Making of the Moon【鬼宿side】
美朱や夕城プロとの関係が、何者かにバレていた
鬼宿は、とぼとぼと帰宅した
「兄ちゃん!!お帰りなさい!!今夜は僕が炒飯作ったよ!!」
忠栄が、台所から飛び出してきた
鬼宿は、無理に笑顔を作る
「・・・ありがとな。兄ちゃんちょっと疲れてるから、後でいいか?」
「兄ちゃん・・・?」
そのまま、二階にあがる兄
「兄ちゃん、食べないのー?」
「何か疲れてるんだって・・・先にご飯にしよう?」
どうすればいいんだ
自分以外に、被害が出ている事が鬼宿にとって一番嫌な事だった
やはり、マスコミ沙汰になるのを避けているのだろうか
しかし、それでは自分の家族も危ない
Pllllllllllll
着信音に、顔をあげる
『着信:小田島博人』
すぐに電話に出る
「もしもし」
『もしもし・・・あのさ。お前もしかして知り合いの誰か・・・』
「俺の彼女がやられたよ」
『やっぱりな・・・今、メールが来たんだ。「まずは一人目」って・・・』
「そっか・・・」
『ごめん・・・鬼宿。俺のせいでお前が・・・』
「大丈夫。お前のせいじゃないから。お前も迂闊に外に出たりすんじゃねぇぞ?」
『俺・・・あいつらに話つけてくるからさ。お前に迷惑かける訳にはいかない』
「博人・・・だけど」
『俺・・・お前の事、やっと親友として認められそうなんだ・・・。だから・・・待っててくれ』
「博人・・・」
自分の長年の努力が報われたのだ
「分かったよ・・・だけど、喧嘩になったら困るから俺もついてく」
それだけを念押しした
「そうだったのか・・・」
翌日、夕城プロと天文にだけ本当の事を話す
「まぢ卑怯だな・・・そいつら、見ず知らずの鬼宿に・・・」
「芸能界は因縁つけられやすいからな」
「分かった。俺たちも協力するよ。話をつける時は、つけていってやるから」
「ありがとうございます・・・夕城プロ」
そこで、鬼宿は天文を見た
「柳宿を・・・頼めるか?」
「え?」
「俺は、美朱を見てやらなきゃいけない」
「鬼宿・・・」
「今は、お前にしか頼めないんだよ。内縁の一人として・・・この通りだ」
「分かったよ・・・見ておく」
カラカラ
病室の扉を開けると、美朱が眠っていた
その横顔は、泣きたくなるくらい儚くて
横側に座ると、涙が出てきた
(美朱・・・ごめんな。俺のせいで・・・)
「鬼宿・・・?」
目を覚ました美朱の声が聞こえた
「美朱・・・お前、体何ともないか!?」
「大丈夫・・・ちょっとくらくらするだけで」
「そうか・・・よかった」
「どうして、泣いてるの・・・?」
「・・・美朱。ごめんな」
「鬼宿のせいじゃないよ」
美朱は、そう言って笑う
「鬼宿・・・気をつけてね。あたし・・・鬼宿が襲われるのが一番怖いから・・・」
優しい女神
どんな時も、自分を信じてくれていた
「ありがとな・・・美朱」
必ず博人を助け出して、戻ってくるから
鬼宿は、とぼとぼと帰宅した
「兄ちゃん!!お帰りなさい!!今夜は僕が炒飯作ったよ!!」
忠栄が、台所から飛び出してきた
鬼宿は、無理に笑顔を作る
「・・・ありがとな。兄ちゃんちょっと疲れてるから、後でいいか?」
「兄ちゃん・・・?」
そのまま、二階にあがる兄
「兄ちゃん、食べないのー?」
「何か疲れてるんだって・・・先にご飯にしよう?」
どうすればいいんだ
自分以外に、被害が出ている事が鬼宿にとって一番嫌な事だった
やはり、マスコミ沙汰になるのを避けているのだろうか
しかし、それでは自分の家族も危ない
Pllllllllllll
着信音に、顔をあげる
『着信:小田島博人』
すぐに電話に出る
「もしもし」
『もしもし・・・あのさ。お前もしかして知り合いの誰か・・・』
「俺の彼女がやられたよ」
『やっぱりな・・・今、メールが来たんだ。「まずは一人目」って・・・』
「そっか・・・」
『ごめん・・・鬼宿。俺のせいでお前が・・・』
「大丈夫。お前のせいじゃないから。お前も迂闊に外に出たりすんじゃねぇぞ?」
『俺・・・あいつらに話つけてくるからさ。お前に迷惑かける訳にはいかない』
「博人・・・だけど」
『俺・・・お前の事、やっと親友として認められそうなんだ・・・。だから・・・待っててくれ』
「博人・・・」
自分の長年の努力が報われたのだ
「分かったよ・・・だけど、喧嘩になったら困るから俺もついてく」
それだけを念押しした
「そうだったのか・・・」
翌日、夕城プロと天文にだけ本当の事を話す
「まぢ卑怯だな・・・そいつら、見ず知らずの鬼宿に・・・」
「芸能界は因縁つけられやすいからな」
「分かった。俺たちも協力するよ。話をつける時は、つけていってやるから」
「ありがとうございます・・・夕城プロ」
そこで、鬼宿は天文を見た
「柳宿を・・・頼めるか?」
「え?」
「俺は、美朱を見てやらなきゃいけない」
「鬼宿・・・」
「今は、お前にしか頼めないんだよ。内縁の一人として・・・この通りだ」
「分かったよ・・・見ておく」
カラカラ
病室の扉を開けると、美朱が眠っていた
その横顔は、泣きたくなるくらい儚くて
横側に座ると、涙が出てきた
(美朱・・・ごめんな。俺のせいで・・・)
「鬼宿・・・?」
目を覚ました美朱の声が聞こえた
「美朱・・・お前、体何ともないか!?」
「大丈夫・・・ちょっとくらくらするだけで」
「そうか・・・よかった」
「どうして、泣いてるの・・・?」
「・・・美朱。ごめんな」
「鬼宿のせいじゃないよ」
美朱は、そう言って笑う
「鬼宿・・・気をつけてね。あたし・・・鬼宿が襲われるのが一番怖いから・・・」
優しい女神
どんな時も、自分を信じてくれていた
「ありがとな・・・美朱」
必ず博人を助け出して、戻ってくるから