悠の詩〈第2章〉

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 夏休みは8月いっぱいまでだったけど、途中に一日だけ登校日ってのがあった。

 授業をするわけでもなく、午前中だけで帰ってくる。何の為の登校なのかさっぱり分からん(苦笑)

 どちらにしろ俺は病院の診察の予約を入れてしまっていたので、その登校日には学校へ行けなかった。

 みんなの顔を見たい気持ちもあったけど、どうせあと10日ほどで2学期が始まる。

 8月のはじめの天文部の屋上での催し以降、樹深とだけは時々会っていて、一緒に宿題をやったり、俺の右腕に差し支えない程度の遊びをしていたので、特に寂しいとかは無かった。

「春海ちゃん、家族で出掛けるとかの予定はある?」

 俺と会う度、必ずそれを聞く樹深。

「ねぇな~。って、お前そればっか。一体何の確認?」

「春海ちゃん退屈かなと。出来るだけ駆けつけたいと俺は思ってるわけですよ」

「ウソくせぇ(笑)」

「(笑)(笑)」

 出来るだけ、なんて言って結局は週に1、2度しか会わない俺達。

 最後に会った頃には右腕もだいぶ良くなっていて、もう少ししたらリハビリも終了と主治医の先生にも言われていた。

 今年は夏らしい事出来なかったなぁ、という俺のつぶやきを、樹深は静かに笑って聞いていた。





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