雑踏の中のふたり

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 (★)

 少女の喘ぎに、おっさんはますます興奮した。

 少女の首筋に唇を這わせて、片手は少女の腰のくびれを撫で回して、もう片手はまだしつこく胸に添えて、尖端をいやらしく摘まんだりしていた。

 首に掛けている麦藁帽子のゴムが邪魔だったのか、おっさんはゴムを掴んで少女の首から抜けさせると、ポイと遠くへ投げた。

「あっ…!!」

 頬の紅潮が一瞬にして青ざめて、少女は焦りを短く叫んだ。

「…ッダメ、あれだけは…」

 帽子を追おうとする少女を、おっさんはガッチリと腕に閉じ込めた。

「あんな、日に焼けてボロボロの帽子なんか、どうだっていいだろう?
 それより、もっとキモチイイこと、しよう」

「イヤァ…ッ!!」

 おっさんが少女の下着に手を突っ込んだ。

 布の下でいやらしくうごめく、おっさんのいかつい手。

 少女が手首を掴んで抵抗するけれど、びくともしない。

「…アッ…アッ…アッ…ン」

 再び少女の頬に赤みが差して、声がしっとりと濡れた。

「いいねぇ…いいねぇ…やっぱり、若い子はこうでなくちゃ、ねぇ…やさしくしてあげるから…うわっ」

 甘ったるい声で囁くおっさんが、急にのけぞった。

 おっさんと少女の間に割って入って、ぐっとおっさんの襟を下から突き上げたのは、高志だった。

「いい加減にしろよ、触るだけって言ったじゃないかよ」





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