Making of the Moon【翼宿side】
Pllllll
「WORLD CALL 実家」
「もしもし」
『もしもし?翼宿!?あたしや!!』
「おかん!!元気やったか?」
『あんたは連絡もせんと勝手に海外行きよって!!お父さんが連絡したれって言うから、今したったのよ!!』
「すまんな。色々立てこんどって」
『おめでと・・・出世したんやね』
「まだまだこれからや~。尻尾巻いて帰るかもしれんで?」
『そんなんしたら、承知せぇへん!!・・・お父さんに代わるで』
「・・・あぁ」
『・・・もしもし』
「もしもし・・・」
『久し振りやな。元気やったか?』
「ああ。親父こそ元気そうやん」
『ちゃんと海外には適応してけてるのかいな?』
「まぁ、何とかな。こっちで知り合いも見つけたし」
『さよか・・・。そら、よかったわ。・・・・・・・・・・昔は、色々すまなかった』
「・・・親父」
『お前がまさかあそこまで活躍するとは思わんかった。中々私から連絡が出来ずに申し訳ない。仕送りまでしてもろてたのに』
「・・・えぇよ。今更やん」
『応援しとる・・・頑張れや』
「おおきに・・・」
そのまま、電話を切る
Pllllllllllllll
次の着信は
「WORLD CALL 鬼宿」
「もしもし?」
『翼宿!!翼宿か!?』
「おぉ。たまか!!元気やったか??」
『元気元気!!しばらく連絡出来なくてごめんな!!』
「いや。こっちもかなり忙しかったし」
懐かしき親友の声
『俺も・・・音楽の専門学校に今通ってるよ』
「ホンマか?」
『第二の人生・・・始めてみようかと思ってさ』
「さよか!!頑張れや」
『翼宿はどうだ?』
「毎日稽古や。英語も通じんし、大変や」
『ま、恵まれてるんだから頑張れよ!!・・・あ。後さ、翼宿』
「ん?」
『柳宿から・・・連絡来たか?』
「は?来てへんけど」
『あれ?おかしいな。一度留守電入れたみたいなんだけど』
「ホンマか・・・?」
『心当たりないのか?あいつ、すっげ寂しがってるから連絡してやれよ』
「せやな・・・ほな、後でしてみるわ」
『じゃ、また連絡するよ!!お前も頑張れよ!!』
「そっちもな」
電話を切って、違和感を感じた
どうして、彼女の着信が自分の携帯に入ってなかったのか
すぐさま、彼女の番号をPUSHする
Plllllllllll
カチャ
『・・・・・もしもし・・・?』
「・・・柳宿か?」
『翼宿・・・・・・・・・・・・・・・?』
「すまん。連絡遅れたな」
『え・・・。本当に翼宿・・・?』
「当たり前やろ」
電話の向こうの声は、震えていた
『あんた・・・何でっ・・・』
「すまん。連絡入れとったん?携帯に何も入っとらんくて」
『・・・あんた・・・元気にしてるの・・・?』
「大丈夫。この通りや。柳宿は?」
『あたし・・・大学通ってるよ・・・。音楽の』
「ホンマか?色々大変やないんか?」
『何とか・・・これからも色々あるだろうけど・・・ね』
「・・・すまんな。見とってやりたいんやけど」
『そんな事・・・翼宿は?LAは、どう?』
「敵わんなぁ。英語通じんし、まるっきり冷たい街や。せやけど、頑張っとるで」
『よかった・・・。元気そうで・・・』
「中々電話出られんかもしれんけど・・・また、連絡しろや」
『うん・・・』
「ほな・・・」
『ありがとう』
カチャ
次は、ドアノブが開く音
「・・・杏」
その向こうには暗い面持ちで立っている杏
「どないしたん?」
「今の・・・柳宿さん・・・?」
「あぁ・・・」
「やっぱり・・・付き合ってる人柳宿さんだったんやね・・・」
「・・・杏?」
「無理なんちゃう?あんた、まだ日本にいつ帰れるか目星もついとらんし、一生ここで音楽する事になるかもしれんのやで?」
「まぁ・・・それは先の事やん」
「あたし・・・あたしなら・・・ずっと・・・ずっとあんたの傍に・・・」
そこまで言って、杏は口を噤んだ
「すまん・・・おやすみ」
「杏・・・」
扉は空しく閉められた
「WORLD CALL 実家」
「もしもし」
『もしもし?翼宿!?あたしや!!』
「おかん!!元気やったか?」
『あんたは連絡もせんと勝手に海外行きよって!!お父さんが連絡したれって言うから、今したったのよ!!』
「すまんな。色々立てこんどって」
『おめでと・・・出世したんやね』
「まだまだこれからや~。尻尾巻いて帰るかもしれんで?」
『そんなんしたら、承知せぇへん!!・・・お父さんに代わるで』
「・・・あぁ」
『・・・もしもし』
「もしもし・・・」
『久し振りやな。元気やったか?』
「ああ。親父こそ元気そうやん」
『ちゃんと海外には適応してけてるのかいな?』
「まぁ、何とかな。こっちで知り合いも見つけたし」
『さよか・・・。そら、よかったわ。・・・・・・・・・・昔は、色々すまなかった』
「・・・親父」
『お前がまさかあそこまで活躍するとは思わんかった。中々私から連絡が出来ずに申し訳ない。仕送りまでしてもろてたのに』
「・・・えぇよ。今更やん」
『応援しとる・・・頑張れや』
「おおきに・・・」
そのまま、電話を切る
Pllllllllllllll
次の着信は
「WORLD CALL 鬼宿」
「もしもし?」
『翼宿!!翼宿か!?』
「おぉ。たまか!!元気やったか??」
『元気元気!!しばらく連絡出来なくてごめんな!!』
「いや。こっちもかなり忙しかったし」
懐かしき親友の声
『俺も・・・音楽の専門学校に今通ってるよ』
「ホンマか?」
『第二の人生・・・始めてみようかと思ってさ』
「さよか!!頑張れや」
『翼宿はどうだ?』
「毎日稽古や。英語も通じんし、大変や」
『ま、恵まれてるんだから頑張れよ!!・・・あ。後さ、翼宿』
「ん?」
『柳宿から・・・連絡来たか?』
「は?来てへんけど」
『あれ?おかしいな。一度留守電入れたみたいなんだけど』
「ホンマか・・・?」
『心当たりないのか?あいつ、すっげ寂しがってるから連絡してやれよ』
「せやな・・・ほな、後でしてみるわ」
『じゃ、また連絡するよ!!お前も頑張れよ!!』
「そっちもな」
電話を切って、違和感を感じた
どうして、彼女の着信が自分の携帯に入ってなかったのか
すぐさま、彼女の番号をPUSHする
Plllllllllll
カチャ
『・・・・・もしもし・・・?』
「・・・柳宿か?」
『翼宿・・・・・・・・・・・・・・・?』
「すまん。連絡遅れたな」
『え・・・。本当に翼宿・・・?』
「当たり前やろ」
電話の向こうの声は、震えていた
『あんた・・・何でっ・・・』
「すまん。連絡入れとったん?携帯に何も入っとらんくて」
『・・・あんた・・・元気にしてるの・・・?』
「大丈夫。この通りや。柳宿は?」
『あたし・・・大学通ってるよ・・・。音楽の』
「ホンマか?色々大変やないんか?」
『何とか・・・これからも色々あるだろうけど・・・ね』
「・・・すまんな。見とってやりたいんやけど」
『そんな事・・・翼宿は?LAは、どう?』
「敵わんなぁ。英語通じんし、まるっきり冷たい街や。せやけど、頑張っとるで」
『よかった・・・。元気そうで・・・』
「中々電話出られんかもしれんけど・・・また、連絡しろや」
『うん・・・』
「ほな・・・」
『ありがとう』
カチャ
次は、ドアノブが開く音
「・・・杏」
その向こうには暗い面持ちで立っている杏
「どないしたん?」
「今の・・・柳宿さん・・・?」
「あぁ・・・」
「やっぱり・・・付き合ってる人柳宿さんだったんやね・・・」
「・・・杏?」
「無理なんちゃう?あんた、まだ日本にいつ帰れるか目星もついとらんし、一生ここで音楽する事になるかもしれんのやで?」
「まぁ・・・それは先の事やん」
「あたし・・・あたしなら・・・ずっと・・・ずっとあんたの傍に・・・」
そこまで言って、杏は口を噤んだ
「すまん・・・おやすみ」
「杏・・・」
扉は空しく閉められた