Making of the Moon【柳宿side】
「柳宿さん・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・・」
「柳宿さん!!!」
「はい!?」
「どうしたの?さっきからぼーっとして。ここ、早く判子欲しいんだけど」
加奈子が、「ホームステイ契約書」と書かれた用紙の一部をトントンと指す
「すみません、ただいまっ!!」
すぐさま、判子をつく柳宿
「・・・・・・・・・・よし!!これで、ホームステイの契約はOK!!後は、3月の頭に共に出発ねv」
「あのー・・・留学って具体的にどんな事をするんですか?」
「主にホームステイ先を通じた交流会が中心よ。この時期は各国から、ピアノの腕を磨こうとたくさんの見習がこの地域に集まっているわ。その中で見聞を広げながら、レポート作成。年度初めに提出してもらいます。後は、簡単なピアノ講習会に参加して、講師の方と実際に演奏しながらアドバイスを貰う。そんな感じかな!!肩肘張らないで、リラックスしていきましょ!!英語なら、あたしに任せてv」
「加奈子さん、英語もペラペラなんですか!?」
「I have studied English in London for five years, so I have great skill to speak, write and..」
「もう結構です」
驚くほどの発音の良さに、度肝を抜く柳宿
「そんな感じで、安心なさいなv」
「何だか・・・新しい事始めるって感じがしますねv」
「新しい事始める前に・・・不安は取り除かなきゃね?」
加奈子は、改めて机に肘を乗せる
「え・・・」
「何かあった?これから長いお付き合いをしていく仲だから、まずはあんたを知らなきゃね」
「・・・・・・・加奈子さん」
今の状況は、周りの誰にも言えない
呂候にも天文にも鳳綺にだって
彼をよく知っている人物だからこそ、彼の苦悩と自分との距離について話せる訳がなかった
だけど、彼女になら・・・
「あたしは・・・」
「翼宿が好きなんでしょ?」
「加奈子さん・・・」
「ずっとずっと思い続けているのに、彼はアメリカ。だから、今回の留学も複雑な気分・・・違う?」
「半分当たってます」
「でしょうねーあんた、顔に出るからv」
「ははは・・・さすが加奈子さん」
「で?向こうでは彼と会うつもりなの?」
「許可出してくれるんですか!?」
「ダメって言ったら?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・」
「まぁまぁ。そこまで鬼じゃないわよ、あたしも!!あたしも学生時代は・・・いたなぁ。向こうに好きな子」
「国際恋愛ですか!?」
「まぁねー今は、独身ですけどぉv」
「え・・・独身って・・・どうして?」
「・・・・・・・・死んだの。彼」
加奈子の笑顔の裏にも、悲しい過去が隠されていた
「・・・・・・・・・・・・・・・・」
「柳宿さん!!!」
「はい!?」
「どうしたの?さっきからぼーっとして。ここ、早く判子欲しいんだけど」
加奈子が、「ホームステイ契約書」と書かれた用紙の一部をトントンと指す
「すみません、ただいまっ!!」
すぐさま、判子をつく柳宿
「・・・・・・・・・・よし!!これで、ホームステイの契約はOK!!後は、3月の頭に共に出発ねv」
「あのー・・・留学って具体的にどんな事をするんですか?」
「主にホームステイ先を通じた交流会が中心よ。この時期は各国から、ピアノの腕を磨こうとたくさんの見習がこの地域に集まっているわ。その中で見聞を広げながら、レポート作成。年度初めに提出してもらいます。後は、簡単なピアノ講習会に参加して、講師の方と実際に演奏しながらアドバイスを貰う。そんな感じかな!!肩肘張らないで、リラックスしていきましょ!!英語なら、あたしに任せてv」
「加奈子さん、英語もペラペラなんですか!?」
「I have studied English in London for five years, so I have great skill to speak, write and..」
「もう結構です」
驚くほどの発音の良さに、度肝を抜く柳宿
「そんな感じで、安心なさいなv」
「何だか・・・新しい事始めるって感じがしますねv」
「新しい事始める前に・・・不安は取り除かなきゃね?」
加奈子は、改めて机に肘を乗せる
「え・・・」
「何かあった?これから長いお付き合いをしていく仲だから、まずはあんたを知らなきゃね」
「・・・・・・・加奈子さん」
今の状況は、周りの誰にも言えない
呂候にも天文にも鳳綺にだって
彼をよく知っている人物だからこそ、彼の苦悩と自分との距離について話せる訳がなかった
だけど、彼女になら・・・
「あたしは・・・」
「翼宿が好きなんでしょ?」
「加奈子さん・・・」
「ずっとずっと思い続けているのに、彼はアメリカ。だから、今回の留学も複雑な気分・・・違う?」
「半分当たってます」
「でしょうねーあんた、顔に出るからv」
「ははは・・・さすが加奈子さん」
「で?向こうでは彼と会うつもりなの?」
「許可出してくれるんですか!?」
「ダメって言ったら?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・」
「まぁまぁ。そこまで鬼じゃないわよ、あたしも!!あたしも学生時代は・・・いたなぁ。向こうに好きな子」
「国際恋愛ですか!?」
「まぁねー今は、独身ですけどぉv」
「え・・・独身って・・・どうして?」
「・・・・・・・・死んだの。彼」
加奈子の笑顔の裏にも、悲しい過去が隠されていた