ホーリー母校に帰る
「・・・あんた・・・」
「久々やん。柳宿」
親しげに、名を呼ぶ
しかし、その言葉に感情はこもってなくて
さすがに恐い
間近で見るこいつの顔
「この前は、邪魔して悪かったなぁ」
「・・・・・・」
「もう、初夜は済んだんか?もしかして、これからも行く予定なん?」
「・・・か・・・んけいないでしょ・・・あんたに・・・」
語尾が震えている
「もしかして、俺が恐いんか?」
「・・・・・・・・・」
「せやったら、勝手に調べんなや。人の事」
その言葉に、ハッとする
ドンッ
その瞬間、壁に叩きつけられた
顔が間近に迫る
「何、勝手に人の事、調べてくれてんのや。あぁ?てめぇ、何企んどるん?」
「・・・っ・・・!!」
説明しようがなかった
「ま・・・えぇわ。じっくり、話聞かせて貰おか?そこの倉庫で」
ぐいと、腕を引く
「やだっ・・・離しなさいよっ・・・」
バシッ
「じゃかあし!!!」
頬を、鋭い痛みが駆け巡る
意識が朦朧とし、そのまま倉庫の長机に押し倒された
「・・・この翼宿様の、100人目の相手になるかぁ?」
ビリッ
「嫌っ・・・」
Pllllllllll
職員室の電話のベルが鳴る
「はい・・・朱雀学園です」
「星宿先生ですか!?私・・・柳宿の母です!!」
「どうか・・・しましたか?」
「それが・・・あの子、こんな時間になっても帰ってこないんです。今日は、夕食当番で・・・あの子、すぐに帰るって言ったのに」
その言葉に、妙な胸騒ぎを覚えた
「・・・そうですか・・・。分かりました!!私も、探してみます!!」
そのまま、電話を切った
「柳宿・・・。まさか・・・」
ガタガタッ
「やだっ・・・離してっ・・・」
乱暴な手が、自分の体を触る
「何や?妙に落ち着かんなぁ?まさか、ヤッた事ないんか?」
その言葉に、カッとなった
「人の事、調べた罰やさかいなぁ。人は、罪を犯したら、罰を受けなあかんのやで?」
暴走族の団長に言われても、説得力がなかった
「あんたも・・・・・・・・・・そうやって、罰を与えられたのよ・・・!!」
掠れた声で、そう叫ぶ
その言葉に、翼宿の手が止まる
「あんたは・・・悔しかったんでしょう!?分かる・・・分かるわ・・・あたしだって・・・!!尾宿なんて、嫌いよ!!入学式に一発で分かった。女子生徒を・・・嫌らしい目で見て・・・いい教師なんかじゃないって一発で分かった」
翼宿は、黙っていた
「・・・だけど・・・だけどね!!復讐なんてしちゃいけないの!!あんたは、今・・・あいつ以上の過ちをしようとしている。本当なら、もっと真っ直ぐに生きられた筈よ!?あの頃のあんたは・・・凄く凄く・・・輝いていたんでしょう!?」
相手は、悔しそうに唇を噛む
「じゃかあしい・・・」
その三白眼が、剥き出しになる
「柳宿!!柳宿!!」
降り出した雨の中、星宿は自分の生徒の名を呼び続ける
通学路を辿ってみたが、柳宿は何処にもいない
「柳宿・・・。何処に・・・」
息が切れて、立ち止まると、曲がり角の向こうに何かが落ちている
急いで拾うと、それは柳宿の鞄だった
「お前に、俺の何が分かるんや!!!!!!!!」
その強烈な叫びに、星宿はとある倉庫の入口を見た
微かに扉が開いている
「お前に・・・あの頃の俺を、どうこう言われる筋合いはないわ!!!!お前に、俺の気持ちなんぞ分かってたまるか!!!」
「た・・・すき・・・」
「柳宿!!!」
星宿は、駆けつけた
すぐさま、柳宿を押し倒していた翼宿に体当たりした
「柳宿!!大丈夫か!?」
「・・・柳宿」
低く押し殺した声
「てめぇ・・・!!!もう二度と、俺の前に現れるな・・・次に会ったら、てめぇ・・・・・・・・・殺す・・・・・・・・・!!!!!」
その瞳は、狼の如く光っていて
誰も何も言えなかった
「た・・・・・すき・・・・・・・・・」
そのまま、翼宿はドラム缶を蹴り倒して出て行った
取り残された二人
「柳宿・・・!!!お前、怪我は・・・!?」
「わああああああああああっ!!!!」
柳宿は、星宿に泣きついた
襲われた事が悔しかったんじゃない
あいつに、嫌われた事が・・・何よりも・・・・・・・・・・悲しかったんだ
「久々やん。柳宿」
親しげに、名を呼ぶ
しかし、その言葉に感情はこもってなくて
さすがに恐い
間近で見るこいつの顔
「この前は、邪魔して悪かったなぁ」
「・・・・・・」
「もう、初夜は済んだんか?もしかして、これからも行く予定なん?」
「・・・か・・・んけいないでしょ・・・あんたに・・・」
語尾が震えている
「もしかして、俺が恐いんか?」
「・・・・・・・・・」
「せやったら、勝手に調べんなや。人の事」
その言葉に、ハッとする
ドンッ
その瞬間、壁に叩きつけられた
顔が間近に迫る
「何、勝手に人の事、調べてくれてんのや。あぁ?てめぇ、何企んどるん?」
「・・・っ・・・!!」
説明しようがなかった
「ま・・・えぇわ。じっくり、話聞かせて貰おか?そこの倉庫で」
ぐいと、腕を引く
「やだっ・・・離しなさいよっ・・・」
バシッ
「じゃかあし!!!」
頬を、鋭い痛みが駆け巡る
意識が朦朧とし、そのまま倉庫の長机に押し倒された
「・・・この翼宿様の、100人目の相手になるかぁ?」
ビリッ
「嫌っ・・・」
Pllllllllll
職員室の電話のベルが鳴る
「はい・・・朱雀学園です」
「星宿先生ですか!?私・・・柳宿の母です!!」
「どうか・・・しましたか?」
「それが・・・あの子、こんな時間になっても帰ってこないんです。今日は、夕食当番で・・・あの子、すぐに帰るって言ったのに」
その言葉に、妙な胸騒ぎを覚えた
「・・・そうですか・・・。分かりました!!私も、探してみます!!」
そのまま、電話を切った
「柳宿・・・。まさか・・・」
ガタガタッ
「やだっ・・・離してっ・・・」
乱暴な手が、自分の体を触る
「何や?妙に落ち着かんなぁ?まさか、ヤッた事ないんか?」
その言葉に、カッとなった
「人の事、調べた罰やさかいなぁ。人は、罪を犯したら、罰を受けなあかんのやで?」
暴走族の団長に言われても、説得力がなかった
「あんたも・・・・・・・・・・そうやって、罰を与えられたのよ・・・!!」
掠れた声で、そう叫ぶ
その言葉に、翼宿の手が止まる
「あんたは・・・悔しかったんでしょう!?分かる・・・分かるわ・・・あたしだって・・・!!尾宿なんて、嫌いよ!!入学式に一発で分かった。女子生徒を・・・嫌らしい目で見て・・・いい教師なんかじゃないって一発で分かった」
翼宿は、黙っていた
「・・・だけど・・・だけどね!!復讐なんてしちゃいけないの!!あんたは、今・・・あいつ以上の過ちをしようとしている。本当なら、もっと真っ直ぐに生きられた筈よ!?あの頃のあんたは・・・凄く凄く・・・輝いていたんでしょう!?」
相手は、悔しそうに唇を噛む
「じゃかあしい・・・」
その三白眼が、剥き出しになる
「柳宿!!柳宿!!」
降り出した雨の中、星宿は自分の生徒の名を呼び続ける
通学路を辿ってみたが、柳宿は何処にもいない
「柳宿・・・。何処に・・・」
息が切れて、立ち止まると、曲がり角の向こうに何かが落ちている
急いで拾うと、それは柳宿の鞄だった
「お前に、俺の何が分かるんや!!!!!!!!」
その強烈な叫びに、星宿はとある倉庫の入口を見た
微かに扉が開いている
「お前に・・・あの頃の俺を、どうこう言われる筋合いはないわ!!!!お前に、俺の気持ちなんぞ分かってたまるか!!!」
「た・・・すき・・・」
「柳宿!!!」
星宿は、駆けつけた
すぐさま、柳宿を押し倒していた翼宿に体当たりした
「柳宿!!大丈夫か!?」
「・・・柳宿」
低く押し殺した声
「てめぇ・・・!!!もう二度と、俺の前に現れるな・・・次に会ったら、てめぇ・・・・・・・・・殺す・・・・・・・・・!!!!!」
その瞳は、狼の如く光っていて
誰も何も言えなかった
「た・・・・・すき・・・・・・・・・」
そのまま、翼宿はドラム缶を蹴り倒して出て行った
取り残された二人
「柳宿・・・!!!お前、怪我は・・・!?」
「わああああああああああっ!!!!」
柳宿は、星宿に泣きついた
襲われた事が悔しかったんじゃない
あいつに、嫌われた事が・・・何よりも・・・・・・・・・・悲しかったんだ