ENDLESS STORY
外は吹雪
翼宿と柳宿が宿を出て行ってから数分も経たない内に、外は雪景色になってしまった
「嫌な予感・・・。二人に何もなきゃいいけど・・・」
美朱は、心配そうに窓を眺めた
「・・・はい」
「ああ・・・おおきに」
翼宿と柳宿はその宿からほんの数キロ離れた宿に腰を落ち着けた
柳宿は、翼宿に茶を渡した
「右も左も分からなくなっちゃったわねぇ・・・」
「せやな」
「今日はここで休んで、また明日から捜索しましょ!!紅南の街に出れば何か手がかりがあるかもしれないわ!!」
しかし、事態はそれどころではない
少なくとも翼宿にとっては
(こりゃ・・・参ったわ。よりによって、こいつと宿共にするなんぞ・・・)
「雪・・・」
「は?」
「雪・・・って、いいわよねぇ。あたしが住んでた村が雪が降るのが珍しい村でさ。ついでにあたしが死んだ時も降ってたじゃない?そのせいか、どうも雪には感情移入しちゃって」
「何で?」
「ん?」
「何で感情移入するん?普通、死んだ時に降ってた雪なんぞ嫌いになるもんなんやないか?」
「そう・・・ね。嫌いにはなれないわ」
「何で?」
「何でって言われると上手く言えないけど・・・雪には罪ないもの。それにさ、あたしが死んだ時に降っていた雪は・・・寧ろあたしを見届けてくれた気がするのよ。そんな雪を恨めないわ」
そう言って穏やかに微笑む柳宿
全ての物を愛する力が彼にはあった
そんな彼がいとおしくていとおしくて・・・いつか自分のものにしたかったのだ
次の瞬間、翼宿の手が柳宿の手にかかった
「翼宿・・・?熱っ・・・あんた、どうしたの?手、凄い熱いわ・・・」
「ちゃう・・・」
「え・・・?」
「緊張してるんやわ・・・偉い・・・俺・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・あ~?まさか、あたしの事好きになった?」
「・・・そうやって言ったら?」
翼宿は、柳宿の目を見た
「俺・・・かっこ悪いよな・・・。お前が死んでからずっと・・・後悔してん。最初は認めたない思うても・・・お前が生まれ変わってもずっと引きずってんねん。不謹慎でも・・・この戦いでまたお前と再会できて嬉しいんや」
柳宿の胸が痛んだ
「せやから・・・またお前に触れられて嬉しい」
翼宿は、そっと柳宿を押し倒した
「・・・・・・・・このあたしを抱こうって言うの?」
「・・・・・・・・・・・・」
「この大事な時に・・・」
確かにそうだ
自分のやっている事がまだよく分かっていない
「・・・だけど」
柳宿が翼宿の手に自分の手を重ねた
「柳宿・・・?」
「あたしも・・・もう嘘つかない」
きっと、魔神の手下に攫われた時から、頭には彼の事しかなかったのだろう
だったら、いっそ否定してしまいたくない
そっと二人の唇が重なる
「この非常時に何をしておるのだ。朱雀七星」
そんな光景を窓の外から見つめる一人の男
「・・・・・・まぁ、いい。翼宿・・・か。あの男・・・良い目をしている」
翼宿と柳宿が宿を出て行ってから数分も経たない内に、外は雪景色になってしまった
「嫌な予感・・・。二人に何もなきゃいいけど・・・」
美朱は、心配そうに窓を眺めた
「・・・はい」
「ああ・・・おおきに」
翼宿と柳宿はその宿からほんの数キロ離れた宿に腰を落ち着けた
柳宿は、翼宿に茶を渡した
「右も左も分からなくなっちゃったわねぇ・・・」
「せやな」
「今日はここで休んで、また明日から捜索しましょ!!紅南の街に出れば何か手がかりがあるかもしれないわ!!」
しかし、事態はそれどころではない
少なくとも翼宿にとっては
(こりゃ・・・参ったわ。よりによって、こいつと宿共にするなんぞ・・・)
「雪・・・」
「は?」
「雪・・・って、いいわよねぇ。あたしが住んでた村が雪が降るのが珍しい村でさ。ついでにあたしが死んだ時も降ってたじゃない?そのせいか、どうも雪には感情移入しちゃって」
「何で?」
「ん?」
「何で感情移入するん?普通、死んだ時に降ってた雪なんぞ嫌いになるもんなんやないか?」
「そう・・・ね。嫌いにはなれないわ」
「何で?」
「何でって言われると上手く言えないけど・・・雪には罪ないもの。それにさ、あたしが死んだ時に降っていた雪は・・・寧ろあたしを見届けてくれた気がするのよ。そんな雪を恨めないわ」
そう言って穏やかに微笑む柳宿
全ての物を愛する力が彼にはあった
そんな彼がいとおしくていとおしくて・・・いつか自分のものにしたかったのだ
次の瞬間、翼宿の手が柳宿の手にかかった
「翼宿・・・?熱っ・・・あんた、どうしたの?手、凄い熱いわ・・・」
「ちゃう・・・」
「え・・・?」
「緊張してるんやわ・・・偉い・・・俺・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・あ~?まさか、あたしの事好きになった?」
「・・・そうやって言ったら?」
翼宿は、柳宿の目を見た
「俺・・・かっこ悪いよな・・・。お前が死んでからずっと・・・後悔してん。最初は認めたない思うても・・・お前が生まれ変わってもずっと引きずってんねん。不謹慎でも・・・この戦いでまたお前と再会できて嬉しいんや」
柳宿の胸が痛んだ
「せやから・・・またお前に触れられて嬉しい」
翼宿は、そっと柳宿を押し倒した
「・・・・・・・・このあたしを抱こうって言うの?」
「・・・・・・・・・・・・」
「この大事な時に・・・」
確かにそうだ
自分のやっている事がまだよく分かっていない
「・・・だけど」
柳宿が翼宿の手に自分の手を重ねた
「柳宿・・・?」
「あたしも・・・もう嘘つかない」
きっと、魔神の手下に攫われた時から、頭には彼の事しかなかったのだろう
だったら、いっそ否定してしまいたくない
そっと二人の唇が重なる
「この非常時に何をしておるのだ。朱雀七星」
そんな光景を窓の外から見つめる一人の男
「・・・・・・まぁ、いい。翼宿・・・か。あの男・・・良い目をしている」