悪魔界篇
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薄暗く鬱蒼と生える木々で覆われた森の中に、ぼんやりと光る花々が道を照らすかのように、咲いている。
そこを、悠真と蓮とオファニエルの三人が歩いていた。
魔界に入った時は、暗く、全くと言っていいほど、目が見えていなかった悠真だが、いまでは、だんだんと目が慣れてきて、次第に周囲が見えてきていた。
夜に満月の月が出て明るい感じの明るさで。
「ちょっと、ちょっと!ちょっとーーっっ!
あなた達!いつまで!!手を繋いでるのよぉーー!?」
オファニエルは、悪魔界に来てから、ずっと、二人が手を繋ぎ歩いているのに気がついて、慌てて、悠真と蓮の間に割り込んできた。
「もーー!!私も!入れなさいよっっ!!」
オファニエルは、二人の間に割り込んできたかと、思えば、二人の繋いでいた手を振り払い、自分の腕と、絡ませる。
「な、なんだよ!オファニエル!!」
悠真は、突然のオファニエルの行動を理解できなかった。
「いいじゃない!なんか、不満でもあって?」
「でも!腕なんて!なんで、組んでんだよ!」
「いいでしょ!私の自由でしょ!」
ハッ!
(蓮は、俺が、周りが見えなかったから、手を引いて歩いていただけなんだろうけど、大の大人がしかも、男同士が手を仲良く握って、歩いてるって、そりゃー!気持ち悪いだろうな。)
(それが、オファニエルにとって、気持ち悪いから!?割り込んできたのか!?)
悠真は、蓮を見ると、蓮と、オファニエルが、腕を組んでいる姿が、目に映った。
そこには、美男、美少女の姿があった。
まるで、絵に描いたような、二人の姿に、悠真は、ショックを受けた。
(俺の気持ちは、蓮には受け入れられない。)
悠真は、咄嗟にオファニエルの手を振り払っていた。
「あっ」
と悠真と、オファニエルは、思った。
オファニエルは、いきなり悠真に、手を振り払われて、軽いショックを受けたが、直ぐに気を取り直す。
「何?やきもちかしら〜??いやだわ〜!フフフ、フフ」
オファニエルは、ほくそ笑んだ。
まさしく、悪魔の微笑みを浮かべて、言い放った言葉は、悠真のこころにダイレクトに突き刺さった。
図星だった悠真は、蓮の顔が見れなくなって、バツが悪く、二人から、逃げ出した。
「悠真!!」
驚いた蓮の声がしたが、悠真は、猛ダッシュし、元々脚が速かった悠真には、蓮は、追いかけても、追いつかなかった。
悠真は、鬱蒼と木々のしげる森のなかに、姿を消したのだった。