twstフロ監:タイトル【秘密】秘密
いつもの場所に先客がいた。小エビちゃんたちとジェイドだった――さすがにゆっくり寝れねぇと思ったオレは別の場所に行こうとしたけど、オレに気づいた小エビちゃんに『フロイド先輩〜』と呼ばれた。
返事をしない訳にもいかないかねぇよなって、オレも手を振り返し小エビちゃんのとこに行った。
「小エビちゃんたちも午後からの授業空いたの?」
「そうなんです。フロイド先輩もですか?」
「そっ! だからここで昼寝しようかなぁって」
小エビちゃんたちも授業が空いたのかって問いかけたらそうだって返事が来た。それにしても珍しいよな――ジェイドがオレと一緒に行動しないって。
でも、その理由分かったかも! 小エビちゃんでしょ! オレも小エビちゃんが好きだけど……ジェイドの方が大事だし、小エビちゃんもジェイドの事が好きみたいだから応援したげる。
「小エビちゃんちょっとこっち来て」
「なんですか?」
オレは小エビちゃんを手招きして会話が聞こえない場所まで移動してきた。オレたち人魚は耳が良いからジェイドに聞かれちゃ不味いし。
「ジェイドと仲良いね」
「そうですね。あの一件以来距離は縮まったとは思います」
「うんうん。じゃあさ、もっと距離縮めてあげよーかぁ?」
「へ? あの、今のままでいいんですけど」
「いいからいいから、オレに任せといて!」
小エビちゃんってばとぼけちゃって! いいよオレがくっ付けたげるから任せといて。まだなんか言ってるけど、オレは別の場所で寝るため歩き出した。
「じゃあね〜」
「あ、はい」
****************
「マジで意味わかんねぇ……なんでくっつかない訳?あの二人」
あの日からオレは、小エビちゃんとジェイドをくっつけようと頑張ったのに――数週間経っても付き合ったって報告がジェイドからも小エビちゃんからも無い! なんで? オレ頑張ったのに……オレだって小エビちゃんが好きなのに。
「小エビちゃぁぁん! ちょっと来てくんねぇ?」
「ふ、フロイド先輩?」
昼休みになったからオレとジェイドは大食堂に来た。小エビちゃんはカニちゃんとサバちゃんとアザラシちゃんといつもの場所にいたよ――けどジェイドとどうなったのか問い詰めてやろーって思って、オレはわざとでかい声で小エビちゃんを呼んだ。隣にいたジェイドも少しだけ驚いてた。
********
「あの……先輩?」
「なんで」
「はい?」
「なんでジェイドと付き合わねぇの?」
「ん?」
「だーかーらぁ! 小エビちゃんはジェイドが好きなんでしょ?」
「え?」
でかい声で小エビちゃんを呼んだから、みんなに振り向かれたけど無視して中庭に来た。なんで付き合わないのか聞いたらさ小エビちゃんってば『え?』とか『はい?』しか言わねぇの――まさか自分の気持ちわかんないのかと思ってさ、ジェイドが好きなんでしょ?って聞いてみた、また……『え?』しか言わねぇどーなってんの。
「あ、あの……フロイド先輩」
「何?」
「どうして私がジェイド先輩を好きだと思ったんですか?」
「は? そんなん見てればわかるし! すっげぇ楽しそうだったじゃん」
「はあ……まぁ楽しいには楽しいですが、それはエースやデュースといるのと同じですよ?」
「はぁ? 意味わかんねぇんだけど……ジェイドの事すきじゃねぇの?」
「いえ、好きですけど」
「だったら」
なんでジェイドの事好きだと思ったかなんてそんなの見てればわかるし――あんな楽しそうな顔してんだから。けど、楽しいのはカニちゃんとサバちゃんと一緒? じゃあジェイドの事好きじゃねぇの? って聞けば好きだって言うし意味わかんねぇ。
だったら付き合ってないのは変だろって言おうとしたら遮られた。
「ジェイド先輩に対しての『好き』は先輩としてであって……フロイド先輩が言ってるような『好き』ではないです」
好きだけどオレが言ってる好きじゃない? オレが勘違いしただけ? 考えてたら次に小エビちゃんが言った言葉に今度はオレが『え?』って言う事になった。
だって小エビちゃん『私が好きなのはフロイド先輩ですから』って――じゃあ両想いだったのはジェイドとじゃなくオレだったって事?
「は? オレが勝手に勘違いしてジェイドとくっつけようとしてたって事?」
「そうなりますね。やけに二人にさせようとしてくるなぁとは思ってました」
「オレ何やってんの……まじ恥ずかしいし」
「えっとその反応は」
「そうだよぉ――オレも小エビちゃん好き」
「ふふっ♪」
「けど、やっぱジェイドが大事だから」
「私とくっつけようと」
「そ、ねぇ小エビちゃんみんなには言わないで」
「何をですか?」
「だから……オレが勘違いしたことぉ」
めっちゃ恥ずかしいやつじゃんオレ。両想いだったのにジェイドとくっつけようとしてたんだから。
小エビちゃんはペラペラ言いふらしたりしないとは思うけど、やっぱ言わないでって言っておかないと。
「分かりました。言いません」
「ありがとぉ! 小エビちゃん」
「二人だけの秘密にしておきますね」
「うん。なにかして欲しい事ある? 何でもしたけだる」
「そうですねぇ……あ! じゃあ」
「何?」
「フロイド先輩の作る料理が食べたいです」
「えぇ……仕事以外で作るのとか面倒なんだけど」
「先輩何でもって……じゃあジェイド先輩に言っちゃいますよ?」
「だからダメだって……小エビちゃんずりぃ」
オレと小エビちゃんは両想いだったからこれから恋人になる……はず。で、勘違いをみんなに言わないでくれるって約束してくれた――二人だけの秘密だって。
だから言われないために何でもするって言った。オレの作った料理が食いたいとか……料理は嫌いじゃない。けどなぁ、仕事以外で作るのめんどくせぇんだよ。
そうしたら小エビちゃん――ジェイドに言っちゃいますよだって。それはずるいだろ。
なんか小エビちゃんオレたちといるようになって強くなったんだけど。ジェイドとアズールに言われたりしたら絶対からかわれるじゃん! めんどくさいけど今日の夜作ったげるから、モストロ・ラウンジに来て。
そんなこんなで『小エビちゃんはジェイドが好き』ってオレの勘違いを言われないため、この日からしばらく小エビちゃんに手料理を作ることになったオレでした。
返事をしない訳にもいかないかねぇよなって、オレも手を振り返し小エビちゃんのとこに行った。
「小エビちゃんたちも午後からの授業空いたの?」
「そうなんです。フロイド先輩もですか?」
「そっ! だからここで昼寝しようかなぁって」
小エビちゃんたちも授業が空いたのかって問いかけたらそうだって返事が来た。それにしても珍しいよな――ジェイドがオレと一緒に行動しないって。
でも、その理由分かったかも! 小エビちゃんでしょ! オレも小エビちゃんが好きだけど……ジェイドの方が大事だし、小エビちゃんもジェイドの事が好きみたいだから応援したげる。
「小エビちゃんちょっとこっち来て」
「なんですか?」
オレは小エビちゃんを手招きして会話が聞こえない場所まで移動してきた。オレたち人魚は耳が良いからジェイドに聞かれちゃ不味いし。
「ジェイドと仲良いね」
「そうですね。あの一件以来距離は縮まったとは思います」
「うんうん。じゃあさ、もっと距離縮めてあげよーかぁ?」
「へ? あの、今のままでいいんですけど」
「いいからいいから、オレに任せといて!」
小エビちゃんってばとぼけちゃって! いいよオレがくっ付けたげるから任せといて。まだなんか言ってるけど、オレは別の場所で寝るため歩き出した。
「じゃあね〜」
「あ、はい」
****************
「マジで意味わかんねぇ……なんでくっつかない訳?あの二人」
あの日からオレは、小エビちゃんとジェイドをくっつけようと頑張ったのに――数週間経っても付き合ったって報告がジェイドからも小エビちゃんからも無い! なんで? オレ頑張ったのに……オレだって小エビちゃんが好きなのに。
「小エビちゃぁぁん! ちょっと来てくんねぇ?」
「ふ、フロイド先輩?」
昼休みになったからオレとジェイドは大食堂に来た。小エビちゃんはカニちゃんとサバちゃんとアザラシちゃんといつもの場所にいたよ――けどジェイドとどうなったのか問い詰めてやろーって思って、オレはわざとでかい声で小エビちゃんを呼んだ。隣にいたジェイドも少しだけ驚いてた。
********
「あの……先輩?」
「なんで」
「はい?」
「なんでジェイドと付き合わねぇの?」
「ん?」
「だーかーらぁ! 小エビちゃんはジェイドが好きなんでしょ?」
「え?」
でかい声で小エビちゃんを呼んだから、みんなに振り向かれたけど無視して中庭に来た。なんで付き合わないのか聞いたらさ小エビちゃんってば『え?』とか『はい?』しか言わねぇの――まさか自分の気持ちわかんないのかと思ってさ、ジェイドが好きなんでしょ?って聞いてみた、また……『え?』しか言わねぇどーなってんの。
「あ、あの……フロイド先輩」
「何?」
「どうして私がジェイド先輩を好きだと思ったんですか?」
「は? そんなん見てればわかるし! すっげぇ楽しそうだったじゃん」
「はあ……まぁ楽しいには楽しいですが、それはエースやデュースといるのと同じですよ?」
「はぁ? 意味わかんねぇんだけど……ジェイドの事すきじゃねぇの?」
「いえ、好きですけど」
「だったら」
なんでジェイドの事好きだと思ったかなんてそんなの見てればわかるし――あんな楽しそうな顔してんだから。けど、楽しいのはカニちゃんとサバちゃんと一緒? じゃあジェイドの事好きじゃねぇの? って聞けば好きだって言うし意味わかんねぇ。
だったら付き合ってないのは変だろって言おうとしたら遮られた。
「ジェイド先輩に対しての『好き』は先輩としてであって……フロイド先輩が言ってるような『好き』ではないです」
好きだけどオレが言ってる好きじゃない? オレが勘違いしただけ? 考えてたら次に小エビちゃんが言った言葉に今度はオレが『え?』って言う事になった。
だって小エビちゃん『私が好きなのはフロイド先輩ですから』って――じゃあ両想いだったのはジェイドとじゃなくオレだったって事?
「は? オレが勝手に勘違いしてジェイドとくっつけようとしてたって事?」
「そうなりますね。やけに二人にさせようとしてくるなぁとは思ってました」
「オレ何やってんの……まじ恥ずかしいし」
「えっとその反応は」
「そうだよぉ――オレも小エビちゃん好き」
「ふふっ♪」
「けど、やっぱジェイドが大事だから」
「私とくっつけようと」
「そ、ねぇ小エビちゃんみんなには言わないで」
「何をですか?」
「だから……オレが勘違いしたことぉ」
めっちゃ恥ずかしいやつじゃんオレ。両想いだったのにジェイドとくっつけようとしてたんだから。
小エビちゃんはペラペラ言いふらしたりしないとは思うけど、やっぱ言わないでって言っておかないと。
「分かりました。言いません」
「ありがとぉ! 小エビちゃん」
「二人だけの秘密にしておきますね」
「うん。なにかして欲しい事ある? 何でもしたけだる」
「そうですねぇ……あ! じゃあ」
「何?」
「フロイド先輩の作る料理が食べたいです」
「えぇ……仕事以外で作るのとか面倒なんだけど」
「先輩何でもって……じゃあジェイド先輩に言っちゃいますよ?」
「だからダメだって……小エビちゃんずりぃ」
オレと小エビちゃんは両想いだったからこれから恋人になる……はず。で、勘違いをみんなに言わないでくれるって約束してくれた――二人だけの秘密だって。
だから言われないために何でもするって言った。オレの作った料理が食いたいとか……料理は嫌いじゃない。けどなぁ、仕事以外で作るのめんどくせぇんだよ。
そうしたら小エビちゃん――ジェイドに言っちゃいますよだって。それはずるいだろ。
なんか小エビちゃんオレたちといるようになって強くなったんだけど。ジェイドとアズールに言われたりしたら絶対からかわれるじゃん! めんどくさいけど今日の夜作ったげるから、モストロ・ラウンジに来て。
そんなこんなで『小エビちゃんはジェイドが好き』ってオレの勘違いを言われないため、この日からしばらく小エビちゃんに手料理を作ることになったオレでした。
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