12月24日の灯り

8/71ページ

前へ 次へ


 ふぅん? あっ、そ。

 ともかく、コレは返してもらったよ。

 タケト
「…へっ???」

 あー、ヤダヤダ。
 コレが黒になるとね、ボク、
 おしおきしたくなっちゃうんだよね。

 俺様とか言っちゃうんだよね。
 そんなキャラじゃないのにさ。

 よっこいしょ。

 うん。いつもの赤だ。

 あ、キミのケーマくんは
 ずっとボクの背中にいたからね。
 暗くて見えなかった?

 ケーマ
「ターちゃん♪」

 タケト
「な…ぁんだぁ…
 てめえ、この…
 あれ? じゃあ、この手は…?」

 うふふ。引っ張ってごらん。

 タケト
「…あっ!? てっちゃん!?」

 てっちゃん
「うわあーーー!
 びっくりしたーーー!
 死んだかと思ったぞーーー!!
 タケが引き上げてくれて
 たすかったーーー!!!」

 うふふ。ごめんね、怖がらせて。

 でもキミたちが、ボクの大事な
 ネックウォーマーを取っちゃうから
 いけないのさ。

 さあ、実はまだ下へ
 降りているんだけれど…

 さっきよりはだいぶ、
 スピードがなくなってきたね。

 もうすぐ、終わるよ。

 大事なことが分かる、終着点へ。





8/71ページ
スキ