Making of the Moon【翼宿side】
「翼宿が抜けたんだって?」
「まぁな~あいつ、今大変だからな」
魄狼といつもつるんでいる男3人は休憩室でこんな話をしていた
「人気出て調子乗ってるから罰があたったんだよ。少し大人しくしててもらおう。どうせ、あの杏って女も・・・」
キィ
杏は、その中に入っていく
「お前・・・」
「やらせていただきます」
「え・・・?」
「あたしは、バンド続けさせていただきます。皆さんと持ってる夢は同じですから」
杏は、もう怯えてなどいなかった
「翼宿さん。次のプロモーションの計画表です。12月にはシングルを国内でリリースする依頼が来ていますよ」
玲が、翼宿に計画表を渡す
「ありがとうございます」
「あの・・・顔色本当に悪いですよ?大丈夫ですか?」
「平気ですわ。こんくらい出来んと、海外でやってけませんから」
いつも通りの微笑み
「・・・・・・・・・・・・・・・あの。柳宿さんの件なんですけど」
玲が話を切り出そうとした時だった
急に翼宿が寄りかかってきた
「えっ・・・・・・・・・・・・・翼宿さん!?」
「す・・・すんませ。ちょっと・・・」
玲が翼宿の額に手をあてた
「凄い熱・・・!!!やっぱりあなた・・・無茶です!!」
「や・・・ちと、立ちくらみで・・・」
「休みましょう?お部屋まで連れていきますから」
「玲さん!!翼宿が倒れたって・・・」
「しーっ」
翼宿の部屋に駆け込んできた杏に、玲が静止の合図をする
「今、やっと眠ったところです」
「やっぱ・・・翼宿」
「ライブの前後で報道陣の対応に追われてましたからね。少しお休み期間です。MICHEALにも伝えておきました」
翼宿は、額に濡れ布をあてながら眠っている
「あなたは?バンド続けるんでしょう?」
「あ・・・はい。今、魄狼さんに宣言してきたところで・・・」
「強くなりましたね。翼宿さんも喜びますよ」
「あの・・・玲さん・・・。翼宿の事・・・」
杏は最近また気になりだした話題を持ち出した
「私はお仕事で翼宿さんのお世話を任されてるだけです」
顔色ひとつ変えないで答える玲
本当にそうだろうか
「あ・・・あの。あたし、ちょっと・・・」
席を立つ杏
もうひとつ気になる事
それは・・・
そっと、翼宿の携帯を持ち出した
Pllllllllllllll
決死の覚悟で押した柳宿の番号
怒りは頂点に達していた
『もしもし?』
「もしもし」
『え・・・?あの・・・』
「柳宿さんですよね?「空翔宿星」の。あたし、翼宿の同級生で同じ養成所に通っている杏といいます」
『翼宿と・・・?』
「あの・・・失礼は承知なんですけど、もうしばらく翼宿と連絡取らないでいただけませんか?」
自分でも信じられない要求
「翼宿・・・熱で倒れたんです。あなたのせいなんじゃないですか?あんな勝手な発言して・・・翼宿、せっかくのライブも中途半端に終わって、養成所もみんな迷惑してるんです」
『それは・・・』
「スキャンダルは・・・そっちだけにしてください」
怒りは止まらなかった
「この間の留守電・・・消したのはあたしです」
『え・・・?』
「あたしは・・・中学の頃からずっと翼宿を見てきました。ずっと・・・ずっと好きでした!!離したくないんです!!日本に帰したくない・・・ここにいれば、翼宿の夢はもっと大きくなる。そんなあいつの背中をずっと見ていたいんです!!」
そのまま、電話を切る
息切れは頂点に達していた
(翼宿さん・・・どんなに大変だったか。どうして、あなたはそんなに強いんですか?
私がもしあなただったら・・・居場所がなくなったら・・・逃げてしまうかもしれないのに。
なぜ、そんなに自分の夢を追いかけ続けるんですか・・・?)
玲は、翼宿の寝顔を見ながらそう心の中で問いかける
(私・・・私は、あなたのそんな姿が・・・)
「玲さん・・・翼宿の容態・・・」
杏が部屋に戻ってきた
しかし、目を疑う
玲は、翼宿の唇に口づけをしていたから・・・
「まぁな~あいつ、今大変だからな」
魄狼といつもつるんでいる男3人は休憩室でこんな話をしていた
「人気出て調子乗ってるから罰があたったんだよ。少し大人しくしててもらおう。どうせ、あの杏って女も・・・」
キィ
杏は、その中に入っていく
「お前・・・」
「やらせていただきます」
「え・・・?」
「あたしは、バンド続けさせていただきます。皆さんと持ってる夢は同じですから」
杏は、もう怯えてなどいなかった
「翼宿さん。次のプロモーションの計画表です。12月にはシングルを国内でリリースする依頼が来ていますよ」
玲が、翼宿に計画表を渡す
「ありがとうございます」
「あの・・・顔色本当に悪いですよ?大丈夫ですか?」
「平気ですわ。こんくらい出来んと、海外でやってけませんから」
いつも通りの微笑み
「・・・・・・・・・・・・・・・あの。柳宿さんの件なんですけど」
玲が話を切り出そうとした時だった
急に翼宿が寄りかかってきた
「えっ・・・・・・・・・・・・・翼宿さん!?」
「す・・・すんませ。ちょっと・・・」
玲が翼宿の額に手をあてた
「凄い熱・・・!!!やっぱりあなた・・・無茶です!!」
「や・・・ちと、立ちくらみで・・・」
「休みましょう?お部屋まで連れていきますから」
「玲さん!!翼宿が倒れたって・・・」
「しーっ」
翼宿の部屋に駆け込んできた杏に、玲が静止の合図をする
「今、やっと眠ったところです」
「やっぱ・・・翼宿」
「ライブの前後で報道陣の対応に追われてましたからね。少しお休み期間です。MICHEALにも伝えておきました」
翼宿は、額に濡れ布をあてながら眠っている
「あなたは?バンド続けるんでしょう?」
「あ・・・はい。今、魄狼さんに宣言してきたところで・・・」
「強くなりましたね。翼宿さんも喜びますよ」
「あの・・・玲さん・・・。翼宿の事・・・」
杏は最近また気になりだした話題を持ち出した
「私はお仕事で翼宿さんのお世話を任されてるだけです」
顔色ひとつ変えないで答える玲
本当にそうだろうか
「あ・・・あの。あたし、ちょっと・・・」
席を立つ杏
もうひとつ気になる事
それは・・・
そっと、翼宿の携帯を持ち出した
Pllllllllllllll
決死の覚悟で押した柳宿の番号
怒りは頂点に達していた
『もしもし?』
「もしもし」
『え・・・?あの・・・』
「柳宿さんですよね?「空翔宿星」の。あたし、翼宿の同級生で同じ養成所に通っている杏といいます」
『翼宿と・・・?』
「あの・・・失礼は承知なんですけど、もうしばらく翼宿と連絡取らないでいただけませんか?」
自分でも信じられない要求
「翼宿・・・熱で倒れたんです。あなたのせいなんじゃないですか?あんな勝手な発言して・・・翼宿、せっかくのライブも中途半端に終わって、養成所もみんな迷惑してるんです」
『それは・・・』
「スキャンダルは・・・そっちだけにしてください」
怒りは止まらなかった
「この間の留守電・・・消したのはあたしです」
『え・・・?』
「あたしは・・・中学の頃からずっと翼宿を見てきました。ずっと・・・ずっと好きでした!!離したくないんです!!日本に帰したくない・・・ここにいれば、翼宿の夢はもっと大きくなる。そんなあいつの背中をずっと見ていたいんです!!」
そのまま、電話を切る
息切れは頂点に達していた
(翼宿さん・・・どんなに大変だったか。どうして、あなたはそんなに強いんですか?
私がもしあなただったら・・・居場所がなくなったら・・・逃げてしまうかもしれないのに。
なぜ、そんなに自分の夢を追いかけ続けるんですか・・・?)
玲は、翼宿の寝顔を見ながらそう心の中で問いかける
(私・・・私は、あなたのそんな姿が・・・)
「玲さん・・・翼宿の容態・・・」
杏が部屋に戻ってきた
しかし、目を疑う
玲は、翼宿の唇に口づけをしていたから・・・