ENDLESS STORY
「・・・美朱!!美朱!!」
「魏!!光君!!」
「・・・ん」
美朱と魏と光が帰って来たのは、先程まで召喚の儀が行われていた盛岡の寺だった
「・・・みんな」
「よかった・・・3人とも無事だったんだね!?」
「帰ってきたのか・・・?俺たち・・・」
「ん・・・」
「光!?光!!」
「ママ・・・パパ・・・?」
「起きたか・・・?」
「あれ・・・僕、何でここにいるの・・・?」
「ちょっと、疲れて眠っちゃってたのかな」
母親は、優しく微笑んだ
「たすき~~~~~~~~~vvv」
「雪!!!」
あれから・・・天地書の世界では一ヶ月が過ぎていた
あの忌まわしき戦いは終わり、国には平和が戻ってきている
「翼宿さん、毎週毎週すみません」
雪の後ろで、雪の母親の麗華が申し訳なさそうに謝る
「えぇて。気にすんな!!雪との約束やしな」
ゴツン
「あいだぁ!!!!」
「あんたは、毎週毎週山の仕事をサボりたくて来てるだけなんとちゃうの!?」
「じゃかあしなぁ!!姉ちゃんは、いちいち!!」
母親と再会した雪は、候家のすぐ側の家を借りて暮らしていた
今や、家族のような関係になった風厘(フウリ・旧姓)家と候家
そんな実家も兼ねた村に、翼宿も最近は週1で顔を出すようになっていた
「あの・・・翼宿さんと一緒にいた女の方、どうなさったんですか?」
麗華は、この一ヶ月姿が見えない女性の存在が気になっていた
翼宿が雪の父親を殴っていた時に横からそれを止めていたのを見ていたから、麗華はその存在を知っていた
翼宿の母親もまた、井宿にその「真実」を聞かされたばかりだった
「・・・あの子は、還るべき場所に還ったんだよ。そこで・・・ずっとあいつを想ってる」
翼宿の母親はそう言うと、じゃれる翼宿と雪を見つめながら静かに微笑んだ
リリリリリリ
鈴虫が鳴く涼しげなその日の夜
先ほど、候家で豪華な夕食を満喫した一同は、夕食の片付けをしていた
「あれ?俊宇は?」
「ま~た、あいつは都合えぇ時にいなくなりよる!!」
「雪、見てくる!!」
「あ!!雪!!」
雪は、家を飛び出した
「玲春~!!こっちも手伝っておくれ!!」
「はいはいv」
「すまないねぇ~急に引っ越す事になって」
「いえいえ。胡さんの服は是非色々な地に広めた方がいいよ」
丁度その頃、胡家は引越しの準備に追われていた
この度、店舗改装の為に西廊国の外れに引っ越す事になったのだ
「また出張で売り出しに来ておくれよv待ってるからさ!!」
近所の住民も、この引越しの大移動のお手伝いに訪れているところだった
しかし、その中で一番役立つのは怪力の持ち主の一人娘・玲春
「しっかし、相変わらず逞しい娘さんだねぇ。あんなデカい家具を一度に軽々と・・・」
「はははv誰だっけかねぇ?この子には、「ヌメコ」とかいうご先祖様が宿ってるらしいからねぇv」
「もう!!ママも手伝ってよ!!あたし、か弱い娘なんだから!!」
玲春は、ぷぅと頬を膨らます
その時だった
ドクン
鼓動が波打った
何かが自分から抜け出たような感覚に襲われる
「じゃあ、玲春。最後にこの箪笥を運んでくれないかい?」
「えぇ~玲春・・・そんな大きいの持てないよ~」
「何を言っているんだい?さっきの家具に比べたら、こんなもの軽いだろう?」
「嫌だぁ~~~~~~~玲春、女の子だも~ん」
それは、柳宿の最後の出張
「魏!!光君!!」
「・・・ん」
美朱と魏と光が帰って来たのは、先程まで召喚の儀が行われていた盛岡の寺だった
「・・・みんな」
「よかった・・・3人とも無事だったんだね!?」
「帰ってきたのか・・・?俺たち・・・」
「ん・・・」
「光!?光!!」
「ママ・・・パパ・・・?」
「起きたか・・・?」
「あれ・・・僕、何でここにいるの・・・?」
「ちょっと、疲れて眠っちゃってたのかな」
母親は、優しく微笑んだ
「たすき~~~~~~~~~vvv」
「雪!!!」
あれから・・・天地書の世界では一ヶ月が過ぎていた
あの忌まわしき戦いは終わり、国には平和が戻ってきている
「翼宿さん、毎週毎週すみません」
雪の後ろで、雪の母親の麗華が申し訳なさそうに謝る
「えぇて。気にすんな!!雪との約束やしな」
ゴツン
「あいだぁ!!!!」
「あんたは、毎週毎週山の仕事をサボりたくて来てるだけなんとちゃうの!?」
「じゃかあしなぁ!!姉ちゃんは、いちいち!!」
母親と再会した雪は、候家のすぐ側の家を借りて暮らしていた
今や、家族のような関係になった風厘(フウリ・旧姓)家と候家
そんな実家も兼ねた村に、翼宿も最近は週1で顔を出すようになっていた
「あの・・・翼宿さんと一緒にいた女の方、どうなさったんですか?」
麗華は、この一ヶ月姿が見えない女性の存在が気になっていた
翼宿が雪の父親を殴っていた時に横からそれを止めていたのを見ていたから、麗華はその存在を知っていた
翼宿の母親もまた、井宿にその「真実」を聞かされたばかりだった
「・・・あの子は、還るべき場所に還ったんだよ。そこで・・・ずっとあいつを想ってる」
翼宿の母親はそう言うと、じゃれる翼宿と雪を見つめながら静かに微笑んだ
リリリリリリ
鈴虫が鳴く涼しげなその日の夜
先ほど、候家で豪華な夕食を満喫した一同は、夕食の片付けをしていた
「あれ?俊宇は?」
「ま~た、あいつは都合えぇ時にいなくなりよる!!」
「雪、見てくる!!」
「あ!!雪!!」
雪は、家を飛び出した
「玲春~!!こっちも手伝っておくれ!!」
「はいはいv」
「すまないねぇ~急に引っ越す事になって」
「いえいえ。胡さんの服は是非色々な地に広めた方がいいよ」
丁度その頃、胡家は引越しの準備に追われていた
この度、店舗改装の為に西廊国の外れに引っ越す事になったのだ
「また出張で売り出しに来ておくれよv待ってるからさ!!」
近所の住民も、この引越しの大移動のお手伝いに訪れているところだった
しかし、その中で一番役立つのは怪力の持ち主の一人娘・玲春
「しっかし、相変わらず逞しい娘さんだねぇ。あんなデカい家具を一度に軽々と・・・」
「はははv誰だっけかねぇ?この子には、「ヌメコ」とかいうご先祖様が宿ってるらしいからねぇv」
「もう!!ママも手伝ってよ!!あたし、か弱い娘なんだから!!」
玲春は、ぷぅと頬を膨らます
その時だった
ドクン
鼓動が波打った
何かが自分から抜け出たような感覚に襲われる
「じゃあ、玲春。最後にこの箪笥を運んでくれないかい?」
「えぇ~玲春・・・そんな大きいの持てないよ~」
「何を言っているんだい?さっきの家具に比べたら、こんなもの軽いだろう?」
「嫌だぁ~~~~~~~玲春、女の子だも~ん」
それは、柳宿の最後の出張