Making of the Moon【鬼宿side】
「あ!!鬼宿先輩だー!!」
「おお。どうした?」
日曜日、久々に事務所専属の稽古場に顔を出した
学生時代に、ここで練習するように自分が誘った幸樹と梨香がそこにはいた
「久し振り!!頑張ってるかなーって思って」
「相変わらずだよ!!先日、三回目のライブが終わって、もうすぐ主催のイベントが始まるんだ」
「「空翔宿星」ほどじゃないけど、もしかしてデビューも近いかもvねー」
いきいきした二人の表情に、鬼宿はホッとした
「鬼宿は、どうよ?仕事」
「や・・・俺は普通・・・かな。研修も、荷物の整理とか伝票の入力とかそんな感じだし」
「何か元気ないですよぉ~?疲れてるんじゃないですかぁ?」
「そうだな・・・痩せたみたいだ。結構大変なのか?」
「・・・・・・・まぁ」
そこで、二人は名案を思い付いた
「「よし!!!」」
ガコーーーン
「ストライクーーーーーーーーーーーーー!!!!」
「鬼宿先輩すっごーい!!!」
「俺なんて・・・ガター4回目・・・」
三人は、ボウリング場に来ていた
「やっぱ、久々のボウリングは唸るなぁv俺、これだけは翼宿に負けた事もないからv」
「そうだったんですかー!?幸樹!!同じ男としてみっともなくないの!?」
「うるせーなぁ・・・次こそ・・・」
ガタン
「あーあー」
「かっこわりーぞ。お前、彼女の前で」
「うっせえなぁ!!トイレ!!」
幸樹は、そのまま逃げるように走って行った
「にしても・・・お前らいつの間に付き合ってたんだな」
「まだ二か月ですよ~いっつもいっつも練習一緒だったから、一緒にいる事が板についたっていうか・・・」
「だけど、あいつベース上手くなったよな。いい奴だし・・・大事にしろよな」
「鬼宿先輩・・・幸樹の借金の方は・・・」
「毎月振り込んでもらってたよ。ライブやるようになってから、いつもの倍は返してくれるようになって今月で完了だ」
「よかった・・・」
「あいつには・・・もう金で返してもらわなくてもいいくらい・・・たくさんの恩は貰ってるしな」
「なーにコソコソしてんだぁ?二人で」
「「何でもありませんよーだ!!」」
鬼宿は、二人の温かい友人に励まされ、明日からまた仕事頑張ろうと思えた
「おはようございまーす」
タイムカードを押して、オフィスに入る
「はよー鬼宿!!何かすっきりした顔してるな!!」
「まぁ、土日でリフレッシュをv」
「何だ何だー?女かv」
「違いますって~」
机に座ると、既に風花がパソコンに向かっている
「おはよ」
「あ・・・おはようございます・・・あの・・・鬼宿さん・・・私、金曜は・・・」
「ああ・・・酔いつぶれてたから、送ってあげたよ」
「す・・・すみません。全然覚えてなくて・・・」
「・・・・・・・・・・あ。そうなんだ・・・なら、よかった・・・」
「よかったって?」
「いいいいいいいいいいやいや!!!!何でも!!!!」
そんな光景を、一人の女性社員は見つめていた
「ふう・・・何とか一日やり終えたな・・・」
鬼宿は退勤後、溜息をついた
「・・・あ。媚芳さん。お疲れ様です」
休憩室で煙草を一人で吸っていた先輩社員に、鬼宿は声をかける
すると、彼女は黙って立ちあがった
「鬼宿」
「はい?」
「風花と一日顔合わせづらかったでしょ?」
「え・・・」
「あたし・・・・・・見ちゃった。金曜」
その言葉に、ギクリとなった
「ま・・・・・・まぢすか」
「どうなる事かと思っていたけどね」
「あの・・・風花さんにはこの事言わないでください・・・せっかく忘れてくれてるみたいなんで」
「・・・・・・・・・・・・・・・あんた、似てるのよ」
「え?」
「悠馬に・・・・・・・・・・・顔がそっくり」
「・・・・・・・・・・・あの。悠馬さんって・・・」
「あの二人・・・・・・・・血は繋がってないの」
「え?」
「風花は・・・悠馬の事が好きだった。そして悠馬も・・・」
「・・・・・・・・・・・・」
「だけど、親戚に叩かれて・・・二人とも孤独になって・・・悠馬は会社を無断でやめてそのまま行方不明」
「そんな・・・」
「風花は強い子よ。悠馬と同じ会社に入って仕事頑張っていつか結婚したいって・・・彼が行方不明になっても、彼女はこうしてここに」
鬼宿は、胸が引き裂かれそうになった
媚芳は、煙草を灰皿に入れた
「救ってやってくれない?あの子を」
また、巻き込まれたトラブル
それでも、放っておけなかった・・・
「おお。どうした?」
日曜日、久々に事務所専属の稽古場に顔を出した
学生時代に、ここで練習するように自分が誘った幸樹と梨香がそこにはいた
「久し振り!!頑張ってるかなーって思って」
「相変わらずだよ!!先日、三回目のライブが終わって、もうすぐ主催のイベントが始まるんだ」
「「空翔宿星」ほどじゃないけど、もしかしてデビューも近いかもvねー」
いきいきした二人の表情に、鬼宿はホッとした
「鬼宿は、どうよ?仕事」
「や・・・俺は普通・・・かな。研修も、荷物の整理とか伝票の入力とかそんな感じだし」
「何か元気ないですよぉ~?疲れてるんじゃないですかぁ?」
「そうだな・・・痩せたみたいだ。結構大変なのか?」
「・・・・・・・まぁ」
そこで、二人は名案を思い付いた
「「よし!!!」」
ガコーーーン
「ストライクーーーーーーーーーーーーー!!!!」
「鬼宿先輩すっごーい!!!」
「俺なんて・・・ガター4回目・・・」
三人は、ボウリング場に来ていた
「やっぱ、久々のボウリングは唸るなぁv俺、これだけは翼宿に負けた事もないからv」
「そうだったんですかー!?幸樹!!同じ男としてみっともなくないの!?」
「うるせーなぁ・・・次こそ・・・」
ガタン
「あーあー」
「かっこわりーぞ。お前、彼女の前で」
「うっせえなぁ!!トイレ!!」
幸樹は、そのまま逃げるように走って行った
「にしても・・・お前らいつの間に付き合ってたんだな」
「まだ二か月ですよ~いっつもいっつも練習一緒だったから、一緒にいる事が板についたっていうか・・・」
「だけど、あいつベース上手くなったよな。いい奴だし・・・大事にしろよな」
「鬼宿先輩・・・幸樹の借金の方は・・・」
「毎月振り込んでもらってたよ。ライブやるようになってから、いつもの倍は返してくれるようになって今月で完了だ」
「よかった・・・」
「あいつには・・・もう金で返してもらわなくてもいいくらい・・・たくさんの恩は貰ってるしな」
「なーにコソコソしてんだぁ?二人で」
「「何でもありませんよーだ!!」」
鬼宿は、二人の温かい友人に励まされ、明日からまた仕事頑張ろうと思えた
「おはようございまーす」
タイムカードを押して、オフィスに入る
「はよー鬼宿!!何かすっきりした顔してるな!!」
「まぁ、土日でリフレッシュをv」
「何だ何だー?女かv」
「違いますって~」
机に座ると、既に風花がパソコンに向かっている
「おはよ」
「あ・・・おはようございます・・・あの・・・鬼宿さん・・・私、金曜は・・・」
「ああ・・・酔いつぶれてたから、送ってあげたよ」
「す・・・すみません。全然覚えてなくて・・・」
「・・・・・・・・・・あ。そうなんだ・・・なら、よかった・・・」
「よかったって?」
「いいいいいいいいいいやいや!!!!何でも!!!!」
そんな光景を、一人の女性社員は見つめていた
「ふう・・・何とか一日やり終えたな・・・」
鬼宿は退勤後、溜息をついた
「・・・あ。媚芳さん。お疲れ様です」
休憩室で煙草を一人で吸っていた先輩社員に、鬼宿は声をかける
すると、彼女は黙って立ちあがった
「鬼宿」
「はい?」
「風花と一日顔合わせづらかったでしょ?」
「え・・・」
「あたし・・・・・・見ちゃった。金曜」
その言葉に、ギクリとなった
「ま・・・・・・まぢすか」
「どうなる事かと思っていたけどね」
「あの・・・風花さんにはこの事言わないでください・・・せっかく忘れてくれてるみたいなんで」
「・・・・・・・・・・・・・・・あんた、似てるのよ」
「え?」
「悠馬に・・・・・・・・・・・顔がそっくり」
「・・・・・・・・・・・あの。悠馬さんって・・・」
「あの二人・・・・・・・・血は繋がってないの」
「え?」
「風花は・・・悠馬の事が好きだった。そして悠馬も・・・」
「・・・・・・・・・・・・」
「だけど、親戚に叩かれて・・・二人とも孤独になって・・・悠馬は会社を無断でやめてそのまま行方不明」
「そんな・・・」
「風花は強い子よ。悠馬と同じ会社に入って仕事頑張っていつか結婚したいって・・・彼が行方不明になっても、彼女はこうしてここに」
鬼宿は、胸が引き裂かれそうになった
媚芳は、煙草を灰皿に入れた
「救ってやってくれない?あの子を」
また、巻き込まれたトラブル
それでも、放っておけなかった・・・