ENDLESS STORY
「軫宿さん・・・」
遂に再会した最後の七星士
「やめろ・・・これ以上・・・仲間を傷つけるな」
軫宿は、豪焔を睨む
「やっと、出てきてくれたか。軫宿」
豪焔は、不敵に微笑んだ
「逃げてください・・・ここにいては危険だ」
「あの・・・」
「とにかく、学礼を護ってやってください」
張家は、家から転がり出た
「まあ・・・あまり面倒な事はしたくはない。さっさと二人で消えてもらおうか」
「軫宿さん・・・」
「張宿。俺の傍から離れるな」
軫宿は、張宿を後ろに回した
その背中が・・・なぜかいつもと違く見えて
豪焔は、そっと剣を抜いた
そして・・・それを振り上げ、襲い掛かってきた
カッ
軫宿が左手を突き出すと、「軫」の文字が朱く輝いた
ドン
朱い光と剣が交じり合う
朱の光と黒の光が混じりあい、稲光が散る
「ほう・・・太極山の力か?」
張宿は、その言葉で感じ取った
今、微力ながらも太極山から軫宿の左手に力が与えられているのだ
普段、使えなかった力が左手から発動している
しかし
「く・・・」
「軫宿さん・・・」
普段、攻撃を好まない軫宿に、この技は予想以上に体力を使うものだった
汗が頬を伝う
「そろそろ・・・限界だな」
黒の光が迫ってくる
「軫宿さん!!!もう・・・もうやめて・・・」
ガシャアン
すると、窓を突き破った者がいた
「喝!!!」
ドン
豪焔は、吹き飛んだ
「井宿!!」
「軫宿!!張宿!!」
袈裟に護られた美朱と光が顔を出した
そして、星宿も
「美朱と光は、軫宿と張宿につくのだ!!」
「こやつは・・・わらわが倒す!!」
「これはこれは・・・勢ぞろいかい?朱雀七星」
「貴様が気配を発してくれたお陰で、全員無事に出会えたのだ。感謝するのだ」
井宿は、静かにお面を取る
「貴様・・・何が目的なのだ・・・何の為に・・・こんな事を」
「おやおや。聞いてないのか?あのハリセンを使うがさつな関西弁の坊やに」
「何・・・?」
「以前、柳宿を部下が攫った時に、翼宿に伝えた筈だが。私の目的は、朱雀七星士の抹殺。魔神を追い詰め、死に至らしめた朱雀星君への復讐だ」
それは、全て七星士を司る朱雀星君への復讐心からだった
「魔神は・・・四神相応の地を封じ込めようとした。我々は、それを阻止したまでなのだ!!」
「まぁ、良い。まとめてここで死んでくれればいい話」
二人は、一斉に構えた
「ちょっと待ったぁ!!!」
豪焔の背後が、赤く光った
「烈火神焔!!!」
豪焔は、素早くそこを避けた
「俺ら、忘れんなやぁ!!ボケ!!」
そこには、馬に乗る翼宿と柳宿の姿
「これはこれは・・・久しぶりだな。翼宿」
「豪焔・・・か?やっと、ボスが面出しよったな?えぇわ。みんなでお前を、始末してやるさかい」
「予想以上に、人数が集まりすぎたようだな。今日は・・・退散するとしよう。
・・・・・・・・・そうだ。朱雀七星。次の満月の日、紅南の外れの魔鼎(マテイ)へ来い。
来なければ、紅南国を滅ぼす」
「ふざけた事抜かすなや!!男なら、正々堂々勝負せぇ!!」
すると、烏が豪焔の周りを取り囲んだ
『そう焦るな・・・残り少ない時間を楽しむがいい。最後には、お前らに最高の歓迎会をしてやるよ。消滅という名の・・・』
次の瞬間、豪焔は消えていた
「どないするんや?」
「行くしかないのだ。もうこれ以上、関係のない人々を巻き込めないのだ」
「我々の生まれ変わりも、全て眠ったままだ。両親もさぞや心配であろう」
「これ以上・・・好き勝手にはさせないわ。まったく・・・残りの時間を楽しめだなんて、馬鹿にしてるわ」
宿に戻った一行は、話し合いの場を設けた
「次の満月まで・・・後10日なのだ。それまでに・・・それぞれ力を鍛錬しておく必要があるのだ。最後の闘いなのだ」
井宿の言葉に、一行が静まり返る
「美朱と光も・・・危ないしね」
「そんな事ないよ!!みんな・・・あたし達も出来る事があれば、協力するからね!!」
「そうだよ!!僕も・・・パパの代わりに」
「せや・・・魏、元気なんかいな?」
「うん・・・。ずっと向こうに置いてきたまんまで、連絡も取れないんだよね。多分、あいつが遮ってるんだよね」
「魏の気持ちを考えると、胸が痛いのだ。一目会いたいのだが・・・」
「せやな」
そんな話し合いに、参加していない軫宿と張宿がいた
「張宿・・・。平気だった?危なかったね・・・張宿にもしもの事があったら、どうしようかと思ったよ」
「いいえ・・・。僕は、平気です。軫宿さん・・・・・・大丈夫でしたか?」
「ああ。自分にあんな力があるなんて、思ってもみなかったけどな」
軫宿は、いつも通り微笑む
「それにしても・・・お前、顔色が悪いぞ?熱でもあるのか?」
軫宿が優しく額に手を翳してくれたが、張宿は静かにそれを払い除けた
「優しく・・・しないでください」
皆が驚く
「張宿・・・?」
「あ・・・ごめんなさい。僕・・・」
張宿の頬に涙が伝う
「ごめんなさい・・・」
涙の意味は・・・?
遂に再会した最後の七星士
「やめろ・・・これ以上・・・仲間を傷つけるな」
軫宿は、豪焔を睨む
「やっと、出てきてくれたか。軫宿」
豪焔は、不敵に微笑んだ
「逃げてください・・・ここにいては危険だ」
「あの・・・」
「とにかく、学礼を護ってやってください」
張家は、家から転がり出た
「まあ・・・あまり面倒な事はしたくはない。さっさと二人で消えてもらおうか」
「軫宿さん・・・」
「張宿。俺の傍から離れるな」
軫宿は、張宿を後ろに回した
その背中が・・・なぜかいつもと違く見えて
豪焔は、そっと剣を抜いた
そして・・・それを振り上げ、襲い掛かってきた
カッ
軫宿が左手を突き出すと、「軫」の文字が朱く輝いた
ドン
朱い光と剣が交じり合う
朱の光と黒の光が混じりあい、稲光が散る
「ほう・・・太極山の力か?」
張宿は、その言葉で感じ取った
今、微力ながらも太極山から軫宿の左手に力が与えられているのだ
普段、使えなかった力が左手から発動している
しかし
「く・・・」
「軫宿さん・・・」
普段、攻撃を好まない軫宿に、この技は予想以上に体力を使うものだった
汗が頬を伝う
「そろそろ・・・限界だな」
黒の光が迫ってくる
「軫宿さん!!!もう・・・もうやめて・・・」
ガシャアン
すると、窓を突き破った者がいた
「喝!!!」
ドン
豪焔は、吹き飛んだ
「井宿!!」
「軫宿!!張宿!!」
袈裟に護られた美朱と光が顔を出した
そして、星宿も
「美朱と光は、軫宿と張宿につくのだ!!」
「こやつは・・・わらわが倒す!!」
「これはこれは・・・勢ぞろいかい?朱雀七星」
「貴様が気配を発してくれたお陰で、全員無事に出会えたのだ。感謝するのだ」
井宿は、静かにお面を取る
「貴様・・・何が目的なのだ・・・何の為に・・・こんな事を」
「おやおや。聞いてないのか?あのハリセンを使うがさつな関西弁の坊やに」
「何・・・?」
「以前、柳宿を部下が攫った時に、翼宿に伝えた筈だが。私の目的は、朱雀七星士の抹殺。魔神を追い詰め、死に至らしめた朱雀星君への復讐だ」
それは、全て七星士を司る朱雀星君への復讐心からだった
「魔神は・・・四神相応の地を封じ込めようとした。我々は、それを阻止したまでなのだ!!」
「まぁ、良い。まとめてここで死んでくれればいい話」
二人は、一斉に構えた
「ちょっと待ったぁ!!!」
豪焔の背後が、赤く光った
「烈火神焔!!!」
豪焔は、素早くそこを避けた
「俺ら、忘れんなやぁ!!ボケ!!」
そこには、馬に乗る翼宿と柳宿の姿
「これはこれは・・・久しぶりだな。翼宿」
「豪焔・・・か?やっと、ボスが面出しよったな?えぇわ。みんなでお前を、始末してやるさかい」
「予想以上に、人数が集まりすぎたようだな。今日は・・・退散するとしよう。
・・・・・・・・・そうだ。朱雀七星。次の満月の日、紅南の外れの魔鼎(マテイ)へ来い。
来なければ、紅南国を滅ぼす」
「ふざけた事抜かすなや!!男なら、正々堂々勝負せぇ!!」
すると、烏が豪焔の周りを取り囲んだ
『そう焦るな・・・残り少ない時間を楽しむがいい。最後には、お前らに最高の歓迎会をしてやるよ。消滅という名の・・・』
次の瞬間、豪焔は消えていた
「どないするんや?」
「行くしかないのだ。もうこれ以上、関係のない人々を巻き込めないのだ」
「我々の生まれ変わりも、全て眠ったままだ。両親もさぞや心配であろう」
「これ以上・・・好き勝手にはさせないわ。まったく・・・残りの時間を楽しめだなんて、馬鹿にしてるわ」
宿に戻った一行は、話し合いの場を設けた
「次の満月まで・・・後10日なのだ。それまでに・・・それぞれ力を鍛錬しておく必要があるのだ。最後の闘いなのだ」
井宿の言葉に、一行が静まり返る
「美朱と光も・・・危ないしね」
「そんな事ないよ!!みんな・・・あたし達も出来る事があれば、協力するからね!!」
「そうだよ!!僕も・・・パパの代わりに」
「せや・・・魏、元気なんかいな?」
「うん・・・。ずっと向こうに置いてきたまんまで、連絡も取れないんだよね。多分、あいつが遮ってるんだよね」
「魏の気持ちを考えると、胸が痛いのだ。一目会いたいのだが・・・」
「せやな」
そんな話し合いに、参加していない軫宿と張宿がいた
「張宿・・・。平気だった?危なかったね・・・張宿にもしもの事があったら、どうしようかと思ったよ」
「いいえ・・・。僕は、平気です。軫宿さん・・・・・・大丈夫でしたか?」
「ああ。自分にあんな力があるなんて、思ってもみなかったけどな」
軫宿は、いつも通り微笑む
「それにしても・・・お前、顔色が悪いぞ?熱でもあるのか?」
軫宿が優しく額に手を翳してくれたが、張宿は静かにそれを払い除けた
「優しく・・・しないでください」
皆が驚く
「張宿・・・?」
「あ・・・ごめんなさい。僕・・・」
張宿の頬に涙が伝う
「ごめんなさい・・・」
涙の意味は・・・?