12月24日の灯り

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 あのさ。サンタクロースはいるんだよ。

 キミたちが想像しているのとは、
 全く違うと思うけれど、いるのさ。

 タケト
「はあー? お前、いい加減にしろよ。
 ケーマに言うならいいけど、
 おれらはもうそんなトシじゃないし」

 てっちゃん
「そうそう。
 だいたいオマエ、なに?
 その真っ赤なド派手の
 ネックウォーマー。
 恥ずかしくねえの?」

 わっ。何するのさ。返してよ。

 てっちゃん
「やーだよー。
 オマエがヘンな事ばかり言うから」

 タケト
「お、裏は黒じゃん。
 こっちにすれば、かっこいいじゃん」

 ちょっと! そんな勝手に…

 俺様に対して、そんな事をしていいと
 思っているのか?

 タケト・てっちゃん
「えっ? 俺様??」

 もう遅いぞ、後悔させてやる。

 ぱちん!

 タケト・てっちゃん・ケーマ
「わあっ…!?」

 さあ、どんどん落ちるよ。

 下へ。下へ。

 真っ暗闇を、どこまでも。





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