Sign~心のメッセージ~
「かぁんぱぁいvvv」
翼宿家で・・・しめやかに閣山大学の学生の会合が行われた
「いやぁ~やっぱ、久々の酒はえぇなぁvv」
「そそvたまには、えぇやんvこうやって、宅飲みするんも!!なぁ、翼宿?」
「・・・・・・・へいへい」
「何や~ちっとも進んどらんやないかぁ・・・お堅いなぁv翼宿はv」
「おめぇが、ヤワなだけやわ!!ったく・・・」
「にしても、翼宿ってすっごい勉強してるよねぇ!!将来は、障害者の介護士だっけ?」
翼宿の部屋の本棚にはたくさんの専門書
パソコンの周りには様々なレポートが並べられていた
「まぁ、せやなかったらあの大学行かんしなぁ」
「えぇよなぁ・・・翼宿には夢があって・・・俺なんか今の居酒屋継いだってえぇくらいや~」
「見習いなさいよ、功児!!いっちょ前に、手話出来るだけじゃ社会には通用せぇへんからね!!」
その後も酒を足しつつ、和やかに大学生の会合は進んだ
「功児!!功児~!!ったく・・・やっぱ寝てもうたわ」
功児は、2時間もすればすぐに酔いつぶれてしまう
「こら・・・泊まらせた方がえぇな」
「明日も学校やから、ほどほどにせぇ言うたのに~」
「ま、こいつも色々鬱憤晴らしたかったんやろ」
翼宿は、立ち上がる
「ちょいと酔い覚ます飲みもん買うてくるわ。お前らも烏龍茶でえぇか?」
「あ。すまんね・・・あたしも行くよ!!」
「えぇて。すぐそこやし・・・夜も遅いしな」
翼宿は、立ち上がった
「・・・すまんね」
「えぇて」
バタン
「玲麗~?」
玲麗は、ぎくりと両端の友人を見る
「・・・あんた、いつになったら告白するのよ?」
「そうよ~入学式の時から、ずっと好きだったんでしょ~?」
「んな事言うたかて・・・タイミングが掴めへんねん」
「彼、黙っててもモテるのに・・・先越されちゃうわよ?」
そう。玲麗は、ずっと翼宿の事が好き・・・
「せやけどさぁ!!分かるやろ?あいつと親しくなりすぎて・・・今更恋愛対象に見て貰えへんねんて!!」
「確かに・・・みんなに同じね。あいつは・・・」
「そこがいいトコなんだろうけどねぇ・・・」
普通なら、もう踏み込んでもいい筈だ
自分たちは、大学3年
しかし・・・玲麗が踏み込めないもうひとつの理由
夕方の少女が・・・気になる
キィキィキィ
ブランコに乗る柳宿
結局・・・あれからも、家には帰る気にはなれなかった
帰らない方が・・・寧ろいい気がして
「ありがとうございました~」
翼宿は、烏龍茶を買ってコンビニを出た
「ちょっと買いすぎたなぁ~」
まぁ、自分用にすればいいやと帰路についていた
すると
キィキィ
ブランコの音がした
ふと横を見ると・・・そこには・・・
「あれ・・・」
何よりも夕方の少年の事が頭から離れない
もう、会える筈がないとは分かっていても・・・気になってしまっている
柳宿は・・・考えすぎて気配に気づかなかった
ガサガサッ
袋が顔にあたる
驚いて、横を向くと
「よ」
翼宿・・・・・・・・・
柳宿は、呆気に取られた
「何しとるん?こんな遅くに」
やはり、答えられない
隣のブランコに彼が座る
鼓動が高鳴る
「ホレ。飲むか?」
彼が、烏龍茶を差し出してくる
素直に受け取り・・・お辞儀をする
「買いすぎたんや。気にすんな」
笑った顔は・・・とても眩しくて
だけど・・・自分には「ありがとう」も言えない
翼宿は、そっと微笑むと
『耳、聞こえんなら聞こえんって言うてくれへんと』
静かに手言葉を使った
驚いた
この人・・・手話が出来る
『・・・・・・・手話、使えたの?』
恐る恐る返す
『ああ。これでも一応専攻やからな』
何て偶然
彼と手話で会話出来るなんて
『こんなトコでどないしたん?』
一瞬、答えるのをためらった
『・・・・・・家に、帰りたくないの』
翼宿は、驚いた
『何で?』
『居候の・・・邪魔になりたくないから』
『何か・・・あったん?』
柳宿は、翼宿の顔を見る
『・・・聞いてくれるの?』
『ああ。一日に3回も会うなんて、これも何かの縁やろ』
優しい人なんだ
一発で分かった
それから・・・柳宿は少しずつ自分の悩みを打ち明け始めた
「・・・遅い」
翼宿が出て行ってから、もう45分は経っている
「何かあったのかな・・・?」
「あたし、見てくる!!」
玲麗は、立ち上がった
『さよか・・・そんな事があったんか』
翼宿は、考え込んだ
『あたし・・・嫌なんだ。あの子・・・何も言わないけど・・・本当は。って、思うと・・・』
『お前は、優しいんやな』
微笑みながら、返す翼宿にまたドキッとなる
『他人の心配までしてくれる奴なんぞ、中々おらんぞ。みんな、大抵自分の事しか考えとらん』
耳が聞こえない人の事を言っているのだろうか
『せやけど・・・一回話してみ?お前が、そこまで悩んでる事・・・親友さんもきっと分かってくれると思う』
『・・・そうかなぁ』
『お前、携帯持っとる?』
『一応』
翼宿は、手帳を取り出すと素早く何かを書いて、柳宿に渡す
『俺の家、ここの近くなんや。何かあったら、またここに来いや』
『・・・・・いいの!?』
夢のようだった
翼宿の連絡先が聞けるなんて・・・
『お前、名前は?』
『柳宿・・・』
『柳宿か・・・俺は・・・分かるやろ?』
翼宿は、笑う
『うん・・・ありがとう。翼宿』
そこを、玲麗が見つけた
「た・・・」
しかし、隣の少女を見て立ち止まる
「さっきの・・・」
すると
「柳宿!!!」
鳳綺が駆けてきた
柳宿は、立ち上がる
『あなた・・・何してるの!?私が帰るまで・・・家にいなさいって言ったでしょ!?』
何も返せなかった
この状況を、説明しようがなかった
そして、すぐに鳳綺もその状況を理解した
「あなた・・・誰ですか?」
翼宿に問い掛ける
初めての異性
そして、初めての好きな・・・
翼宿家で・・・しめやかに閣山大学の学生の会合が行われた
「いやぁ~やっぱ、久々の酒はえぇなぁvv」
「そそvたまには、えぇやんvこうやって、宅飲みするんも!!なぁ、翼宿?」
「・・・・・・・へいへい」
「何や~ちっとも進んどらんやないかぁ・・・お堅いなぁv翼宿はv」
「おめぇが、ヤワなだけやわ!!ったく・・・」
「にしても、翼宿ってすっごい勉強してるよねぇ!!将来は、障害者の介護士だっけ?」
翼宿の部屋の本棚にはたくさんの専門書
パソコンの周りには様々なレポートが並べられていた
「まぁ、せやなかったらあの大学行かんしなぁ」
「えぇよなぁ・・・翼宿には夢があって・・・俺なんか今の居酒屋継いだってえぇくらいや~」
「見習いなさいよ、功児!!いっちょ前に、手話出来るだけじゃ社会には通用せぇへんからね!!」
その後も酒を足しつつ、和やかに大学生の会合は進んだ
「功児!!功児~!!ったく・・・やっぱ寝てもうたわ」
功児は、2時間もすればすぐに酔いつぶれてしまう
「こら・・・泊まらせた方がえぇな」
「明日も学校やから、ほどほどにせぇ言うたのに~」
「ま、こいつも色々鬱憤晴らしたかったんやろ」
翼宿は、立ち上がる
「ちょいと酔い覚ます飲みもん買うてくるわ。お前らも烏龍茶でえぇか?」
「あ。すまんね・・・あたしも行くよ!!」
「えぇて。すぐそこやし・・・夜も遅いしな」
翼宿は、立ち上がった
「・・・すまんね」
「えぇて」
バタン
「玲麗~?」
玲麗は、ぎくりと両端の友人を見る
「・・・あんた、いつになったら告白するのよ?」
「そうよ~入学式の時から、ずっと好きだったんでしょ~?」
「んな事言うたかて・・・タイミングが掴めへんねん」
「彼、黙っててもモテるのに・・・先越されちゃうわよ?」
そう。玲麗は、ずっと翼宿の事が好き・・・
「せやけどさぁ!!分かるやろ?あいつと親しくなりすぎて・・・今更恋愛対象に見て貰えへんねんて!!」
「確かに・・・みんなに同じね。あいつは・・・」
「そこがいいトコなんだろうけどねぇ・・・」
普通なら、もう踏み込んでもいい筈だ
自分たちは、大学3年
しかし・・・玲麗が踏み込めないもうひとつの理由
夕方の少女が・・・気になる
キィキィキィ
ブランコに乗る柳宿
結局・・・あれからも、家には帰る気にはなれなかった
帰らない方が・・・寧ろいい気がして
「ありがとうございました~」
翼宿は、烏龍茶を買ってコンビニを出た
「ちょっと買いすぎたなぁ~」
まぁ、自分用にすればいいやと帰路についていた
すると
キィキィ
ブランコの音がした
ふと横を見ると・・・そこには・・・
「あれ・・・」
何よりも夕方の少年の事が頭から離れない
もう、会える筈がないとは分かっていても・・・気になってしまっている
柳宿は・・・考えすぎて気配に気づかなかった
ガサガサッ
袋が顔にあたる
驚いて、横を向くと
「よ」
翼宿・・・・・・・・・
柳宿は、呆気に取られた
「何しとるん?こんな遅くに」
やはり、答えられない
隣のブランコに彼が座る
鼓動が高鳴る
「ホレ。飲むか?」
彼が、烏龍茶を差し出してくる
素直に受け取り・・・お辞儀をする
「買いすぎたんや。気にすんな」
笑った顔は・・・とても眩しくて
だけど・・・自分には「ありがとう」も言えない
翼宿は、そっと微笑むと
『耳、聞こえんなら聞こえんって言うてくれへんと』
静かに手言葉を使った
驚いた
この人・・・手話が出来る
『・・・・・・・手話、使えたの?』
恐る恐る返す
『ああ。これでも一応専攻やからな』
何て偶然
彼と手話で会話出来るなんて
『こんなトコでどないしたん?』
一瞬、答えるのをためらった
『・・・・・・家に、帰りたくないの』
翼宿は、驚いた
『何で?』
『居候の・・・邪魔になりたくないから』
『何か・・・あったん?』
柳宿は、翼宿の顔を見る
『・・・聞いてくれるの?』
『ああ。一日に3回も会うなんて、これも何かの縁やろ』
優しい人なんだ
一発で分かった
それから・・・柳宿は少しずつ自分の悩みを打ち明け始めた
「・・・遅い」
翼宿が出て行ってから、もう45分は経っている
「何かあったのかな・・・?」
「あたし、見てくる!!」
玲麗は、立ち上がった
『さよか・・・そんな事があったんか』
翼宿は、考え込んだ
『あたし・・・嫌なんだ。あの子・・・何も言わないけど・・・本当は。って、思うと・・・』
『お前は、優しいんやな』
微笑みながら、返す翼宿にまたドキッとなる
『他人の心配までしてくれる奴なんぞ、中々おらんぞ。みんな、大抵自分の事しか考えとらん』
耳が聞こえない人の事を言っているのだろうか
『せやけど・・・一回話してみ?お前が、そこまで悩んでる事・・・親友さんもきっと分かってくれると思う』
『・・・そうかなぁ』
『お前、携帯持っとる?』
『一応』
翼宿は、手帳を取り出すと素早く何かを書いて、柳宿に渡す
『俺の家、ここの近くなんや。何かあったら、またここに来いや』
『・・・・・いいの!?』
夢のようだった
翼宿の連絡先が聞けるなんて・・・
『お前、名前は?』
『柳宿・・・』
『柳宿か・・・俺は・・・分かるやろ?』
翼宿は、笑う
『うん・・・ありがとう。翼宿』
そこを、玲麗が見つけた
「た・・・」
しかし、隣の少女を見て立ち止まる
「さっきの・・・」
すると
「柳宿!!!」
鳳綺が駆けてきた
柳宿は、立ち上がる
『あなた・・・何してるの!?私が帰るまで・・・家にいなさいって言ったでしょ!?』
何も返せなかった
この状況を、説明しようがなかった
そして、すぐに鳳綺もその状況を理解した
「あなた・・・誰ですか?」
翼宿に問い掛ける
初めての異性
そして、初めての好きな・・・