12月24日の灯り
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(どうせアイツの機嫌が悪くてギャアギャアうるさい頃だ)
もうすぐ2歳になる妹の存在が、この頃私をとても悩ませた。
最初は可愛くてたまらなかったのだ、嘘ではない。
しかし、成長するにつれ激しくなる感情の起伏、力、欲求…まざまざと見せつけられる日々にほとほと疲れた。
妹は平気で私の領域に侵入する。あーあー言いながら、宿題の邪魔をする、大事な物に触ろうとする、テレビを観ている前を塞ぐ…挙げたらきりがない。
遠ざけようとすれば、母親がこんな呪いみたいな事を言って制すのだ。
(おにいちゃんなんだから、見ててあげて)
私に自由は無いのかと恨み言を言ったって、きっとバチは当たらないだろう。
「──うんと高い物言って困らせてやろうかな」
心に思った事をそのまま口に出したのと同時に、すぐ近くでガサリと新聞紙が捲れる音がした。
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