悪魔界篇
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「なんなんだここは?」
地底を探検するかのような、真っ暗な闇の中を、あたりを見回し、恐る恐る歩く悠真と蓮、そして悪魔の女子の姿があった。
「この道を真っ直ぐに行くと、わたしの友達の悪魔のお城があるのよー♪」
楽しげに前にズンズン進んでいく悪魔の女子。
「ぜんぜんっっ!見えないよぉー!」
悠真は、真っ暗な中、何にも見えなくて、叫んでいる。
「大丈夫だ。悠真、俺は見えているから、俺の手を握っていろ。」
この暗闇の中に入ってから、蓮は、悠真の手を掴んで、離さない。
悪魔の女子は、当然、周りが見えているらしく。
「まあー!お二人とも、お熱いことですわねぇー!!」
冷やかしと嫌味を込めて言う悪魔の女子に
ムカっと頭にきた悠真は、言い返す。
「なんだと!さっきから、俺らの事、色眼鏡でばかり見てさ!俺はここに来てから、何にも見えてないんだぞ!蓮は親切なヤツだから、気が利いて、俺のために手を握ってくれてるだけで、なんで、そんな、そ、そんなホ、ホモみたいな事、言われなきゃならないんだよ!」
「蓮に、謝れ!」
と、途中しどろもどろになりながら、悠真は怒った。
怒れば、怒りまくる程に、肯定しているかのようで、悠真は顔を真っ赤にし、その思いを掻き消すように、頭をブンブン振った。
悪魔の女子は、悠真に向けて子供みたいに、口に指を入れて歯を食いしばりいいーっっだ!として見せたのだが、当の悠真は、怒ってはいるが、真っ暗で、何も見えないので、自分が何をしているのか、わからないままだという事にやっと気づいた。
「………。」
自分の幼稚さに恥ずかしさを、感じた悪魔の女子は咳払いし。
「あー、やだやだ!私の品位が下がっちゃうわ!だから、嫌なのよねー、人間なんて。品が無いから困っちゃう!」
悪魔の女子は、自分の幼稚さを隠すように言った。
「お前に、品位なんて、かけらもないじゃないか!」
「な、何ですってぇぇー!!」
そうこう、悠真と悪魔の女子は、たまにケンカになりつつも、歩いていると。
そんな二人を黙って見ていた、蓮の足が止まった。
「???蓮?どうしたんだ?」
「何かいる。」
「へっ?なんだって?」
悠真は、見えなくてキョトンとしている。
悪魔の女子が、周囲を見渡すと、岩陰に見知った悪魔を見つけた。
「あらー!やだわ!」
嬉しそうに悪魔の女子は、声を上げた。
その悪魔に近づいて行く、悪魔の女子は、顔見知りなのか、無防備に近寄って行った。