ENDLESS STORY
「ねぇねぇ。魏!この頃日本各地で地震やら洪水やら津波やらが相次いでるニュース知ってる?」
「あぁ・・・。会社の同僚の友人も被害にあったって聞いた。大変だよなぁ・・・」
「こっちにも来ないといいけどね・・・」
「そうだな。もう、幸せを壊されるのはたくさんだ」
夕食を済ませ、光を床に就かせた美朱と魏はお互い心配そうな目つきで雷のなる夜空を見上げていた
「今夜は星が見えないね・・・」
「そうだな・・・」
「何か怖い・・・。こんなに薄暗くて不気味な雨雲が朱雀七星を覆っているなんて・・・」
「ばか!もう戦いは終わっただろ?翼宿達もきっと幸せな生活に戻って、柳宿達だって生まれ変わってみんな幸せさ」
「そうだよね・・・」
しかし、美朱は愛する夫に抱かれながらもその胸の中の不安がますます大きくなる事を密かに確信していた
翌朝
東京の町は嵐の町と化した
大雨が地面を打ち、暴風が吹き荒れた
「魏・・・。今日は会社休んだ方がいいよ!こんな嵐の中行ったりしたら・・・。光も今日休校だし・・・」
「いや・・・。今日は上司との大事な打ち合わせがあるんだ。大丈夫だ!俺はそんじょそこらの人間と違って吹き飛ばされたりしねぇよ!」
「でも・・・」
「心配すんな!お前こそ気をつけろよ!じゃ!」
そう言って魏は玄関から出て行った
それにしてもすごい嵐・・・。何か変だ・・・。いままでこんな事一度も・・・
そう思いながら美朱はふと朱雀七星士の写真を見やった。と、美朱は目を疑った
「な・・・に・・・!?これ・・・」
写真に写る美朱を除いて他の七星士が血で真っ赤に染まっていた
「これは・・・!」
美朱は、写真たてを手に取った
「やっと気付いたか・・・」
突然美朱の後ろからしわがれた声が聞こえた
「太・・・一・・・君・・・・?」
「美朱・・・。久しぶりじゃな」
「どうして太一君がここに・・・!?」
「とうとうこちらにも空間の歪みが出来てしまったな・・・」
「歪み・・・!?どういう事!?」
「最近この世界では様々な現象が相次いでいるだろう?それは全て向こうの世界の空間の反動じゃ!」
「反動・・・!?」
「美朱・・・。お前が前に戦った時も同じような現象がこの世界でも起こっていたのだ・・・。つまり二つの世界のどちらかのバランスが崩れるともう一つの世界にも影響が出るのだよ」
「じゃ、また巻物の世界で何かあったの!?」
「いや・・・。世界自体は問題ないのだが・・・朱雀七星士が・・・」
「みんなが!?みんながどうしたの!?」
「朱雀七星士に危険が迫っているのだ・・・」
「えっ!?」
「ある邪悪な者が七星士を狙っておる・・・。現在生きている翼宿や井宿・・・。それに生まれ変わったあの4人をな。今、わしが皆を呼び戻しているのだが反応がないのじゃ。生まれ変わった4人も多分すぐ見つけ出して霊体だけを消滅させる気かもしれぬ!一番難しいのがその4人で、彼らは今記憶がない・・・」
「みんな・・・!魏は!?魏はどうなるの!?」
「鬼宿は多分まだ殺されないじゃろう・・・。さすがにもう一つの世界に七星士の生まれ変わりがいる事は奴も気付くまい・・・」
「奴って誰!?そんなに強いの!?」
「多分魔神の化身じゃろう・・・。相当強いと見える・・・」
「・・・助けなくちゃ・・・!太一君!私みんなを探す!」
「美朱・・・!」
「私がみんなに助けてもらったんだもの!今度は私が助けなきゃ!」
「よく言った!朱雀の巫女・・・!しかし、鬼宿や子供は・・・!?」
「魏や光はここの世界で待っててもらう・・・。もうこれ以上迷惑かけられないもん・・・」
「よし!鬼宿にはわしから伝えておく!では美朱!この巻物へ・・・」
太一君はそう言って懐から巻物を取り出した
(魏・・・。光・・・。私みんなの所行ってくる!この世界を守るために!あなた達を守るために!)
美朱は巻物の中へと消えていった
その光景を一人の少年が見ていた事もしらずに・・・。
「あぁ・・・。会社の同僚の友人も被害にあったって聞いた。大変だよなぁ・・・」
「こっちにも来ないといいけどね・・・」
「そうだな。もう、幸せを壊されるのはたくさんだ」
夕食を済ませ、光を床に就かせた美朱と魏はお互い心配そうな目つきで雷のなる夜空を見上げていた
「今夜は星が見えないね・・・」
「そうだな・・・」
「何か怖い・・・。こんなに薄暗くて不気味な雨雲が朱雀七星を覆っているなんて・・・」
「ばか!もう戦いは終わっただろ?翼宿達もきっと幸せな生活に戻って、柳宿達だって生まれ変わってみんな幸せさ」
「そうだよね・・・」
しかし、美朱は愛する夫に抱かれながらもその胸の中の不安がますます大きくなる事を密かに確信していた
翌朝
東京の町は嵐の町と化した
大雨が地面を打ち、暴風が吹き荒れた
「魏・・・。今日は会社休んだ方がいいよ!こんな嵐の中行ったりしたら・・・。光も今日休校だし・・・」
「いや・・・。今日は上司との大事な打ち合わせがあるんだ。大丈夫だ!俺はそんじょそこらの人間と違って吹き飛ばされたりしねぇよ!」
「でも・・・」
「心配すんな!お前こそ気をつけろよ!じゃ!」
そう言って魏は玄関から出て行った
それにしてもすごい嵐・・・。何か変だ・・・。いままでこんな事一度も・・・
そう思いながら美朱はふと朱雀七星士の写真を見やった。と、美朱は目を疑った
「な・・・に・・・!?これ・・・」
写真に写る美朱を除いて他の七星士が血で真っ赤に染まっていた
「これは・・・!」
美朱は、写真たてを手に取った
「やっと気付いたか・・・」
突然美朱の後ろからしわがれた声が聞こえた
「太・・・一・・・君・・・・?」
「美朱・・・。久しぶりじゃな」
「どうして太一君がここに・・・!?」
「とうとうこちらにも空間の歪みが出来てしまったな・・・」
「歪み・・・!?どういう事!?」
「最近この世界では様々な現象が相次いでいるだろう?それは全て向こうの世界の空間の反動じゃ!」
「反動・・・!?」
「美朱・・・。お前が前に戦った時も同じような現象がこの世界でも起こっていたのだ・・・。つまり二つの世界のどちらかのバランスが崩れるともう一つの世界にも影響が出るのだよ」
「じゃ、また巻物の世界で何かあったの!?」
「いや・・・。世界自体は問題ないのだが・・・朱雀七星士が・・・」
「みんなが!?みんながどうしたの!?」
「朱雀七星士に危険が迫っているのだ・・・」
「えっ!?」
「ある邪悪な者が七星士を狙っておる・・・。現在生きている翼宿や井宿・・・。それに生まれ変わったあの4人をな。今、わしが皆を呼び戻しているのだが反応がないのじゃ。生まれ変わった4人も多分すぐ見つけ出して霊体だけを消滅させる気かもしれぬ!一番難しいのがその4人で、彼らは今記憶がない・・・」
「みんな・・・!魏は!?魏はどうなるの!?」
「鬼宿は多分まだ殺されないじゃろう・・・。さすがにもう一つの世界に七星士の生まれ変わりがいる事は奴も気付くまい・・・」
「奴って誰!?そんなに強いの!?」
「多分魔神の化身じゃろう・・・。相当強いと見える・・・」
「・・・助けなくちゃ・・・!太一君!私みんなを探す!」
「美朱・・・!」
「私がみんなに助けてもらったんだもの!今度は私が助けなきゃ!」
「よく言った!朱雀の巫女・・・!しかし、鬼宿や子供は・・・!?」
「魏や光はここの世界で待っててもらう・・・。もうこれ以上迷惑かけられないもん・・・」
「よし!鬼宿にはわしから伝えておく!では美朱!この巻物へ・・・」
太一君はそう言って懐から巻物を取り出した
(魏・・・。光・・・。私みんなの所行ってくる!この世界を守るために!あなた達を守るために!)
美朱は巻物の中へと消えていった
その光景を一人の少年が見ていた事もしらずに・・・。