持ち家のドアを開ける
「さようなら・・・あたしが過ごした場所」
柳は、温かい微笑みを向けた
『LA行きの便は、14時30分発・・・』
キャリーバッグを引きずりながら、ゲートを探す
時間を見ると、後30分
「やっぱり来てくれないか・・・」
当然だ
返事もせずに逃げてしまったのだから
というか、返事をしてはいけない気がした
誰かに止められているような気がして
「あたしの中の柳宿にね・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・見送りに行く言うたやろが」
聞き慣れた声に後ろを振り向くと、彼がいた
「俊・・・」
「いよいよやな」
「あんた・・・だって・・・」
「俺は、恋人になれんでも「柳宿」を大事にしてる「翼宿」やで?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「あんなん、想定内やった」
「翼宿・・・」
「おまえは・・・柳宿はそういう奴やもんな」
「・・・・・・・・・・・・でも」
「えぇねん。俺はずっとお前を応援してる」
涙が溢れてくる
「後な・・・これ」
「あ・・・」
「昨日、逃げられてしもたからな」
大きなキャンパス
その布をそっと取る
そこには、紫色の孔雀
「あ・・・」
「あの絵をモチーフにな。お前も作品を残した事だし」
「凄い・・・凄いよ。俊・・・」
「・・・・・・・・・・おおきに」
柳は、懐から一枚の栞を取り出した
「これ・・・」
「これって・・・」
「昨日、あんたから逃げた後にあの公園で一晩中考えてたんだ。その時、この秋桜がまだ咲いてたから・・・」
その秋桜を押し花にした栞だった
「あたしの代わりに持っててくれない?」
俊は、それを受け取った
「・・・・・・・・・・・・・・・ああ」
「向こうに行ってなくなっちゃうかもしれないけど・・・それはそれで・・・」
その時、オレンジの香りがした
俊の橙色の髪の毛が柳の紫色の髪の毛にかかった
アナウンスが流れる
「そろそろ、時間やな」
「・・・・・・・・・・・うん」
「ほな・・・な。柳」
「うん・・・」
「ほれ!!俺、先に行くで!!」
俊はくるりと背を向けた
「・・・・・・・・・・・俊」
「・・・・・・・・・・・・ん」
「あたし・・・・・・・・・・・・・・少なくとも、柳は俊の事を愛していたと思うよ」
俊は、振り向かずに微笑んだ
「・・・・・・・・・・・・俺は、ずっとお前を愛してるから」
そのまま、足音は消えた
柳は歩き始めた
自分の進むべき道へ
でも、待って?
本当に・・・・・・・・・・・・・・こっちがあたしの進むべき道?
あの子達の声が、今でも頭に響いているのに
「確かにお預かりしました」
「じゃあ・・・お願いします」
俊は、キャンパスを空港に備え付けてある郵便局に預けた
「これでよしと・・・」
そのまま、関係者立ち入り禁止のゲートを潜る
風は、空に近いせいか嫌に冷たい
階下にたくさんの飛行機が見える
「いよいよ・・・か」
「思い残す事はないな?」
「ババア・・・おったんか」
「迎えに来たのじゃよ」
「こっから落ちれば・・・俊は消えて・・・俺は向こうの世界へ戻れる。そうやろ?」
「ああ」
「ちょっと痛い思いするだけや。堪忍な。俊」
俊は、そっと屋上の端に歩を進めた
「・・・・・・・・・・・・・待って!!」
後ろから声が聞こえた
「・・・・・・・・・・・柳っ!?」
「・・・・・・・・・・・・・・・太一君。まだ間に合うなら・・・あたしも・・・」
「お前・・・だけど・・・」
「あたしだってねえ・・・・・・・・・・・・・朱雀召喚捨てたい訳じゃないのよ」
俊は、その言葉にハッとする
「柳としての人生も大事だけど、あたしは柳である前に朱雀七星士の柳宿だから・・・」
そして、俊の隣に立つ
「それと・・・」
「・・・・・・・・・・・・ん」
「あたしとあんたはきっと・・・運命共同体だから」
そっと手をつなぐ
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・後悔すんなよ」
「えぇ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「すぐに目が覚める。向こうの世界で・・・すぐにな」
二人は息を吸い込んだ
足が静かに離れた