ENDLESS STORY

トントン
「すみません!!誰かいませんか!?」
一方、魏は、現実世界で東京に帰り、鈴乃の遺骨を貰いに大杉家へやってきていた
「どなた?」
その家の侍女が顔を出す
「突然すみません・・・。俺・・・大杉さんとお話がしたくて」
「君は誰だね?」
大杉家の旦那が顔を出した
「初めまして・・・。俺、宿南魏と申します。実は・・・大杉鈴乃さんの事でお話があって・・・。多分話には聞いていると思うんですけど、鈴乃さんが昔に吸い込まれた四神天地書の関係者なんです。今回・・・どうしても鈴乃さんの遺骨が必要なんです!!ひとかけらでも良いので分け与えてくれませんか!?」
すると、旦那は怪訝そうな顔をした
「・・・確かに本人から天地書の話は聞いていますが・・・そんな突然に訪ねられても困る。お引取りください」
「え・・・お願いします!!どうしても必要なんです!!」
「帰ってくれ」
いきなり遺骨をくださいという方が無理な話ではあったが


「はぁ・・・」
「お帰り。どうだったの?」
「収穫なしや。ここら辺にはおらんのかいな?」
夕方、宿に帰ってきた翼宿
「すまんな・・・雪。早く会わせてやりたいんやけど・・・」
「いいよ!!雪・・・まだここにいたいし」
朝よりも雪はすっかり元気になっていた
そんな雪を、柳宿は複雑な表情で見つめる

『たすき・・・・・・・・いい人だね』

雪・・・ますます帰りづらくなったりしてね・・・
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