レンズの向こう側
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(★)
どうにでもして、と観念した、というには少し語弊がある。
ノブキがしようとしている事にあたしも興奮しているから。
やらしくて、いかがわしくて、下世話な扉を開こうとしている、高揚感。
ノブキはあたしのそんな心の内を読み取ったのか、ふっと笑って、あたしの緩く巻かれた髪を左肩から前へすっと梳いた。
ノブキの指の間からあたしの髪がハラハラと落ちる間に、
「せーか、ちゅーしよ」
ノブキが顔を傾けながら唇を近づけてきたので、あたしも受け止めやすいように顔を傾けて、目を閉じて、ノブキの唇を待った。
カシャ。
へっ。
目を開けると、いつの間にかカメラをまた持って一枚撮ったノブキ。
「かーわい。いいショットだった」
「ちょ…っ、ンン…ッ」
あたしに何も言わせない、すぐに舌を絡めて、あたしがのぼせた所で離れて、またカシャリ。
「キスした後と…」
「…あぁん!」
胸の突起を指の腹で弄りながら、カシャリ。
「おっぱいで感じてるトコと…」
「ノ、ブ、やめ…ヤァン!」
下へ滑って、あたしの脚の間のぐしょぐしょなトコをいじめながら、カシャリ。
「アッ、アッ、アアア、とっちゃ、イヤダァ…」
「濡れてる、えっち、せーか」
速い指の動きでまた波が来た、刺激に耐えるあたしを執拗に攻めて、なおシャッターを何度も切るノブキ。
「~~~」
達しそうになって喘ぎも出ないでいると、
(コーフンシテルデショ?)
ノブキがあたしの耳たぶを甘噛みしながら囁いたもんだから、
(ノブのヘンタイ!!!)
叫んだけど声にならなくて
代わりに
潮を噴いた。
…