Making of the Moon【鬼宿side】
「行ってきます!!」
初夏にさしかかった6月
雨上がりの水溜まりを踏みしめて、鬼宿は駅へ向かって歩き出す
「兄ちゃん、待ってよー!!」
「置いてかないでー!!」
「ほら。結蓮!!早く靴履いて!!」
「兄ちゃーん!!」
その後から、4人の兄弟が駆けてくる
「結蓮ー。学校でいじめられてないか?何かあったら、いつでも兄ちゃんに言うんだぞ?」
「大丈夫だよーv結蓮、友達いっぱいだもーんv」
その中でも、兄の鬼宿は特に末の結蓮を可愛がっている
「兄ちゃん!!結蓮、好きな子いるんだよ!!」
「そうそう!!隣のクラスのマモル君なんだよねーv」
同じ小学校に通っている玉蘭と春敬が横から口を挟む
「いないよー。マモル君はお友達だもんー」
「そっかそっかぁ~・・遂に結蓮もかぁ・・」
「兄ちゃんこそ、美朱さんとはどうなの!?」
忠栄も悪ノリする
「あ。そうだ!!今度、みんなでドライブ行くんだったな!!」
その言葉で、鬼宿はあの約束を思い出した
ブロロロロロ
車は、海への道を走りだす
「いっやぁ~みんなで集まるの久々だなv」
「鬼宿が引っ越してから、全然会ってなかったもんねv」
夕城兄弟は二人ではしゃぐ
「相変わらずだね。二人とも」
柳宿も嬉しそうに笑う
「よぉ~し!!今夜は「白い虎」で夕食だな!!俺の奢りだ!!」
「やったぁvお兄ちゃんの奢りぃ!!」
もうすぐ夏
爽やかな風が吹き抜ける
海に着いた後、美朱と奎介は飲み物を買いに行った
「久々だなvこうやって話すの」
「そうだね」
「大学、どうだ?」
「中々男子の目をすり抜けるのが大変だけど・・・何とかやってる」
「時々、天文が様子見に行ってるんだろ?」
「そうだけど・・・あんまり迷惑かけたくないかな」
「それで・・・お前、翼宿とは連絡・・・」
柳宿は静かに首を横に振る
「一度留守電に入れたけど、それっきり」
「まぁ・・・忙しいだけなのかもしれねぇけど」
「そうかな・・・」
「俺も今夜電話してみるかな!!」
「でも・・・」
「その時にさりげなく伝えてやるよ!!」
「うん・・・」
Plllll
「白い虎」での夕食も終わって解散した後
鬼宿は車の中で国際電話をかける
・・・カチャ
『もしもし?』
「翼宿!!翼宿か!?」
『おぉ。たまか!!元気やったか??』
「元気元気!!しばらく連絡出来なくてごめんな!!」
『いや。こっちもかなり忙しかったし』
「俺も・・・音楽の専門学校に今通ってるよ」
『ホンマか?』
「第二の人生・・・始めてみようかと思ってさ」
『さよか!!頑張れや』
「翼宿はどうだ?」
『毎日稽古や。英語も通じんし、大変や』
「ま、恵まれてるんだから頑張れよ!!・・・あ。後さ、翼宿」
『ん?』
「柳宿から・・・連絡来たか?」
『は?来てへんけど』
「あれ?おかしいな。一度留守電入れたみたいなんだけど」
『ホンマか・・・?』
「心当たりないのか?あいつ、すっげ寂しがってるから連絡してやれよ」
『せやな・・・ほな、後でしてみるわ』
「じゃ、また連絡するよ!!お前も頑張れよ!!」
『そっちもな』
電話を切って、彼が柳宿と連絡がつかなかった意味を知って、少し不可解になった
初夏にさしかかった6月
雨上がりの水溜まりを踏みしめて、鬼宿は駅へ向かって歩き出す
「兄ちゃん、待ってよー!!」
「置いてかないでー!!」
「ほら。結蓮!!早く靴履いて!!」
「兄ちゃーん!!」
その後から、4人の兄弟が駆けてくる
「結蓮ー。学校でいじめられてないか?何かあったら、いつでも兄ちゃんに言うんだぞ?」
「大丈夫だよーv結蓮、友達いっぱいだもーんv」
その中でも、兄の鬼宿は特に末の結蓮を可愛がっている
「兄ちゃん!!結蓮、好きな子いるんだよ!!」
「そうそう!!隣のクラスのマモル君なんだよねーv」
同じ小学校に通っている玉蘭と春敬が横から口を挟む
「いないよー。マモル君はお友達だもんー」
「そっかそっかぁ~・・遂に結蓮もかぁ・・」
「兄ちゃんこそ、美朱さんとはどうなの!?」
忠栄も悪ノリする
「あ。そうだ!!今度、みんなでドライブ行くんだったな!!」
その言葉で、鬼宿はあの約束を思い出した
ブロロロロロ
車は、海への道を走りだす
「いっやぁ~みんなで集まるの久々だなv」
「鬼宿が引っ越してから、全然会ってなかったもんねv」
夕城兄弟は二人ではしゃぐ
「相変わらずだね。二人とも」
柳宿も嬉しそうに笑う
「よぉ~し!!今夜は「白い虎」で夕食だな!!俺の奢りだ!!」
「やったぁvお兄ちゃんの奢りぃ!!」
もうすぐ夏
爽やかな風が吹き抜ける
海に着いた後、美朱と奎介は飲み物を買いに行った
「久々だなvこうやって話すの」
「そうだね」
「大学、どうだ?」
「中々男子の目をすり抜けるのが大変だけど・・・何とかやってる」
「時々、天文が様子見に行ってるんだろ?」
「そうだけど・・・あんまり迷惑かけたくないかな」
「それで・・・お前、翼宿とは連絡・・・」
柳宿は静かに首を横に振る
「一度留守電に入れたけど、それっきり」
「まぁ・・・忙しいだけなのかもしれねぇけど」
「そうかな・・・」
「俺も今夜電話してみるかな!!」
「でも・・・」
「その時にさりげなく伝えてやるよ!!」
「うん・・・」
Plllll
「白い虎」での夕食も終わって解散した後
鬼宿は車の中で国際電話をかける
・・・カチャ
『もしもし?』
「翼宿!!翼宿か!?」
『おぉ。たまか!!元気やったか??』
「元気元気!!しばらく連絡出来なくてごめんな!!」
『いや。こっちもかなり忙しかったし』
「俺も・・・音楽の専門学校に今通ってるよ」
『ホンマか?』
「第二の人生・・・始めてみようかと思ってさ」
『さよか!!頑張れや』
「翼宿はどうだ?」
『毎日稽古や。英語も通じんし、大変や』
「ま、恵まれてるんだから頑張れよ!!・・・あ。後さ、翼宿」
『ん?』
「柳宿から・・・連絡来たか?」
『は?来てへんけど』
「あれ?おかしいな。一度留守電入れたみたいなんだけど」
『ホンマか・・・?』
「心当たりないのか?あいつ、すっげ寂しがってるから連絡してやれよ」
『せやな・・・ほな、後でしてみるわ』
「じゃ、また連絡するよ!!お前も頑張れよ!!」
『そっちもな』
電話を切って、彼が柳宿と連絡がつかなかった意味を知って、少し不可解になった