悪魔界篇
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(もし、オファニエルが、悪魔じゃなくて、堕天した元天使だったら、凄くねぇー!?)
悠真は単純にそう思うと、キラキラと目を輝かせる。
蓮は、悠真とは対照的に考えながら、冷静にオファニエルを分析していた。
(確かに、オファニエルと名乗る悪魔は、悪魔にしか見えないが、所々で腑に落ちない所があるのも確かだ、元天使に見えなくもない、……だが、今は、確信できる証拠が何も無い。俺には、確かめる術も無い……今のところは……決定的な天使だと、証明する決め手がない。)
蓮は、溜め息をついた。
(本当は、元天使かもしれないが、だとしたら、少し厄介だな。)
蓮は、浮かない顔をする。
悠真は、そんな蓮に全く、気づかず。自分のあたまの中の整理をする為に、蓮に、色々聞き出し始めた。
「あのさ、蓮。悪魔のなかには、天界から追放されて地上に落ちてきた天使もいるって、ゲームの本で読んだことがあるんだけどさ。」
蓮は、黙って悠真の話を聞く。
「オレ達人間の住む世界、地上に堕天した天使は、天界には戻れなくて、堕天した天使のままか、悪魔になるしかなかったのか?」
「……。」
(ゲームの中の話しか……。まるで……俺のことのような話しだな。)
「…ああ…そう…そうだな。」
悠真の問いかけに、蓮は、複雑な思いで答えた。
知らない悠真は、どんどん、言葉を続ける。
「……だから、堕天した天使の中には、悪魔になったりする、元は天使だったと言う悪魔がいても、おかしくはないんだよな?」
「ああ、そうだな……悠真。確かにそういった、悪魔は、いくらでもいる。例えオファニエルが、天使だったとしても、今の世界では、珍しくは無い。」
(かつての俺のように……。)
「だからさ!オファニエルは、悪魔の女子は、悪魔なのに回復魔法も使えるし…攻撃魔法は、めっぽう、強いみたいだし!実は、天界から追放された堕天使で、本当は、悪魔になった、元天使っていう事も、あり得るんだよな!」
「……。」
悠真は、キラキラと輝いた目で、蓮を見ている。
「……その可能性は、無くも無いが、あくまでもそれは、俺たちの推測でしかない。本人に聞いてみないと本当の事は分からない、ただ、仮に、もしオファニエルが、天使だったとしたら、悠真は、どうしたいんだ?」
「そりゃ!!もちろん!!天国に一緒に乗り込むんだ!」
「!!!」
蓮は、息を呑んだ。
「いや、連れてって貰う?いや、一緒について行く?」悠真は、頭を傾げるながら、今ひとつ、スッキリしない様子で言う。
「まあ、とりあえず、天国に帰りたいって、言うんなら、天国へ、帰してあげたいんだよ。」
「……!!!」
蓮は、からだを震わせた。
「ん?」
悠真は、そう言って、頭を傾げた。
「蓮??どうしたんだよ?」
蓮は、悠真に何故、あのお方の魂が宿ったのか、分かった気がした。
いつか、悠真に全てを話す時がくる、その日がいつになるのか、今の蓮には、見当がつかないが、そう遠くないと、感じた蓮であった。