ENDLESS STORY
「今・・・何て言うた・・・?」
「・・・だから」
ガタガタッ
「翼宿!!」
全ての事情を聞いた翼宿は、星宿の胸倉を掴んだ
「止めるのだ!!」
「そうだよ、翼宿!!」
井宿と美朱が止める
「・・・おまっ!!!!よく、黙って見てっ・・・!!」
「翼宿!!」
美朱の体を張った制止に翼宿は、動きを止めた
「・・・すまぬ。翼宿」
翼宿は乱暴に星宿を放すと、そのまま鉄扇を背中に刺した
「何処へ行くのだ!?」
「何言うてるんや!!助けに行くに決まってるやろ!!!」
「待て、翼宿!!一人で行くのは危険なのだ!!」
「じゃかあしい!!!もうお前等は信用出来ん!!俺一人で行く!!」
「翼宿!!!」
バタン
翼宿は乱暴に扉を閉めた
「・・・・・・」
その場に沈黙が流れた
「井宿・・・どうすれば・・・」
「みんなで束で行ったら、相手の思う坪なのだ・・・しかし、翼宿が・・・」
星宿が頭を抱えた
「私のせいなのだ!!私の!!」
「星宿。自分を責めないで・・・」
美朱は、星宿を宥めた
「とりあえず、今は翼宿に任せておいた方がいいのだ・・・今のあいつに何を言っても聞くはずが無い」
「でも・・・見捨てるっていうの?」
「あいつなら・・・きっと助けてやれるのだ・・・只、一応結界を張っておくのだ・・・」
井宿は、印を結んだ
「あれ?光・・・?」
光の姿が見えない
『これからも・・・色々あたし達すれ違いしちゃうけど・・・いい友達でいれるよね?』
星宿を責めたかったんじゃない
自分が助けてあげたかったのだ
でも、助けてあげられなかったそんな自分が悔しい
翼宿は馬の腹を思い切り蹴って、加速させた
「お兄ちゃん」
「あぁ?・・・どわぁぁぁぁぁぁっ!!!」
ガサガサガサッ
「おっ・・・おまっ・・・光!!お前、いつからおった!?」
「さっきからずっと、お兄ちゃんの背中に捕まってたよ。気づかなかったの?」
「気づくかい!!そんなちっこい体して!!」
翼宿はぜいぜいと肩で息をした
「お兄ちゃん。あの柳宿さんが好きなの?」
「んなっ・・・ばっ・・・んな訳ないやろ!!!」
子どもの光にも分かるほど、翼宿の行動は分かり易かった
「・・・大事な仲間なんや・・・あいつは」
「・・・仲間?」
「あぁ。・・・友達以上のな」
自分でも何を言っているのかよく分からない
「っだああああ!!!何で貴様にそないな事、話さなあかんのや!!えぇから、戻れ!!送ったったるから!!」
「嫌だ!!」
断固として断られた
「なっ・・・」
「僕だって、翼宿兄ちゃんと柳宿さん、助けたいもん!!」
「ド阿呆!!餓鬼のお前が行っても邪魔になるだけや!!」
「それに、お兄ちゃん一人で行っても殺されるだけだよ・・・」
光の瞳が潤んだ
翼宿はたじろいた
「何で、俺が餓鬼になめられなあかんのや」
翼宿は、素直になれなかった
「そんな事して、一番悲しむのはきっと柳宿さんだよ?」
凄く純粋で一途だ
こんな面は、優しくて思いやりのある母親の美朱似なのだろう
「・・・しゃあないなぁ!!お前は、絶対邪魔するなや!!柳宿を隙を見て助けてやるんや!!」
翼宿は、光を落っこちないように自分の前にがっちり固定して乗せた
「おう!!」
光は、逞しい返事をした
柳宿は、薄暗い部屋の中央に両手をくくりつけられて倒れている
紳士の手の上を、蜥蜴が這いまわる
「どうだ?俺のペットだ。可愛いだろう?」
「ちっとも・・・可愛くないわよ」
薬がまだ効いていて、柳宿は動けない
「随分、挑戦的だなぁ。朱雀七星士はよぉ」
「あんた・・・あたしを囮にしてどうするつもりなの・・・?仲間には絶対に手を出さないで・・・!!」
「いいねぇ。その情熱。自分の身の心配もしないで他人の心配してやんの」
紳士は、柳宿の上に圧し掛かった
「どうせ、あいつらは来ねぇよ。お前なんかみんな見捨てちまったってよ」
柳宿はその言葉に凍りついた
「俺、男も興味あるんだよ。特にお前みたいな綺麗な男はよ」
柳宿の首筋に舌を付けた
「・・・嫌っ・・・!!!!」
「貴様も、俺のペットになるかぁ?」
ビリビリッ
「やめてっ!!!!」
「大人しくしろ!!!」
「やっ・・・!!!翼宿・・・!!!」
「翼宿」
そこで紳士の動きは止まった
「翼宿?」
柳宿ははっとなった
「翼宿って、あのオレンジ野郎かぁ?お前にしては、偉い変わった好みだな」
「かっ、関係ないでしょ!?」
「助けて欲しかったな。そいつに」
「・・・・・・」
「まさか、ふられたのかぁ?」
「いい加減にしなさいよ!!出任せ、さっきから言いまくって!!」
「可愛そうだねぇ、柳宿。まぁ、忘れろよ。そいつの事は」
忘れたい
忘れられない
涙が零れた
「それでは、料理を始めますかぁ」
柳宿はぎゅっと目を瞑った
「烈火神焔!!!!」
向こうの壁が丸く割れた
「何!?」
そこには、鉄扇を持って光を背負った翼宿が立っていた
「・・・翼宿?」
逆光で顔がよく見えなかった
「・・・誰がふったって?」
「貴様・・・」
「柳宿を離せ」
私の王子様
「・・・だから」
ガタガタッ
「翼宿!!」
全ての事情を聞いた翼宿は、星宿の胸倉を掴んだ
「止めるのだ!!」
「そうだよ、翼宿!!」
井宿と美朱が止める
「・・・おまっ!!!!よく、黙って見てっ・・・!!」
「翼宿!!」
美朱の体を張った制止に翼宿は、動きを止めた
「・・・すまぬ。翼宿」
翼宿は乱暴に星宿を放すと、そのまま鉄扇を背中に刺した
「何処へ行くのだ!?」
「何言うてるんや!!助けに行くに決まってるやろ!!!」
「待て、翼宿!!一人で行くのは危険なのだ!!」
「じゃかあしい!!!もうお前等は信用出来ん!!俺一人で行く!!」
「翼宿!!!」
バタン
翼宿は乱暴に扉を閉めた
「・・・・・・」
その場に沈黙が流れた
「井宿・・・どうすれば・・・」
「みんなで束で行ったら、相手の思う坪なのだ・・・しかし、翼宿が・・・」
星宿が頭を抱えた
「私のせいなのだ!!私の!!」
「星宿。自分を責めないで・・・」
美朱は、星宿を宥めた
「とりあえず、今は翼宿に任せておいた方がいいのだ・・・今のあいつに何を言っても聞くはずが無い」
「でも・・・見捨てるっていうの?」
「あいつなら・・・きっと助けてやれるのだ・・・只、一応結界を張っておくのだ・・・」
井宿は、印を結んだ
「あれ?光・・・?」
光の姿が見えない
『これからも・・・色々あたし達すれ違いしちゃうけど・・・いい友達でいれるよね?』
星宿を責めたかったんじゃない
自分が助けてあげたかったのだ
でも、助けてあげられなかったそんな自分が悔しい
翼宿は馬の腹を思い切り蹴って、加速させた
「お兄ちゃん」
「あぁ?・・・どわぁぁぁぁぁぁっ!!!」
ガサガサガサッ
「おっ・・・おまっ・・・光!!お前、いつからおった!?」
「さっきからずっと、お兄ちゃんの背中に捕まってたよ。気づかなかったの?」
「気づくかい!!そんなちっこい体して!!」
翼宿はぜいぜいと肩で息をした
「お兄ちゃん。あの柳宿さんが好きなの?」
「んなっ・・・ばっ・・・んな訳ないやろ!!!」
子どもの光にも分かるほど、翼宿の行動は分かり易かった
「・・・大事な仲間なんや・・・あいつは」
「・・・仲間?」
「あぁ。・・・友達以上のな」
自分でも何を言っているのかよく分からない
「っだああああ!!!何で貴様にそないな事、話さなあかんのや!!えぇから、戻れ!!送ったったるから!!」
「嫌だ!!」
断固として断られた
「なっ・・・」
「僕だって、翼宿兄ちゃんと柳宿さん、助けたいもん!!」
「ド阿呆!!餓鬼のお前が行っても邪魔になるだけや!!」
「それに、お兄ちゃん一人で行っても殺されるだけだよ・・・」
光の瞳が潤んだ
翼宿はたじろいた
「何で、俺が餓鬼になめられなあかんのや」
翼宿は、素直になれなかった
「そんな事して、一番悲しむのはきっと柳宿さんだよ?」
凄く純粋で一途だ
こんな面は、優しくて思いやりのある母親の美朱似なのだろう
「・・・しゃあないなぁ!!お前は、絶対邪魔するなや!!柳宿を隙を見て助けてやるんや!!」
翼宿は、光を落っこちないように自分の前にがっちり固定して乗せた
「おう!!」
光は、逞しい返事をした
柳宿は、薄暗い部屋の中央に両手をくくりつけられて倒れている
紳士の手の上を、蜥蜴が這いまわる
「どうだ?俺のペットだ。可愛いだろう?」
「ちっとも・・・可愛くないわよ」
薬がまだ効いていて、柳宿は動けない
「随分、挑戦的だなぁ。朱雀七星士はよぉ」
「あんた・・・あたしを囮にしてどうするつもりなの・・・?仲間には絶対に手を出さないで・・・!!」
「いいねぇ。その情熱。自分の身の心配もしないで他人の心配してやんの」
紳士は、柳宿の上に圧し掛かった
「どうせ、あいつらは来ねぇよ。お前なんかみんな見捨てちまったってよ」
柳宿はその言葉に凍りついた
「俺、男も興味あるんだよ。特にお前みたいな綺麗な男はよ」
柳宿の首筋に舌を付けた
「・・・嫌っ・・・!!!!」
「貴様も、俺のペットになるかぁ?」
ビリビリッ
「やめてっ!!!!」
「大人しくしろ!!!」
「やっ・・・!!!翼宿・・・!!!」
「翼宿」
そこで紳士の動きは止まった
「翼宿?」
柳宿ははっとなった
「翼宿って、あのオレンジ野郎かぁ?お前にしては、偉い変わった好みだな」
「かっ、関係ないでしょ!?」
「助けて欲しかったな。そいつに」
「・・・・・・」
「まさか、ふられたのかぁ?」
「いい加減にしなさいよ!!出任せ、さっきから言いまくって!!」
「可愛そうだねぇ、柳宿。まぁ、忘れろよ。そいつの事は」
忘れたい
忘れられない
涙が零れた
「それでは、料理を始めますかぁ」
柳宿はぎゅっと目を瞑った
「烈火神焔!!!!」
向こうの壁が丸く割れた
「何!?」
そこには、鉄扇を持って光を背負った翼宿が立っていた
「・・・翼宿?」
逆光で顔がよく見えなかった
「・・・誰がふったって?」
「貴様・・・」
「柳宿を離せ」
私の王子様