レンズの向こう側
44/48ページ
(★)
「ノ、ブ…バカァ…」
二度も達せられて、ごっそり力を持ってかれたあたし。
ノブキは手を遠ざけたけど、あたしは自分の手をどかせられなかった。
ハアハアと肩で息をして、秘部に手を、指には液が絡みついて、もう、色々卑猥。
ノブキがくれた刺激の余韻に浸って目を閉じていたから、ノブキが一旦あたしから離れた事に気付かなかった。
カシャリ。
えっ?
シャッターを切る音にびっくりして、あたしは肩から上だけ起こした。
ノブキがあたしに向けて一眼レフを構えている。
「なっ、ナニ…??」
あたしの質問には答えないで、何度もシャッターを切るノブキ。そうしてどんどん近づいてくる。
あたしの顔の前まで来てやっと、カメラの陰からひょいと顔半分を覗かせて、言った。
「撮りたい…えっちなせーか」
「なっ」
「イヤ?」
「ナニ言ってんの? そんなの決まってる…」
「…どうしても?」
カシャカシャカシャ。
そうやりとりしてる間も、ノブキはシャッターを切る。
「せーか。キレイだよ。
おっぱいも。くびれも。おしりも。いっぱい濡れちゃったココも。
ぜんぶぜんぶ、撮っていーい…?」
ばかっ!! と言ったカオも撮られた。
ノブキは一度脇にカメラを置いて、脱がせかけのあたしの服を全て取っ払った。
そして一糸纏わないあたしの腰に膝をついて跨がり、自分のネックトレーナーとその下に着込んでいたTシャツを一緒に脱ぐ。
ノブキのスレンダーながらもほどよく筋肉のついた上半身を見たあたし、急に恥ずかしくなってパッと視線を反らした。
「ホラ、にげない」
あたしの顎を下から掬って、ノブキは官能的に唇を食んだ。
あたしのカラダのラインをなぞりながら、膝裏に手を入れてあたしの脚をM字に開かせる。
また、くちゅくちゅと音を立てて、イヤイヤをするあたしに聞く。
「せーか。
必ず消すから。
撮っていーい…?
…オネガイ…」
ヘンタイ。
そう言い返す事をさせないノブキに…
…あたしは僅かに頷いた。
…