堕天使の詩
堕天使 其の六十ニ
2022/09/12 12:06貴女という存在が
僕を呪縛する
僕は貴方の
見えない糸に
捕らえられたまま
操り糸で操られる
マリオネットのように
貴方の思い描いた
人生という
脚本を
貴方に
踊らされている
僕の人生なのに
まるで
他人事のように
感じるのは
そのせいなのか
自分では
踏み出せなくなった
僕自身で決めていく
人生という道を
僕は
貴方に操られ
踏み外している
僕の人生なのに
僕は
何も決められない
前にも進めない
人生から
逃げ続けている
後ろ向きな僕
僕は
この呪縛から
逃げ出したくて
貴方の見えない
操り糸を断ち切ろうと
何度も試みた
だけど
糸は身体に絡まるばかり
僕は
いつしか
ずっと操られ
踊り続けたせいで
見えない糸が身体中に絡まり
僕の身体が
動かなくなっていた
僕の人生の幕が終わったのだ
貴方の呪縛から
見えない糸から
貴方の思い描いた
脚本から
僕は
解放されて
晴れて自由になれたのだが
本当は
自分で決めた人生の道を
歩いていたかったと
後悔ばかりが後に残る
でも
これでいいんだ
貴方の呪縛から
今やっと
解放されたのだから